七十七銀行のソースを表示

{{pp-vd|small=y}}
{{出典の明記|date=2012年2月}}
{{基礎情報 会社
| 社名 = 株式会社七十七銀行
| 英文社名 = The 77 Bank, Ltd.
| ロゴ = [[File:The 77 Bank Logo.svg|250px]]
| 画像 = [[File:Headquarters of the 77 Bank, Sendai.jpg|300px]]
| 画像説明 = （第5代）本店ビル（2022年9月撮影）
| 種類 = [[株式会社 (日本)|株式会社]]
| 機関設計 = [[監査等委員会設置会社]]<ref>[https://www.77bank.co.jp/77bank/company/organization.html　組織図] - 株式会社七十七銀行</ref>
| 市場情報 = {{上場情報| 東証プライム | 8341 | 1972年10月2日}}{{上場情報| 札証 | 8341 | 1972年10月2日}}
| 略称 = 
| 国籍 = {{JPN}}
| 本社郵便番号 = 980-8677
| 本社所在地 = [[宮城県]][[仙台市]][[青葉区 (仙台市)|青葉区]][[中央 (仙台市)|中央]]三丁目3番20号
| 本店郵便番号 = 
| 本店所在地 = <!-- 登記上の本店と実質的な本社機能が別の場所である場合に記載 -->
| 設立 = [[1932年]]（昭和7年）[[1月31日]]
| 業種 = 銀行業
| 統一金融機関コード = 0125
| SWIFTコード = BOSSJPJT
| 事業内容 = 預金業務、貸出業務、有価証券売買業務・投資業務、為替業務など
| 代表者 = [[氏家照彦]]（代表取締役会長）<br/>[[小林英文]]（代表取締役[[頭取]]）<br/>[[小野寺芳一]]（代表専務取締役）
| 資本金 = 246億5800万円<br />（2024年3月31日現在）<ref name="ir">{{Cite web|和書|url= https://www.77bank.co.jp/pdf/77bank/2024keturen.pdf#zoom=100 |title= 2024年3月期 決算短信〔日本基準〕（連結）
 |publisher= 株式会社 七十七銀行 |accessdate= 2024-05-12|date= 2024-05-10}}</ref>
| 発行済株式総数 = 7665万5746株<br />（2024年3月31日現在）<ref name="ir"/>
| 売上高 = 連結：1505億5200万円<br />単独：1355億9000万円<br />（2024年3月期）<ref name="ir"/>
| 経常利益 = 連結：442億4100万円<br />単独：424億6800万円<br />（2024年3月期）<ref name="ir"/>
| 純利益 = 連結：298億200万円<br />単独：288億3400万円<br />（2024年3月期）<ref name="ir"/>
| 純資産 = 連結：6017億円<br />単独：5767億300万円<br />（2024年3月31日現在）<ref name="ir"/>
| 総資産 = 連結：10兆5010億9800万円<br />単独：10兆4711億6700万円<br />（2024年3月31日現在）<ref name="ir"/>
| 従業員数 = 連結：2,653人<br />単独：2,461人<br />（2023年3月31日現在）<ref name="報告書">{{Cite web|和書|url= https://www.77bank.co.jp/pdf/77bank/2023allyusyohtuu.pdf |title= 2023年3月期 第139期 有価証券報告書|publisher= 株式会社七十七銀行 |accessdate= 2024-05-12}}</ref>
| 決算期 = 3月31日
| 会計監査人 = [[有限責任監査法人トーマツ]]<ref name="governance">[https://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr/tdnetg3/20200626/ccngno/140120200612444180.pdf コーポレートガバナンス報告書] 2021年1月7日閲覧</ref>
| 主要株主 = [[日本マスタートラスト信託銀行]]（信託口）12.06%<br />[[日本カストディ銀行]]（信託口）7.79%<br />[[明治安田生命保険]] 4.91%<br />[[住友生命保険]] 4.12%<br />[[日本生命保険]] 3.51%<br />日本カストディ銀行（信託口4）2.79%<br />[[東北電力]] 2.26%<br />[[第一生命保険]] 2.10%<br />七十七銀行行員持株会 1.63%<br />[[三菱UFJ銀行]] 1.50%<br />（2023年3月31日現在）<ref name="報告書"/>
| 主要子会社 = [[#関係会社]]参照
| 関係する人物 = [[渋沢栄一]]（創立者）<br/>[[遠藤敬止]]（第二代・第四代頭取）
| 外部リンク = [https://www.77bank.co.jp/ www.77bank.co.jp]
| 特記事項 = 
}}
{{基礎情報 銀行
|銀行 = 株式会社七十七銀行
|英名 =
|英項名 =
|統一金融機関コード = 
|SWIFTコード = 
|代表者種別 =
|氏名 =
|店舗数 = '''144'''<ref group="注">本支店138、出張所6</ref>
|従業員数 =
|資本金 =
|総資産 =
|貸出金残高 = '''5兆8545億円'''
|預金残高 = '''8兆9351億円'''<ref group="注">譲渡性預金を含む</ref>
|設立日 =
|郵便番号 =
|所在地 =
|外部リンク = 
|特記事項 = 2024年3月31日現在<br />『株式会社七十七銀行 2024年3月期 決算短信〔日本基準〕（連結）<ref name="ir"/>』に拠る。
}}
'''株式会社七十七銀行'''（しちじゅうしちぎんこう、{{lang-en-short|''The 77 Bank, Ltd.''}}）は、[[宮城県]][[仙台市]]に本店を置く[[地方銀行]]。地元の宮城県内では、'''しちしち'''の略称で呼ばれることもある。

== 概要 ==
[[国立銀行 (明治)|国立銀行]]としては77番目に設立された、'''第七十七国立銀行'''を源流とする金融機関。「七十七銀」とも<ref name=kyodo2012911 />。

宮城県および仙台市など県下多くの[[地方公共団体|自治体]]の[[指定金融機関]]を受託している。

=== 格付け ===
長期信用[[格付機関|格付]]は'''A+'''（[[R&I]]）、'''AA'''（[[JCR]]）、'''A'''（[[S&P]]）となっている<ref>[http://www.77bank.co.jp/77bank/ir/rating.html 格付情報｜七十七銀行] - 株式会社七十七銀行ホームページ、2012年8月16日確認。</ref>。

== 沿革 ==
=== 設立 ===
[[1872年]]（[[明治]]5年）に制定された[[国立銀行条例]]によって全国が銀行設立ブームで沸き返る中、[[仙台市|仙台]]でも銀行設立の動きが活発化した。元[[仙台藩]]士の氏家厚時を中心とするグループは、当時は[[第一銀行|第一国立銀行]]と[[三井銀行]]の出張所しかなかった宮城県の現状を憂い、地元に基盤を置く銀行の設立を決意。[[1878年]]（明治11年）2月20日に[[大蔵省]]に願書を提出した。願書は程なく認可され、同年[[12月9日]]、「第七十七[[国立銀行 (明治)|国立銀行]]」として業務を開始した。初代[[頭取]]には氏家が就任した。

=== 渋沢栄一の支援 ===
第七十七国立銀行の設立に当たっては、[[渋沢栄一]]が大きく関わっている。元々国立銀行条例の起草に関わっており、大蔵省に入る動機を作ってくれた[[伊達宗城]]は元[[宇和島藩]]主であり、仙台と[[宇和島市|宇和島]]は仙台藩主[[伊達氏]]つながりの血縁関係の都市でもある。このような背景から、渋沢は東北の振興にも関心を持ち、その核たる国立銀行設立を目指す氏家グループにアドバイスを送った。更に、設立に際しては自ら資本を出資し、自ら頭取を務める[[第一国立銀行]]から人材を派遣するなど、物心ともに第七十七国立銀行を支援した。第2代、4代の頭取の[[遠藤敬止]]は渋沢の推薦であった。

=== 合併 ===
昭和7年（1932年）、七十七銀行・東北実業銀行・五城銀行の3行が合併し、株式会社七十七銀行として新立<ref>[https://www.77bank.co.jp/77bank/company/history.html　沿革]七十七銀行</ref>。

=== 本店 ===
{{座標一覧|節=本店}}
[[Image:Basho no Tsuji circa 1930.JPG|right|thumb|250px|（第2代）本店ビル（写真右の洋風建築）]]

本店所在地の変遷<ref>[http://www.77bank.co.jp/museum/history/07.htm 名所となったハイカラな建物]（七十七銀行CYBER金融資料館「宮城県・仙台市の歩みと七十七銀行」）</ref><ref>[http://www.77bank.co.jp/77bank/company/history.html 沿革]（七十七銀行）</ref>。
*[[1878年]]（[[明治]]11年）12月： [[仙台区]][[大町 (仙台市)|大町]]一丁目40番（{{Coord|38|15|33.3|N|140|51|52.9|E|region:JP|name=初代本店のおおよその所在地}}）
*[[1903年]]（明治36年）8月： [[仙台市]]大町四丁目（{{ウィキ座標|38|15|37.5|N|140|52|15.1|E|region:JP|地図|name=第2代本店所在地}}。[[芭蕉の辻]]北東角。跡地は[[日本銀行]]仙台支店）
*[[1929年]]（[[昭和]]4年）8月： 仙台市大町四丁目（{{ウィキ座標|38|15|36|N|140|52|14.1|E|region:JP|地図|name=第3代本店所在地}}。芭蕉の辻南西角。跡地は[[2018年]][[6月29日]]まで芭蕉の辻支店が在った新仙台ビル<ref>[https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201804/20180420_12003.html ＜七十七銀＞仙台・芭蕉の辻支店６月末に閉店]『[[河北新報]]』2018年9月14日閲覧。</ref><ref>[https://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/18041702_bashou.pdf 芭蕉の辻支店の店舗移転のお知らせ] 株式会社 七十七銀行 2018年9月14日閲覧。</ref>。）
*[[1958年]]（昭和33年）10月： 仙台市[[東二番丁通り|東二番丁]]（{{ウィキ座標|38|15|47.3|N|140|52|25.7|E|region:JP|地図|name=第4代本店所在地}}。[[広瀬通]]との交差点北東角。跡地は朝日生命仙台本町ビル）
*[[1977年]]（昭和52年）9月： 仙台市[[中央 (仙台市)|中央]]三丁目（{{ウィキ座標|38|15|35.4|N|140|52|33.7|E|region:JP|地図|name=第5代本店（現本店）所在地}}。[[青葉通]]・東二番丁南東角。現本店）

== 経営 ==
=== 堅実経営 ===
「石橋を叩いても渡らない」と評される堅実な経営で知られている<ref name=":0">{{Cite web|和書|title=「石橋たたいても渡らない」から「失敗を恐れない」へ 七十七銀、年功序列廃止で企業風土改革 |url=https://kahoku.news/articles/20230116khn000043.html |website=河北新報オンライン |date=2023-01-17 |access-date=2023-05-06 |language=ja}}</ref>。開発融資・不動産投資への自制のみならず、漫然とした取引そのものへの戒めは慎重さを如実に示しており、[[メガバンク]]が国民の税金による公的資金導入に至らざるを得なかった[[バブル崩壊]]後でも、七十七銀行は健全経営を続けた。

2020年代に入り、堅実な経営から挑戦的な姿勢に転換しつつある<ref name=":0" />。

=== 「兜町の銀行」として ===
株式売買の清算に関わる出納業務を、証券業界用語で「'''場勘業務'''」と言う。[[東京株式取引所]]（東株、[[東京証券取引所]]の前身）では、増大する[[出来高]]に対応するため、場勘業務を銀行に委ねる事にし、[[1894年]]（明治27年）10月、第七十七国立銀行に業務を委託した。

国立銀行条例に基づく銀行とはいえ、東京ではなく仙台に本店を置く同行が選ばれたのは、東京支店が東株の近くに立地していた点に加え、渋沢栄一の推薦や、不況による株価の暴落で経営が危機に瀕した時に同行が救援融資を行った事情などから、東株の高い信頼を得ていた事が挙げられる。以来、[[1949年]]（昭和24年）の証券民主化で[[帝国銀行]]（後の[[三井銀行]]）と[[富士銀行]]が参入するまで、場勘業務は七十七銀行の[[独占]]状態にあった。

[[1997年]]（[[平成]]9年）10月の東証の制度改革で、場勘業務は'''清算銀行制度'''に改組されたが、七十七銀行は引き続き清算銀行に指定された。[[2003年]]（平成15年）1月、[[日本証券クリアリング機構]]の業務開始に伴い、同機構の指定する資金決済銀行となり、同行[[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]]支店（[[1965年]]の＜新＞[[東銀座駅|東京]]支店開設により＜旧＞東京支店から改称）が業務を行っている{{Refnest|group="注"|[[2016年]]4月25日から東京支店の業務は新築された七十七銀座ビルにおいて実施される<ref>{{cite news |title=東京支店移転のお知らせ |author= |agency=|publisher=七十七銀行|date=2016-1-29|url=http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/16012901_tok.pdf|accessdate=2016-2-13}}</ref>。}}。

=== 歴代頭取 ===
*[[1932年]]（昭和7年）1月、新立 七十七銀行設立以降

{|class="wikitable"
|- 
!代
!氏名
!在任期間
!出身校
!備考
|-
|1
|[[伊澤平左衛門]]
|1932年 1月 - 1934年 6月
|{{center|-}}
|[[仙台市]]出身 
|-
|2
|大庭經之輔
|1934年 7月 - 1938年 9月
|{{center|-}} 
|宮城県出身
|-
|3
|[[氏家清吉]]
|1938年 9月 - 1941年 5月
|[[宮城県角田高等学校|旧制角田中学校]]（中退）
|宮城県出身 [[氏家榮一]]の父  
|-
|4
|柏木純一
|1941年 5月 - 1948年 6月
|[[東京大学]][[東京大学大学院法学政治学研究科・法学部|法学部]]
|福岡県出身 元[[日本銀行|日銀]]検査部長
|-
|5
|氏家清吉
|1948年 6月 - 1956年12月
|旧制角田中学校（中退）
|再登板
|-
|6
|[[伊沢平勝]]
|1956年12月 - 1970年 1月
|[[慶応義塾大学]][[慶應義塾大学大学院法学研究科・法学部|法学部]]
|仙台市出身 1910年生 1985年没
|-
|7
|[[氏家榮一]]
|1970年 1月 - 1982年 4月
|東京大学法学部<ref>{{Cite news|title= 会頭に氏家七十七銀会長、仙台商議所選出へ。 |newspaper= 日本経済新聞 |date= 1985-09-12 |accessdate= 2021-05-29 |publisher= 日本経済新聞社 }}</ref>
|[[宮城県]]出身 日銀出身 [[氏家照彦]]頭取の父
|- 
|8
|[[松尾保司]]
|1982年 4月 - 1987年 4月
|[[京都大学]][[京都大学大学院経済学研究科・経済学部|経済学部]]
|[[岐阜県]]出身 元日銀青森支店長
|-
|9
|[[佐藤智義雄]]
|1987年 4月 - 1991年 6月
|[[大倉高等商業学校]]<ref>{{Cite news|title= 七十七銀行、頭取に佐藤氏。 |newspaper= 日本経済新聞 |date= 1987-03-31 |accessdate= 2021-05-29 |publisher= 日本経済新聞社 }}</ref>
|仙台市出身 1920年生 2003年没
|-
|10
|[[村松巌]]
|1991年 6月 - 1996年 6月
|東京大学[[東京大学大学院経済学研究科・経済学部|経済学部]]<ref>{{Cite news|title= 七十七銀行、頭取に村松氏昇格。 |newspaper= 日本経済新聞 |date= 1991-05-28 |accessdate= 2021-05-29 |publisher= 日本経済新聞社 }}</ref>
|宮城県出身 
|-
|11
|[[勝股康行]]
|1996年 6月 - 2001年 6月
|[[東北大学]][[東北大学大学院経済学研究科・経済学部|経済学部]]<ref>{{Cite news|title= 七十七銀行、副頭取の勝股康行氏が頭取に昇格。 |newspaper= 日本経済新聞 |date= 1996-05-24 |accessdate= 2021-05-29 |publisher= 日本経済新聞社 }}</ref>
|[[千葉県]]出身 元日銀文書局長
|-
|12
|[[丸森仲吾]]
|2001年 6月 - 2005年 6月
|東北大学経済学部<ref>{{Cite news|title= 七十七銀頭取に丸森仲吾副頭取が昇格――勝股康行頭取は代表権のある会長に。 |newspaper= 日本経済新聞 |date= 2001-05-24 |accessdate= 2021-05-29 |publisher= 日本経済新聞社 }}</ref>
|宮城県出身
|-
|13
|[[鎌田宏]]
|2005年 6月 - 2010年 6月
|慶応義塾大学法学部<ref>{{Cite news|title= 七十七銀頭取、鎌田氏が昇格。 |newspaper= 日本経済新聞 |date= 2005-04-27 |accessdate= 2021-05-29 |publisher= 日本経済新聞社 }}</ref>
|宮城県出身
|-
|14
|[[氏家照彦]]
|2010年 6月 - 2018年 6月
|慶応義塾大学[[慶應義塾大学大学院経済学研究科・経済学部|経済学部]]<ref>{{Cite news|title= 七十七銀頭取、氏家氏が昇格。 |newspaper= 日本経済新聞 |date= 2010-05-14 |accessdate= 2021-05-29 |publisher= 日本経済新聞社 }}</ref>
|宮城県出身 旧[[日本興業銀行|興銀]]出身 
|-
|15
|[[小林英文]]
|2018年 6月 - 
|東北大学経済学部<ref>{{Cite news|title= 七十七銀頭取に小林氏が昇格。 |newspaper=日本経済新聞 |date= 2018-05-11 |accessdate= 2021-05-29 |publisher= 日本経済新聞社 }}</ref>
|宮城県出身<ref>{{Cite news|title=七十七銀頭取に小林氏 |newspaper=『[[日本経済新聞]]』|date=2018-05-11|url=https://www.sankei.com/article/20180131-I3NXRZ5DGJP4VLJ5CIEWMRQPLY/|accessdate=2019-05-20|publisher=日本経済新聞社}}</ref>
|}

== 関係会社 ==
=== 連結子会社 ===
* [http://www.77lease.co.jp/ 七十七リース株式会社]（100%）
* 七十七信用保証株式会社（100%）
* [[七十七カード|株式会社七十七カード]]（100%）
* [https://www.77sec.co.jp/ 七十七証券株式会社]（100%）
* 七十七リサーチ&コンサルティング株式会社（100%）
* 七十七パートナーズ株式会社（100%）2021年12月9日設立<ref>{{Cite news|url=https://kahoku.news/articles/20211209khn000041.html|title=地元企業の事業承継支援へ業務開始　投資専門・七十七パートナーズ|newspaper=河北新報|date=2021-12-10|accessdate=2021-12-12}}</ref>。

== 東北地方太平洋沖地震における被災状況について ==
[[2011年]][[3月11日]]に発生した[[東北地方太平洋沖地震]]（[[東日本大震災]]）は、七十七銀行においても甚大な被害をもたらし、沿岸部の営業店を中心に建物の全壊・半壊にとどまらず人的被害ももたらした。このうち[[女川町|女川]]支店では行員15名のうち、13名が[[津波]]に飲まれ死亡・行方不明という大惨事となった<ref>「[https://web.archive.org/web/20110523082853/http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1062/20110518_20.htm 再起への戦略　東北・企業トップに聞く 七十七銀行・氏家照彦頭取] 」『河北新報』2011年05月18日（2011年5月23日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]]）</ref><ref>{{cite news |title=震災時の七十七銀行女川支店とは |author= |agency=|publisher=コトバンク|date= |url=http://kotobank.jp/word/%E9%9C%87%E7%81%BD%E6%99%82%E3%81%AE%E4%B8%83%E5%8D%81%E4%B8%83%E9%8A%80%E8%A1%8C%E5%A5%B3%E5%B7%9D%E6%94%AF%E5%BA%97|accessdate=2014-2-25}}</ref>。

[[2012年]][[9月11日]]、同店従業員3名の遺族が安全への配慮を怠ったとして、同行を相手に計約2億3500万円の[[損害賠償]]を求める[[訴訟]]を[[仙台地方裁判所|仙台地裁]]に起こした<ref name=kyodo2012911>{{cite news |title=津波被害遺族、七十七銀を提訴　「適切な避難指示せず」|author= |agency=|publisher=[[共同通信]] |date=2012-9-11 |url=https://web.archive.org/web/20131231001617/http://www.47news.jp/CN/201209/CN2012091101001499.html|accessdate=2013-10-27}}</ref><ref>{{cite news|title=女川支店の被災現場視察　七十七銀行訴訟で仙台地裁|author=|agency=|publisher=[[産経新聞|MSN産経ニュース]]|date=2013-6-6|url=http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130606/dst13060618460009-n1.htm|accessdate=|archiveurl=https://web.archive.org/web/20130607044355/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130606/dst13060618460009-n1.htm|archivedate=2013年6月7日|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。[[2014年]][[2月25日]]、同地裁は「屋上を超えるような20メートル近い巨大津波の予見は困難」として賠償請求を[[棄却]]する判決を下した<ref>[https://news.ntv.co.jp/category/society/246494　七十七銀行訴訟　遺族側の賠償請求を棄却][[日テレNEWS24]]2014年2月25日、2014年2月25日観覧</ref>。遺族側はこの判決を不服として[[控訴]]した<ref>{{cite news |title=津波で犠牲、損害賠償認めず　七十七銀行訴訟、仙台地裁|author= |agency=|publisher=共同通信 |date=2014-2-25|url=https://web.archive.org/web/20140228130341/http://www.47news.jp/CN/201402/CN2014022501001686.html|accessdate=2014-2-25}}</ref>。判決を受け同行は、「12人の行員・スタッフを失った悲しみに変わりはない。防災への取り組みや意識を一層高めたい」とのコメントを発表した<ref>{{cite news |title=七十七銀行女川支店津波訴訟判決　仙台地裁が請求棄却|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2014-2-25|url=http://www.kahoku.co.jp/news/2014/02/20140225t13028.htm|accessdate=2014-2-25}}</ref>。

2014年6月10日、[[仙台高等裁判所|仙台高裁]]において[[控訴審]]の第1回口頭弁論が開かれ、遺族側は[[請求]]を棄却した仙台地裁判決の破棄を、銀行側は控訴棄却をそれぞれ求めた<ref>{{cite news |title=七十七銀女川支店津波訴訟　仙台高裁で控訴審初弁論|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2014-6-10|url=http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201406/20140610_13029.html|accessdate=2014-6-14}}</ref><ref>「宮城）七十七銀訴訟控訴審　原告は一審判決取り消し要求」[[朝日新聞デジタル]]（2014年6月11日）</ref>。翌2015年4月22日、同高裁は銀行側は（従業員らが避難した）支店屋上の高さを超える津波を具体的に予見することはできなかったとして、地裁判決を支持。遺族の控訴を棄却した<ref>{{cite news |title=津波で犠牲、企業の責任認めず　七十七銀行訴訟の控訴審判決|author= |agency=|publisher=共同通信|date=2015-4-22|url=http://www.47news.jp/CN/201504/CN2015042201001351.html|accessdate=2015-4-23}}</ref><ref>{{cite news |title=＜七十七銀津波訴訟＞津波予見　二審も否定|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2015-4-22|url=http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150422_13058.html|accessdate=2015-4-23}}</ref>。判決を受け同行は、「このような悲しい出来事が繰り返されることのないよう、防災への取り組みを一層強化していく」とのコメントを公表した<ref name=yomiuri>{{cite news |title=遺族「納得できない」|author= |agency=|publisher=読売新聞|date=2015-4-22|url=http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20150422-OYTNT50438.html|accessdate=2015-4-23}}</ref>。また遺族側は[[上告]]の意思を表明している<ref name=yomiuri /><ref>{{cite news |title=DOL特別レポート 七十七銀行津波訴訟で遺族敗訴 企業の責任はどこまで問えるのか？|author= 池上正樹 加藤順子|agency=|publisher=[[週刊ダイヤモンド|ダイヤモンドオンライン]]|date=2015-4-24|url=http://diamond.jp/articles/-/70633|accessdate=2015-4-27}}</ref>。なお[[和解]]協議は継続されていたが、同3月17日で打ち切られている<ref>{{cite news |title=＜七十七銀女川支店訴訟＞和解協議打ち切り|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2015-3-17|url=http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201503/20150317_13047.html|accessdate=2015-3-21}}</ref>。

[[2016年]]2月17日付で[[最高裁判所 (日本)|最高裁]]第2小法廷は、遺族側の上告を退ける決定を下した。これによって遺族側の敗訴が確定した<ref>{{cite news |title=津波犠牲2訴訟、遺族側の敗訴確定　最高裁|author= |agency=|publisher=『日本経済新聞』|date=2016-2-19|url=http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG18HH8_Y6A210C1CR8000/|accessdate=2016-2-27}}</ref><ref>{{cite news |title=＜七十七銀津波訴訟＞遺族「企業防災向上を」|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2016-2-21|url=http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201602/20160221_13013.html|accessdate=2016-2-27}}</ref>。

女川支店は震災後、仮設[[商店街]]に設けた店舗で営業を継続していたが、2017年9月4日から完成した新店舗で営業を開始した<ref>{{cite news |title=＜七十七銀＞津波被災の女川支店　新店舗で営業開始|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2017-9-5|url=http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201709/20170905_13012.html|accessdate=2017-12-3}}</ref><ref>{{cite news |title=七十七銀女川支店が再建　津波犠牲者の慰霊碑なし|author= |agency=共同通信配信|publisher=『日本経済新聞』|date=2017-9-4|url=https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG04H15_U7A900C1CC0000/|accessdate=2017-12-3}}</ref>。また、七十七銀は2018年3月11日までに鎮魂や防災の強化、風化を防ぐことなどを目的に慰霊碑「誓いの碑」を建立する意向を明らかにしている<ref>{{cite news |title=慰霊碑、来春までに建立　七十七銀女川支店|author= |agency=|publisher=朝日新聞デジタル|date=2017-11-28|url=http://www.asahi.com/articles/CMTW1711280400001.html|accessdate=2017-12-3}}</ref>。

== 営業政策 ==
=== 店舗展開 ===
宮城県内に厚い店舗網（仙台市内62店舗）を築く上、準本拠地と位置づける[[福島県]]には[[浜通り]]の都市を主体に展開するほか、東北地方全ての県に拠点を構えている。[[2011年]]（平成23年）9月には、[[名古屋]]支店開設以来となる県外店として[[岩手県]]に[[北上市|北上]]支店の開設を予定した。同店の開設は[[東日本大震災]]などの影響から無期延期となるが、翌年6月25日にフルバンキング店として開設された<ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/11111402.pdf 北上支店設置のお知らせ]}} 株式会社 七十七銀行 平成23年11月14日</ref><ref>「[https://web.archive.org/web/20111117030046/http://www.kahoku.co.jp/news/2011/11/20111116t32024.htm 北上支店の準備再開 七十七銀、来年6月開設] 」『河北新報』2011年11月16日（2011年11月17日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]]）</ref>。

前述の通り、東京都内には東京支店（[[中央区 (東京都)|中央区]][[銀座]]）と日本橋支店（中央区[[日本橋茅場町]]）の2か所の支店を構えているほか、東北の地方銀行で唯一、[[名古屋市|名古屋]]、[[大阪市|大阪]]支店が設置されるがいずれも[[空中店舗]]である。また[[2022年]]（令和4年）10月には秋田支店も空中店舗とされる。その他、[[札幌市]]にも店舗を持つ（路上店舗{{Refnest|group="注"|[[札幌市営地下鉄南北線|地下鉄南北線]][[大通駅]]・[[札幌市電|市電]][[西4丁目停留場]]至近。}}、ATMあり）{{Refnest|group="注"|[[2024年]][[6月10日]]から近隣の[[日本生命札幌ビル]]に移転し、空中店舗化される予定<ref>{{cite news |title=札幌支店の店舗移転（空中店舗化）のお知らせ |author= |agency=|publisher=七十七銀行|date=2023-12-26|url=https://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/23122601_sapporo.pdf|accessdate=2024-03-28}}</ref>。}}。

[[2008年]]（平成20年）11月には、旧[[宮城町]]地区（現・仙台市[[青葉区 (仙台市)|青葉区]]）2店目となる栗生支店（所在地は落合）を<ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/08110701.pdf 「栗生支店」および「富沢支店」の設置について]}} 株式会社七十七銀行 平成20年11月7日</ref>、さらに県内としては5年半ぶりの新店舗として、14年6月9日、長町南支店を開設した<ref>{{cite news |title=七十七銀、5年半ぶり宮城に新店|author= |agency=|publisher=『日本経済新聞』|date=2014-6-9|url=http://www.nikkei.com/article/DGXNZO72476830Z00C14A6L01000/|accessdate=2014-6-14}}</ref><ref>{{Cite web|和書|date=2014-3-27|url=http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/14032703_kah.pdf|title=「長町南支店の設置」および当店内への「77長町南ほけんプラザ」・「長町ローンセンター」の設置等について|format=PDF|publisher=株式会社七十七銀行|accessdate=2014-06-14}}</ref><ref group="注">口座店上は、長町支店長町南出張所の移転・支店昇格扱い。長町南出張所跡地は、長町南支店長町南三丁目出張所として、ATMコーナーのみ存続。</ref>。 両店ともフルバンキングでの営業を行うとしている。

[[ブランチインブランチ]]施策については、東日本大震災で被災した拠点の一時的な営業先として他店舗内に取り込む以外には行ってこなかったが<ref group="注">2014年5月時点で、震災を理由にブランチインブランチを継続しているのは、杜せきのした支店内にある[[閖上]]支店、[[石巻市|石巻]]支店内にある湊支店の2拠点。</ref>、2014年8月25日より、本店営業部[[東日本旅客鉄道仙台支社|JR仙台]]出張所を母店である本店内に取り込んだ<ref>{{Cite web|和書|date=2014-5-19|url=http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/14051902_aal.pdf|title=塩釜西支店および本店営業部JR仙台出張所の移転のお知らせ|format=PDF|publisher=株式会社七十七銀行|accessdate=2014-06-14}}</ref>。

=== 海外事業 ===
[[1985年]]（昭和60年）に[[ロンドン]]駐在員事務所、1988年（昭和63年）に[[ニューヨーク]]駐在員事務所も開設したが、いずれも1999年（平成11年）に廃止となった<ref>https://shashi.shibusawa.or.jp/details_nenpyo.php?sid=8750&query=&class=&d=all&page=75</ref>。

[[2005年]]（平成17年）7月に[[上海市|上海]]駐在員事務所<ref>[http://www.77bank.co.jp/newsrelease/17/050622_02.html 上海駐在員事務所の開設について] 株式会社七十七銀行 平成17年6月22日</ref>、2016年（平成28年）5月には[[シンガポール]]駐在員事務所を開設している<ref>{{cite news |title=＜七十七銀＞駐在員事務所をシンガポールに|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2016-5-28|url=http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160528_12059.html|accessdate=2016-5-30}}</ref>。

=== 個人向け店舗の展開 ===
[[2007年]]（平成19年）8月、仙台市[[泉区 (仙台市)|泉区]]から[[富谷市]]にかけての明石南・明石台・新富谷[[ガーデンシティ]]地区をエリアとする「明石台支店」を開設した<ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/07062801.pdf 明石台支店の設置について]}} 株式会社七十七銀行 平成19年6月28日</ref>。翌年に入ると、[[泉中央 (仙台市)|泉中央]]（泉区）と[[長町 (仙台市)|長町]]（太白区）の店舗にエリア制を導入し、泉支店・長町支店を母店とする体制に移行した。太白区エリアでは、その子店の一つとして富沢支店を開設した<ref group="注">同店は、[[2012年]]から個人向けはフルバンキングを手がけ、法人向けについても一部取り扱い範囲を限定して手がける形に変更された。</ref>。また、杜せきのした支店（[[名取市]]）<ref group="注">杜せきのした支店については、[[2013年]][[5月13日]]にフルバンキング店舗へ転換。併せて、増田支店のブランチインブランチとなっていた閖上支店を新たに、ブランチインブランチとして取り込んだ。</ref>・岩沼西支店（[[岩沼市]]）といった個人向け支店を順次開設した。このほか、[[2018年]]（平成30年）6月にはセミセルフ端末や本店との遠隔相談が可能な個別ブースを設けた同行の最新型店舗である蛇田支店のぞみ野出張所を開設した<ref>{{cite news |title=＜七十七銀行＞石巻に最新型店舗　セルフ端末配置、幅広い要望にも|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2018-6-19|url=https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201806/20180619_12012.html|accessdate=2018-6-30}}</ref>。

;インストアブランチ
2007年、名取市の[[イオンモール名取]]に「[[インストアブランチ]]」・「エアリ相談プラザ（杜せきのした支店エアリ出張所」を開設した<ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/07021901.pdf 「エアリ相談プラザ」の設置について]}} 株式会社七十七銀行 平成19年2月19日</ref>。しかし、後年に設置された母店の杜せきのした支店と近接していることや、母店の機能拡張・閖上支店の営業位置の変更などに伴い、13年2月25日に杜せきのした支店に統合された<ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/13011101_tnpminaoshi.pdf 杜せきのした支店の店舗機能の拡充および周辺店舗網の見直しのお知らせ]}} 株式会社七十七銀行 平成25年1月19日</ref>。

=== 県外における法人拠点 ===
[[2006年]]（平成18年）11月6日、東北の[[都道府県庁所在地|県庁所在地]]で唯一支店のなかった[[青森市]]に「青森法人事務所」を開設し、2016年（平成28年）9月には県下第二の都市である[[八戸市]]にも法人営業所を開設した<ref>{{cite news |title=七十七銀行が八戸市に拠点開設へ|author= |agency=|publisher=『[[デーリー東北]]』|date=2016-5-25|url=http://www.daily-tohoku.co.jp/jihyo/20160525/201605240P137640.html|accessdate=2016-5-30}}</ref><ref>{{cite news |title=＜七十七銀＞法人営業所を八戸に開設へ|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2016-5-26|url=http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160526_72048.html|accessdate=2016-5-30}}</ref>。[[2022年]]（令和4年）9月5日に青森法人事務所は「青森支店」に昇格となったが、窓口やATMは設置せず、個人向け営業は行わない。法人に特化した支店は同行で初となる<ref>{{cite news |title=七十七銀行が青森支店開設　法人向け営業に特化|author= |agency=|publisher=『河北新報』|date=2022-9-6|url=https://kahoku.news/articles/20220906khn000002.html|accessdate=2022-9-9}}</ref>。また同行は八戸営業所の支店昇格も検討していくとしている<ref>{{cite news |title=七十七銀行、青森支店を開設　宮城県外では10年ぶり|author= |agency=|publisher=『日本経済新聞』|date=2022-9-5|url=https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC053EE0V00C22A9000000/|accessdate=2022-9-9}}</ref>。

=== 法人営業 ===
地域経済活性化の寄与を図るため、[[ベンチャー企業]]支援、事業再生関連業務などについて[[日本政策投資銀行]]と業務提携を結ぶとともに、2007年1月には[[東北大学]]とも[[産学連携]]に関する協定を締結した<ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/07013101.pdf 東北大学と七十七銀行との連携協力協定締結について]}} 国立大学法人東北大学 株式会社七十七銀行 平成19年1月31日</ref>。

=== 地方公共団体等取引 ===
宮城県および仙台市など同県内の大半の市町村と、[[福島県]][[南相馬市]]の[[指定金融機関]]である<ref>[http://www.city.minamisoma.lg.jp/index.cfm/6,581,25,128,html 会計課窓口利用ガイド] 福島県南相馬市</ref>。

仙台市においては、全ての[[地方公営企業|公営企業]]（[[仙台市ガス局]]・[[仙台市交通局]]・[[仙台市水道局]]）および公営事業である[[仙台市立病院]]では[[出納取扱金融機関]]でもあるが、宮城県については、病院事業を除く全ての[[地方公営企業]]の出納取扱金融機関である。病院事業が除外されたのは、県立病院が従来仙台市になかったことによる<ref group="注">[[名取市]]の宮城県立精神医療センター、宮城県立がんセンター、および[[栗原市]][[瀬峰町|瀬峰]]の宮城県立循環器・呼吸器病センターの3施設のみが従来の県立病院。この3病院は、2011年4月以降、現在は[[地方独立行政法人]][[宮城県立病院機構]]に運営が移行されている。[[2003年]]（平成15年）に開院した[[宮城県立こども病院]]（現在は、[[地方独立行政法人]]宮城県立こども病院による運営）が仙台市内初の施設となった。</ref>。

[[2019年]]（令和元年）9月、仙台市と地域活性化のため6項目で協力する連携協定を結んだ<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49502550W9A900C1L01000/ 「七十七銀行と仙台市、地域活性化で包括連携協定」] 日本経済新聞ニュースサイト（2019年9月6日）2019年9月29日閲覧。</ref>。

県内全店および一部を除く県外店では、宮城県[[収入証紙]]の売捌を行っている。また、本店営業部には専用の窓口を設けている。

=== 個人市場対策 ===
====インターネットバンキング====
インターネットバンキングは、テレホンバンキングのオプションサービスとして、提供されている。サービス開始当初利用に際しては、手数料が徴収されていたが[[2008年]]（平成20年）[[4月14日]]以降、[[Pay-easy]]提供開始とともに、無料化された<ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/08032501.pdf ＜七十七＞インターネットバンキング・＜七十七＞モバイルバンキングのサービス内容の拡大および＜七十七＞インターネットバンキングのご利用手数料の無料化について]}} 株式会社 七十七銀行 平成20年3月25日</ref>。

=== ICキャッシュカード ===
ATMについても[[ICカード|IC]]化・[[生体認証]]取引対応を進めるなど攻勢に転じた。[[2006年]]（平成18年）[[8月21日]]に[[ICキャッシュカード]]の導入を開始（発行開始は[[8月14日]]）、同時に生体認証取引に対応し、掌認証を採用した。カード到着後に生体認証の登録を口座店窓口で行うことで、生体認証での取引が可能になる<ref>[http://www.77bank.co.jp/newsrelease/18/060811.html ICキャッシュカードの取扱開始について] 株式会社 七十七銀行 平成18年8月11日</ref>。それぞれのデザインに、磁気ストライプのある他行利用可能型と磁気ストライプのない自行限定型の2種類があるが、自行限定型の場合、生体認証の登録がない場合でICカード対応ATMであっても[[コンビニATM]]で利用できない。

キャラクター[[ICキャッシュカード]]は、[[2008年]]（平成20年）[[3月26日]]より発行開始となった。コツコツくん・ナナちゃんのオリジナルキャラクターではなく、[[東北楽天ゴールデンイーグルス|楽天イーグルス]]（[[クラッチ]]・クラッチーナ・[[Mr.カラスコ]]）、ベガルタ仙台（[[ベガッ太]]）、仙台89ERS（[[仙台89ERS#マスコット|ティナ]]）があしらわれた、[[仙台のスポーツ|地元プロスポーツチーム]]のキャラクター3種類を採用している<ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/08031701.pdf 地元プロスポーツチームのキャラクターデザインカードを発行開始！！]}} 株式会社 七十七銀行 平成20年3月17日</ref>。

[[2013年]][[2月15日]]発行受け付け分より、ICキャッシュカードの有効期限および発行(更新)手数料を廃止し、一般デザインのICカードのデザインをマイナーチェンジし、新たにレインボーデザインを加え、前述のプロスポーツチーム3種と一般デザインに点字で「77」がエンボスされたカードの6種類の発行に切り替え、オリジナルキャラクターのカードおよびICのないカードの発行を停止した。新カードはエンボスレスカードとなり、カード面に印字される形を取る。他行利用可能型と自行限定型があるのはこれまで通り。

[[2013年]][[3月21日]]から同年[[7月]]末までに、順次各支店でICキャッシュカードの即時発行を開始された（ただし、個人名義に限定され、ローンカードと点字付きのタイプについては即時発行の対象外となる）<ref>「七十七銀行、カード店頭で即日発行　3月21日から順次」『河北新報』 2013年2月28日</ref><ref>{{PDFlink|[http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/13022703_ic.pdf ICキャッシュカードの店頭即時発行の実施について]}} 株式会社七十七銀行 平成25年2月27日</ref>。即時発行されたカードは、希望者についてはその場で[[生体認証]]の登録も可能である。

== 情報処理システム ==
同行における[[情報処理システム]]は、第二次長期経営計画で策定された[[オンライン]]化推進の計画に沿って、[[1970年]]（昭和45年）11月[[為替]]システムが稼働したことに端を発する。また、この間には[[電子計算機]]を収容するため[[東二番丁]]に事務センターを建設するも、事務量の増大化に伴う狭隘化の懸念が出てきたため、[[1974年]]（昭和49年）7月には木町通2丁目に従来比、4倍強の床面積を誇る地上7階、地下1階からなる新事務センターが竣工した。そして、創業百周年を目前に控えた[[1978年]]（昭和53年）10月、[[融資]]オンラインシステムの稼働により同行における総合オンラインシステムは全面稼働となった。また[[1983年]]（昭和58年）1月には、[[富士通]]とともに構築した営業店の改善ニーズを反映させた第二次オンラインシステムが稼働を開始した<ref name=bank>『七十七銀行120年史』</ref>。

その後、金融の自由化や国際化が進展し新商品の開発も相次いだことから、第二次オンラインシステムの限界時期が早まると想定されたため、第三次オンラインシステム開発委員会・開発室を設置しシステムの構築に入った。[[1990年]]（平成2年）4月には[[証券]]業務システムと渉外支援システムの稼働が皮切りとなり、[[1993年]]（平成5年）3月には第三次オンラインシステムが稼働となった。またこれに歩調を合わせ業容の拡大や、集中業務部門の設置などから狭隘化していた木町通りの事務センターに替わって建設した新電算センターである「泉センター」が[[1996年]]（平成8年）10月、[[泉区 (仙台市)|泉区]]明通2丁目において運用を開始した<ref name=bank />。

従前は富士通[[メインフレーム]]による自行構築の[[勘定系システム]]を稼働させていたが、[[横浜銀行]]並びに[[ほくほくフィナンシャルグループ]]傘下2行（[[北陸銀行]]・[[北海道銀行]]）とのシステム共同化で合意<ref>「[https://xtech.nikkei.com/it/article/NEWS/20111114/374464/ ITpro 七十七銀行、基幹システムを横浜銀行などと共同化へ ]」『日経コンピュータ』2011年11月14日</ref>。[[2016年]]（平成28年）1月4日、[[NTTデータ]]が構築する「共同利用システム・MEJAR」へのリプレースが完了した<ref>{{Cite press release |和書|title=新システムの稼働開始について|author= |agency=|publisher=七十七銀行|date=2016-01-04 |url=http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/16010401_kdj.pdf|accessdate=2016-01-08}}</ref><ref>{{cite news |title=七十七銀、地銀共同システムに移行　経費1割減へ|author= |agency=|publisher=『日本経済新聞』|date=2016-01-07 |url=http://www.nikkei.com/article/DGXLZO95832450W6A100C1L01000/|accessdate=2016-02-13}}</ref>。これに伴い、子会社である七十七コンピューターサービス株式会社は[[2018年]]（平成30年）9月30日をもって解散した<ref>[https://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/18082302_kaisan.pdf 子会社の解散に関するお知らせ] 七十七銀行 2018年8月23日</ref>。

== 地域社会への貢献 ==
*[[七十七銀行硬式野球部]]
*[https://www.77bank.co.jp/museum/ 七十七銀行金融資料館]（本店4階。入館無料）<ref>[http://www.77bank.co.jp/museum/top.htm 七十七銀行CYBER金融資料館]</ref>
*[[七十七銀行バドミントン部]]
*[[ベガルタ仙台]]（ユニフォームの袖スポンサー）
*[[仙台89ERS]]（ユニフォームのパンツスポンサー）
*[[平七夕まつり]]（[[平 (いわき市)|平]]支店開設を記念して創設）

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注 ===
<references group="注" />
=== 出典 ===
{{Reflist|2}}

== 参考文献 ==
*七十七銀行編『七十七銀行120年史』七十七銀行、[[1999年]]（平成11年）。

== 関連項目 ==
* [[木梨憲武]] - かつての貯蓄預金通帳表紙のデザイン作者。
* [[内山理名]] - 七十七[[モビット]]のCMに出演。

== 外部リンク ==
{{Commonscat|77 Bank}}
* [https://www.77bank.co.jp/ 七十七銀行]
* [https://www.77bank.co.jp/museum/history/06.htm 七十七銀行と東京証券取引所（「七十七銀行Cyber金融資料館」内）]

{{地方銀行}}
{{Normdaten}}
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[[Category:宮城県の銀行]]
[[Category:地方銀行|しちしゆうしち]]
[[Category:国立銀行を前身とする銀行]]
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[[Category:1932年設立の企業]]
[[Category:19世紀の日本の設立]]