松本薫 (柔道)のソースを表示

{{半保護}}
{{別人|松本かおり|x1=漫画家の}}
{{柔道家
<!-- 基本情報 -->
| 名前 = 松本 薫
| ラテン文字 = Kaori Matsumoto
| 画像 =
| キャプション =
| 代表国 = {{JPN}}
| 生年月日 = {{生年月日と年齢|1987|9|11}}
| 没年月日 =
| 出生地 = [[石川県]][[金沢市]]
| 原語表記 =まつもと かおり
| 愛称 = 野獣
| 身長 = 163cm
| 性別 = 女
| 階級 = -57kg級
| 所属 = ベネシード
| 段位 = 五段
| 引退 =2019年
| JudoInside = 37162
| medaltemplates =
{{MedalCountry|{{JPN}}}}
{{MedalSport|女子 [[柔道]]}}
{{MedalCompetition|[[オリンピックの柔道競技|オリンピック]]}}
{{MedalGold|[[2012年ロンドンオリンピックの柔道競技|2012 ロンドン]]|57kg級}}
{{MedalBronze|[[2016年リオデジャネイロオリンピックの柔道競技|2016 リオデジャネイロ]]|57kg級}}
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{{MedalGold|[[2010年世界柔道選手権大会|2010 東京]]|57kg級}}
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{{MedalBronze|[[2011年世界柔道選手権大会|2011 パリ]]|57kg級}}
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{{MedalGold|2008 東京|57kg級}}
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{{MedalGold|[[2008年アジア柔道選手権大会|2008 済州]]|57kg級}}
|体重=57kg}}
'''松本 薫'''（まつもと かおり、[[1987年]][[9月11日]] - ）は[[日本]]の[[女子]][[柔道家]]。[[帝京大学]]法学部卒業。[[組み手 (柔道)|組み手]]は右組み。得意技は[[袖釣込腰]]、[[小外刈]]、[[寝技]]。兄弟は兄と姉2人と弟がいる<ref name="名鑑">「柔道全日本強化選手名鑑 2018」[[近代柔道]] [[ベースボールマガジン社]]、2018年4月号</ref><ref name="Biography">[http://www.sports-reference.com/olympics/athletes/ma/kaori-matsumoto-1.html Biography and Olympic Results]{{リンク切れ|date=2021年9月}}{{webarchive |url=https://web.archive.org/web/20200417073223/https://www.sports-reference.com/olympics/athletes/ma/kaori-matsumoto-1.html |date=2020年4月17日}}</ref><ref name="alljudo">[http://www.alljudo.net/judoka-1665-matsumoto-kaori.html listes des judokas]</ref><ref name="judobase">[http://www.judobase.org/#/competitor/profile/79 profile]</ref><ref name="近代柔道">「解体新書 松本薫」近代柔道 ベースボールマガジン社、2008年12月号、102-105頁</ref>。愛称は'''野獣'''<ref>[http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/othersports/526743/ 【柔道五輪代表】“野獣”松本薫の秘めたパワー - 東スポWeb] [[東京スポーツ]] 2016年4月6日</ref>。2016年結婚。本人も夫も結婚前の苗字は松本である<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20161103-OHT1T50010.html 【柔道】松本薫、１学年上の「松本」さんと結婚！東京五輪へ「ママでも野獣、妻でも野獣」] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20161103-OHT1T50010.html |date=20161103081702 }} [[スポーツ報知]] 2016年11月3日</ref>。

== 経歴 ==
=== 2007年まで ===
[[石川県]][[金沢市]]の出身。兄弟が既に[[柔道]]を始めていたこともあり、親の勧めで6歳になる直前に岩井柔道塾で柔道を習い始めた<ref name="スポーツ">「[http://blog.nikkansports.com/user/univ/archives/2006/04/post_35.html 新歓！期待の新人特集 帝大の柔ちゃん、世界目指す/帝大 <柔道部・松本薫>] {{Wayback|url=http://blog.nikkansports.com/user/univ/archives/2006/04/post_35.html |date=20120425070109 }} [[日刊スポーツ]] 2006年4月24日</ref><ref name="teikyo">{{Cite web|和書|url=http://wjudo.teikyouniv.jp/yearbook/yearbook2009/images/wjudo_yb2009.pdf |title=YEARBOOK 2009 女子柔道部 |accessdate=2016年7月10日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160818012228/http://wjudo.teikyouniv.jp/yearbook/yearbook2009/images/wjudo_yb2009.pdf |archivedate=2016年8月18日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref>。道場では毎日、夕方の5時から夜の10時まで5時間、夏休みは12時間も練習していた<ref name="melos1">｢https://melos.media/hobby/110484/ 柔道よりレスリングの方が好きだった??たとえ好きじゃなくても希望を持つことはできる！　元柔道日本代表・松本薫（前編）｜子どもの頃こんな習い事してました｣</ref>。指導者の岩井克良によれば、[[金沢市立味噌蔵町小学校|味噌蔵町小学校]]時代の松本は「表情がないし口数が少ない。黙って黙々とやるタイプで、勝ったって喜ばないで淡々としていた」。団体戦では10kg以上重い男子相手にも巧みな間合いで対等に渡り合う引き分け要員として活躍した。一方で、岩井柔道塾では週1回[[レスリング]]の練習も取り入れていた影響もあってか、レスリングスタイルに似た前傾の構えをこの当時に身に付けた<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/05/11/kiji/K20160511012565680.html “獲物”は連続金！松本薫　野獣の原点は愛のスパルタ岩井塾] [[スポーツニッポン]] 2016年5月11日</ref>。柔道の大会以外に[[レスリング]]の[[全国少年少女レスリング選手権大会]]にも出場すると、2年生の時に22kg級で2位、3年生の時には24kg級で3位、4年生の時には27kg級に出場して3位を記録している<ref name="近代柔道"/><ref>[http://www.japan-wrestling.jp/2012/08/01/17421/ 柔道金メダリストの松本薫選手は、全国少年少女レスリング選手権の出場経験者] [[日本レスリング協会]] 2012年8月1日</ref>。レスリングを受け持っていた指導者はそれほど厳しくなく、また楽しかったので、この当時は柔道よりもレスリングの方に好感を抱いていた<ref name="melos1"/>。一方で柔道の練習はきついだけで試合に勝ちたいと言う気持ちも湧かず、憂鬱な気分になるばかりだったためできることなら辞めたかったが、厳格な指導者を恐れるあまり辞めたいとはどうしても口に出せなかった<ref name="melos1"/>。なお、小学校の卒業文集では将来アイスクリーム屋かケーキ屋になりたいと書いたものの、担任に柔道について書けと言われて却下された<ref>｢https://melos.media/hobby/110500/ 「アイスクリーム屋さんになりたい」、柔道金メダリストを経て子どもの頃作文に書いた夢を叶えた　元柔道日本代表・松本薫（後編）｜子どもの頃こんな習い事してました｣</ref>。

走ることが大好きで小学校のマラソン大会では毎回トップだったため、[[金沢市立兼六中学校|兼六中学校]]へ入学したら陸上部に入りたかったが、道場があったために帰宅部を余儀なくされた<ref name="melos1"/>。2年の時には[[全国中学校柔道大会]]44kg級で3位に入るも、その時1つ年上の姉である松本明子が48kg級で優勝したのに発奮して、翌年の全国中学校柔道大会では2階級上の52kg級に出場して、優勝を果たした<ref>[第33回全国中学校柔道大会」近代柔道 ベースボールマガジン社、2002年10月号、34頁</ref>。

これ以上道場との関わり合いを避けたかったため、高校は金沢から上京して[[藤村女子高等学校|藤村女子高校]]に進学した<ref name="melos1"/>。高校1年の3月に[[全国高等学校柔道選手権大会|全国高校選手権]]の52kg級に出場するが、3回戦で[[埼玉栄中学校・高等学校|埼玉栄高校]]2年の三木千尋に有効を取られて敗れた。高校2年になると57kg級に階級を上げた。8月には[[全国高等学校総合体育大会柔道競技大会|インターハイ]]に出場して決勝まで進むと、道場の1年先輩でその年の[[2004年世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]]で優勝することにもなる[[石川県立津幡高等学校|津幡高校]]3年の[[広村麻衣]]を判定(3-0)で破って優勝した<ref>[インターハイPart1」近代柔道 ベースボールマガジン社、2004年9月号、20頁</ref>。

しかし、[[三井住友海上火災保険|三井住友海上]]と合同で練習する藤村女子高校の練習方法が肌に合わず<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2012073100023 松本、攻撃柔道が結実＝57キロ級で日本に初の金] [[時事通信]] 2012年7月31日{{リンク切れ|date=2021年4月}}</ref>、また、東京の生活が馴染めなかったこともあり<ref name="special">[松本薫さんインタビュー] スポーツで生きていこう - 大学・専門学校・各種スクール検索サイト 2012年7月1日</ref>、高校2年の10月には郷里の[[金沢学院大学附属高等学校|金沢学院東高校]]に転校することとなった。しかし実際のところは、柔道への情熱を持ち合わせていなかったので遊んでばかりいて、練習もさぼりがちになったため、追い出されたのだという<ref name="melos1"/>。これを契機に柔道もきっぱり辞めるつもりだった。しかし、柔道の練習がつらくて帰郷したと勘違いしていた姉からやさしい言葉を掛けられたことで、今さら柔道を辞めても自分には何も残らない、中途半端で終わらせてはいけないと思い至って、それからは心を入れ替えて柔道にも自発的に取り組むようになった<ref name="melos1"/>。高校を途中で変更したため、高校3年の時は[[全国高等学校体育連盟]]の規約でインターハイには出場できなかったものの、9月の[[全日本ジュニア柔道体重別選手権大会|全日本ジュニア]]では、決勝で[[常翔学園高等学校|大阪工大高校]]1年の[[牧志津香]]を[[横四方固]]で破ったのをはじめ、オール一本勝ちして優勝を果たした<ref>[http://www.s-move.jp/item_10177.html 全日本女子ジュニア柔道、松本薫がオール一本で優勝]</ref>。一方で、高校2年の1月には初めてのシニアの国際大会となる[[ワールドカップ・ソフィア|ブルガリア国際]]に出場すると、準決勝でオーストリアの[[サブリナ・フィルツモザー]]に[[腕挫十字固]]で敗れるが3位となった<ref name="alljudo"/>。高校3年の8月にはドイツジュニア国際に出場して、決勝で地元ドイツの選手を破って優勝した<ref>[http://www.german-judo.de/de/2005/idem_u20/index.php?l=de Internationale Deutsche Meisterschaften U20 2005]</ref>。

一度上京しながら郷里に戻ってしまったこともあり、大学進学にあたっては地元の[[短期大学|短大]]に進んで[[栄養士]]の資格を取得することも考えたものの、環境の整った[[帝京大学]]で柔道に取り組みたいという気持ちが上回ったことで2006年4月には同大学への進学を果たし、[[国会議員]]の[[谷亮子]]を輩出したことでも有名な同大学柔道部の一員となった<ref name="special"/>。1年の8月にはドイツジュニア国際に出場するが、準々決勝でブラジルの[[ケトレイン・クアドロス]]に敗れて3位にとどまり、2連覇はならなかった<ref>[http://www.german-judo.de/de/2006/idem_u20/index.php?l=de Internationale Deutsche Meisterschaften U20 2006]</ref>。9月の全日本ジュニア決勝では[[筑波大学]]1年の藤田康恵を指導1で破って2連覇を達成して、[[2006年世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]]代表に選ばれた。10月の世界ジュニアでは初戦でスロベニアのタイダ・ケティスと対戦して、[[ゴールデンスコア|GS]]に入ってから相手の頭が鼻を直撃したことにより骨折が疑われるくらいの出血となった。止血を施して柔道衣を取替え試合再開となったが、再び出血したところ、審判団が合議の上、治療に時間がかかるのみならず、また出血すると危険だからという理由で棄権負けを言い渡した。この裁定に抗議したものの受け入れられなかった。その後は気力を振り絞って3位決定戦まで進むが、そこでハンガリーのドラ・ヘゲダスに腕挫十字固で敗れて5位に終わった<ref name="alljudo"/><ref>[世界ジュニア選手権大会」近代柔道 ベースボールマガジン社、2006年12月号、53頁</ref>。

2007年に入ると、2月の[[ベルギー国際柔道大会|ベルギー国際]]では準決勝で元世界チャンピオンであるキューバの[[ユリスレイディス・ルペティ]]に効果で敗れて3位だった<ref name="alljudo"/>。2年になると、6月の[[全日本学生柔道優勝大会|優勝大会]]では決勝で[[東海大学]]と対戦して藤川美紗を[[縦四方固]]で破るもチームは2位にとどまった<ref name="名鑑"/>。10月の[[全日本学生柔道体重別選手権大会|学生体重別]]では2回戦で[[山梨学院大学]]3年の高部由美に敗れるも、11月の[[講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|講道館杯]]では決勝で牧志津香から効果を取って優勢勝して、シニアの全国大会で初優勝を果たした<ref name="名鑑"/>。これが評価されて12月の[[嘉納治五郎杯東京国際柔道大会|嘉納杯]]に出場するも、3回戦でハンガリーの[[バツコー・ベルナデット]]に[[掬投]]で敗れるが、3位決定戦ではこの階級で長きにわたって活躍してきた元オリンピック及び世界チャンピオンであるスペインの[[イサベル・フェルナンデス]]を判定(3-0)で破って3位になった<ref name="名鑑"/><ref>[嘉納治五郎杯東京国際2007ワールドグランプリ」近代柔道 ベースボールマガジン社、2008年1月号、12頁</ref>。

=== 2008年 ===
2008年に入ると、2月には[[グランプリ・デュッセルドルフ|ドイツ国際]]に出場するが、2回戦でルーマニアの[[コリーナ・カプリオリウ]]に[[小外刈]]であっけなく敗れた。この試合後の国際合同合宿での練習を通して、本格的な外国選手対策の必要性を自覚するに至った<ref name="近代柔道"/>。

3年になると、4月の[[全日本選抜柔道体重別選手権大会|選抜体重別]]決勝では、世界選手権3位である[[了徳寺学園]]職員の[[佐藤愛子 (柔道)|佐藤愛子]]をGSの末に判定(3-0)で破り優勝するが、佐藤に較べて実績の点で及ばないこともあってか、[[2008年北京オリンピック|北京オリンピック]]代表には選ばれなかった<ref>[全日本選抜体重別選手権」近代柔道 ベースボールマガジン社、2008年5月号、28頁</ref>。その後[[アジア柔道選手権大会|アジア選手権]]に出場して、決勝で地元韓国の姜信英に指導1で優勢勝ちして優勝した<ref name="名鑑"/>。

5月には優勝大会の東京予選に出場するが、東海大学との決勝で[[広村麻衣]]に反則の対象となる立ち姿勢から一挙に身体を捨てる[[腕挫腋固]]を掛けられたことにより、試合そのものは反則勝ちになったものの、右肘を骨折して翌月の優勝大会には出場できなかった<ref>[平成20年度全日本学生優勝大会展望」近代柔道 ベースボールマガジン社、2008年7月号、40頁</ref>。

10月には東京で開催された[[世界柔道団体選手権大会|世界団体]]に出場して、決勝のフランス戦では2月の合宿の際に何度も投げられたというサラ・ロコを[[崩上四方固]]で破ったのをはじめ、3試合オール一本勝ちを果たして、日本の団体優勝に貢献した<ref name="名鑑"/>。

翌週開催された学生体重別では、決勝で[[日本大学]]4年の粟野壽子にGSの末判定(3-0)で勝って学生チャンピオンになった。さらに12月の嘉納杯では、準決勝でロコに指導2を取って優勢勝ちすると、決勝では大学の4年先輩で了徳寺学園職員の[[宮本樹理]]から[[大外刈]]で技ありを取って破り、優勝を果たした<ref name="名鑑"/>。

=== 2009年 ===
2月の[[グランドスラム・パリ2009|グランドスラム・パリ]]の2回戦で、今まで日本の選手がなかなか勝てなかったルペティに対して、1991年の世界選手権86kg級決勝で[[岡田弘隆]]がきめたような非常に豪快で力強い[[小内刈]]で一本勝ちすると、3回戦でも世界選手権2位で52kg級から階級を上げたポルトガルの[[テルマ・モンテイロ]]を判定で破るも、準決勝でギリシャの[[ユリエッタ・ブクバラ]]に[[払腰]]を返されて技ありを取られて敗れ、3位にとどまった<ref>[2009年グランドスラム・フランス国際」近代柔道 ベースボールマガジン社、2009年3月号、11頁</ref>。

翌週の[[ワールドカップ・ウィーン]]では、準決勝でオリンピックチャンピオンであるイタリアの[[ジュリア・クインタバレ]]に指導2で優勢勝ちすると、決勝でも帝京大学の3年先輩である[[コマツ]]の[[宇高菜絵]]に[[隅返]]で技ありを取って優勢勝ちを収めて優勝を果たした。さらに翌週の[[グランプリ・デュッセルドルフ|グランプリ・ハンブルク]]にも出場したが、準決勝でモンテイロに[[朽木倒]]で一本負けして3位に終わった。このヨーロッパ遠征では3連戦をこなして、3位、優勝、3位とまずまずの成績を残した<ref name="judobase"/><ref>[グランプリ・ハンブルク2009」近代柔道 ベースボールマガジン社、2009年3月号、10頁、62頁</ref>。しかし、本人は3連勝できなかったことに大きな不満を抱いた<ref name="teikyo"/>。

4月の体重別では準決勝で[[三井住友海上火災保険|三井住友海上]]の[[徳久瞳]]を袖釣込腰で一本勝ち、決勝でも宇高菜絵を判定(3-0)で破り、今大会2連覇を達成して世界選手権代表に選ばれた<ref name="名鑑"/>。5月には[[グランドスラム・モスクワ2009|グランドスラム・モスクワ]]にも出場して、準決勝ではモンテイロをGSの末判定(3-0)で破ると、決勝でもハンガリーの[[ヘドヴィグ・カラカス]]から[[小外掛]]で有効を取って優勢勝ちして優勝した<ref name="judobase"/>。6月の全日本学生優勝大会では、5戦4勝1分けの大活躍で帝京大学の優勝に大きく貢献した<ref name="名鑑"/>。

優勝候補として臨んだ8月の[[2009年世界柔道選手権大会|世界選手権]]では、初戦を指導2勝ち、3回戦を袖釣込腰で一本勝ちするが、準々決勝では世界ジュニアチャンピオンであるブラジルの[[ラファエラ・シルバ]]相手に指導2を取って優勢に試合を進めながら、ラスト30秒くらいのところで釣り手を取りにいった時に右手の甲を負傷して、釣り手がほとんど使えなくなるも、何とか優勢勝ちした。その後、準決勝ではフランスの[[モルガネ・リボー]]と対戦するが、右釣り手が相手の柔道衣を掴めないため試合にならず、[[大腰]]で一本負けした。
3位決定戦にも出場するが、やはりこの状況では試合にならず、カラカスに掬い投げで一本負けして5位に終わった<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/sekai-judo/2009/news/f-sp-tp0-20090828-536273.html 松本右手負傷も…「全然ダメ」/世界柔道 - 世界柔道選手権大会2009] 日刊スポーツ 2009年8月28日</ref>。
帰国した後に検査を受けると、世界選手権で負傷した右手の甲は骨折していたことが判明した<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/flash/KFullFlash20090913130.html 女子57キロ級代表の松本の右手は骨折] [[スポーツニッポン]] 2009年9月13日</ref>。

まだ怪我も完治していないなか出場した11月の講道館杯では、準決勝で佐藤愛子にGSまでもつれこむが払腰で有効を取って勝つものの、決勝では宇高菜絵に終了間際の豪快な[[大外刈]]で一本負けして2位に終わった<ref name="名鑑"/>。12月の[[グランドスラム・東京2009|グランドスラム・東京]]では準決勝で佐藤愛子をGSの末判定(3-0)で破るが、決勝では徳久瞳に開始早々、内股で技ありを取られ指導2まで取って反撃するものの、結局優勢負けして2位に終わった<ref name="名鑑"/>。

=== 2010年 ===
1月、世界ランキングの上位16名が集まる[[ワールドマスターズ2010|ワールドマスターズ]]に出場して、準々決勝で昨年のグランドスラム・パリで敗れたブクバラを[[小内巻込]]、準決勝では世界選手権で敗れたカラカスに[[上四方固]]でそれぞれ一本勝ちすると、決勝でも講道館杯で敗れた宇高菜絵を指導2で破って優勝を成し遂げて、年間王者決定戦とも言えるこの大会を制した<ref name="judobase"/><ref>[https://web.archive.org/web/20110209011557/https://ejudo.info/newstopics/000344.html マスターズ・スウォンマッチレポート(3)57kg級、63kg級] [[柔道サイト eJudo]] 2010年2月16日</ref>。

2月の[[グランドスラム・パリ2010|グランドスラム・パリ]]では、準決勝でカラカスをGSに入ってから[[浮腰]]の技ありで破ると、決勝では世界選手権で敗れた地元の世界チャンピオンであるリボー相手に優勢に試合を進めて、試合半ばに腕挫十字固で一本勝ちして優勝した<ref name="名鑑"/>。
続く[[グランプリ・デュッセルドルフ]]でも、準決勝でグランドスラム・東京で敗れた徳久瞳に合技で一本勝ち、さらに決勝ではモンテイロから指導2を取って優勢に試合を進めて、残り30秒ほどのところで[[送襟絞]]で一本勝ちするなど、オール一本勝ちで優勝を果たした。3月には帝京大学を卒業した<ref name="名鑑"/>。

4月からは元世界チャンピオンの[[津沢寿志]]が監督を務める[[フォーリーフジャパン]]の所属となった。体重別では準決勝で佐藤愛子から払腰で有効を取って優勢勝ちするが、決勝では昨年に続いての対戦となった宇高菜絵に対して、指導1でリードするものの中盤に小外掛で一本負けを喫して体重別3連覇はならなかった。しかし、[[2010年世界柔道選手権大会|世界選手権]]代表には選出された<ref name="名鑑"/>。

5月には[[グランドスラム・リオデジャネイロ2010|グランドスラム・リオ]]に出場して、最初の3試合は一本勝ち、準決勝ではフィルツモザーを指導2で破ると、決勝ではグランプリデュッセルドルフに続く対戦となったモンテイロ相手に先に指導を取られるが、後半は攻勢に出て指導2を取り返して優勢勝ちで優勝を果たした<ref>[https://web.archive.org/web/20100612125039/http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010052301000155.html 柔道、中村ら日本勢6階級制覇 グランドスラム第1日] [[47NEWS]] 2010年5月23日</ref>。

6月の[[全日本実業柔道団体対抗大会|実業団体]]ではフォーリーフジャパンの2部優勝に貢献したものの、準決勝で[[東日本旅客鉄道|JR東日本]]の上原円に小外刈で技ありを取られ敗れて、トータル3勝1敗の成績となった<ref name="名鑑"/>。

9月11日の世界選手権では初戦から3回戦までの3試合を一本勝ちすると、準々決勝ではルペティにやや苦戦するも払腰を返して有効を奪い優勢勝ち、準決勝ではカプリオリウを開始早々の横四方固めで破り、決勝では今年3度目の対戦となったモンテイロ相手にGSの末に小外刈一本で破って優勝、57kg級で日本初の金メダルをもたらした。また、このメダルは世界選手権における日本代表100個目の記念すべき金メダルであり、しかもこの日は自身23回目の誕生日でもあった<ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/100912/gsi1009120506002-n1 松本初V！日本100個目の金 世界柔道]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }} [[サンケイスポーツ]] 2010年9月12日</ref><ref>[http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110114/mrt11011419040042-n1.htm 【美女カタログ】肉食系ファイター、女子柔道の松本薫] {{Wayback|url=http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110114/mrt11011419040042-n1.htm |date=20110215003321 }} [[MSN産経ニュース]] 2010年9月19日</ref>。

11月の[[2010年アジア競技大会|アジア大会]]では、準決勝で北朝鮮の林妍姫を小外刈の有効で破ると、決勝でも韓国の[[金ジャンディ]]から終盤に小外刈で有効を奪って優勢勝ちして優勝を果たした<ref>{{cite news |title=中村、秋本、松本が金＝アジア大会・柔道 |newspaper=時事通信 |date=2010-11-15 |url=http://www.jiji.com/jc/zc?k=201011/2010111500886 |accessdate=2011-03-21}}</ref>。

12月には[[グランドスラム・東京2010|グランドスラム・東京]]に出場して、準々決勝で佐藤愛子にGSの末に2-1の判定で辛勝すると、準決勝では台湾の[[連珍羚]]をGSにおいて崩上四方固で破り、決勝では63kg級から階級を下げてきた[[自衛隊体育学校]]の[[平井希]]と対戦すると、3戦連続でGSまでもつれこむものの、横四方固で一本勝ちを収めて優勝を果たした<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20101212-713099.html 「逃げないで〜」…松本寝技で制す/柔道] 日刊スポーツ 2010年12月12日</ref>。また、今大会を放映した[[テレビ東京]]からは「美しき野獣」と形容された<ref>[https://web.archive.org/web/20120228133137/http://www.tv-tokyo.co.jp/judo2010/player/women.html 柔道グランドスラム東京2010] [[テレビ東京]]</ref>。

これで2010年は[[世界柔道選手権大会|世界選手権]]をはじめ、出場した国際大会7大会全てで優勝を果たして、総計34連勝を記録することとなった<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20101213-713172.html 松本薫が出場国際大会すべてV] 日刊スポーツ 2010年12月12日</ref>。また、今大会で優勝したことにより、三井住友海上の[[中村美里]]に続いて[[グランドスラム (柔道)|グランドスラム]]大会を全制覇した2人目の選手となった(2008年にこの大会の前身である[[嘉納治五郎杯東京国際柔道大会|嘉納杯]]に優勝しているが、2009年に[[IJFワールド柔道ツアー]]が始まって、この大会がグランドスラム大会と新たに位置付けられて以降での優勝は今回が初めてとなる)<ref name="名鑑"/>。

=== 2011年 ===
2011年になると、1月には[[ワールドマスターズ2011|ワールドマスターズ]]に出場して、初戦から順当に勝ち上がり、準決勝でスペインのコンチ・ベロリンに横四方固で一本勝ちしたが、決勝ではモンテイロに背負い投げで技有り、さらに終了間際にも朽木倒で有効を取られて敗れた。これで国際大会での優勝は7大会連続優勝でストップすることになった。また、国際大会での連勝記録は37、対外国選手の連勝記録も35でストップした<ref name="名鑑"/>。

2月には[[グランプリ・デュッセルドルフ]]に出場して、準々決勝ではアゼルバイジャンの[[キファヤト・ガシモワ]]に開始すぐ[[大腰]]で有効を取られるが、大外刈で有効を取り返した後にすかさず袈裟固に入って逆転の一本勝ちを収めると、準決勝ではカプリオリウに小外刈で技有りと有効を取り快勝するが、決勝ではシルバに小外刈を[[隅落]]で切り替えされて技有りを取られ2位に終わった<ref name="名鑑"/>。

4月には体重別に出場して、準決勝でコマツの[[岩田千絵]]を小外刈の有効で破ると、決勝では平井希から指導2を取って優勢勝ちして、今大会2年ぶり3度目の優勝を飾った。そして[[2011年世界柔道選手権大会|世界選手権]]代表に選ばれた<ref name="名鑑"/>。

5月には実業団体2部に出場して、準決勝で日光警備柔道部の石井明菜に袖釣込腰で一本勝ちすると、決勝では昨年敗れたJR東日本の上原円から指導1を取るものの、大会の規定上引き分けとなったが、フォーリーフジャパンの3連覇に貢献した<ref name="名鑑"/>。

8月にパリで開催された世界選手権では、1回戦でブラジルのクアドロスに小外刈で技ありと有効を取って優勢勝ち、2回戦でセネガルのホルタンス・ディエディオウを横四方固、3回戦でドイツのマーレン・ハインを同じく横四方固、準々決勝でスペインのフェルナンデスに棄権勝ちするが、準決勝では佐藤相手に先に大外刈で有効を取りながら、終盤に体落で技ありを取られ、さらに袈裟固めで抑え込まれて合技の一本負けを喫した。佐藤とは6度目の対戦にして初めて敗れた。3位決定戦ではドイツの[[ミリアム・ローパー]]に小外刈と横四方固の合技で一本勝ちして3位となった<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2011082400987 闘志復活も連覇ならず＝松本、けが押し「今の柔道」-世界柔道] 時事通信 2011年8月24日</ref>。続く世界団体では、決勝には出場しなかったものの、初戦と準決勝に出場して勝利するが、チームは2位にとどまった<ref name="名鑑"/>。

11月には[[講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|講道館杯]]に出場して準決勝までオール一本勝ちで勝ち進むが、決勝で大学の1年後輩であるコマツの[[石川慈]]に内股と[[後袈裟固]]の合技による一本負けを喫して2位に終わった<ref name="名鑑"/>。

12月の[[グランドスラム・東京2011|グランドスラム・東京]]では初戦から順調に勝ち上がり、準決勝でも今年のグランプリ・デュッセルドルフ決勝で敗れたシルバを横四方固で一本勝ちして雪辱を果たすと、決勝ではパリ世界選手権準決勝で敗れた佐藤愛子から指導1を取るなどして優勢に試合を進め、GSに入ると佐藤の背負投を返して[[浮落]]で有効を奪って今大会2連覇を達成した<ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/111211/gsi1112110504000-n2.htm 松本、激闘！連覇！佐藤にリベンジ]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }} サンケイスポーツ 2011年12月10日</ref>。

=== 2012年 ===
2012年1月には [[ワールドマスターズ2012|ワールドマスターズ]]に出場して、準々決勝ではクインタバレに先に[[払巻込]]で技ありを取られるが、小外刈で逆転の一本勝ちをすると、準決勝ではシルバに[[上四方固]]で一本勝ち、決勝ではモンテイロを横四方固で一旦は抑え込むも途中で解けてポイントにならずも、その後、送襟絞で一本勝ちして昨年の決勝で敗れた雪辱を果たすとともに、今大会2年ぶり2度目の優勝を飾った<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20120115-889666.html 57キロ級V松本「よかった」/柔道] 日刊スポーツ 2012年1月15日</ref>。

2月には[[グランプリ・デュッセルドルフ]]に出場して、準々決勝までの3試合を一本勝ちするも、準決勝ではモンゴルの[[ドルジスレン・スミヤ]]にGSに入ってから指導2を取って優勢勝すると、決勝では[[桐蔭学園中学校・高等学校|桐蔭学園高校]]2年の[[山本杏]]を指導2で破って、今大会2年ぶり2度目の優勝を飾った<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20120219-905767.html 松本薫が優勝、五輪へ前進/柔道] 日刊スポーツ 2012年2月19日</ref>。

5月の体重別では、決勝で宇高に延長戦に入ってから[[大外返]]で有効を取られて敗れるが、オリンピック代表を争っていたライバルの佐藤が初戦で敗れたことや、国際大会での実績が評価されて、[[2012年ロンドンオリンピックの柔道競技|ロンドンオリンピック]]代表に選ばれた<ref>[http://news24.jp/nnn/news8714470.html 女子柔道五輪代表に 金沢出身の松本薫選手]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }} [[テレビ金沢]] 2012年5月13日</ref><ref>[http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20120514101.htm 母の日に約束果たす 柔道・松本薫が五輪切符] {{Wayback|url=http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20120514101.htm |date=20140818133422 }} [[富山新聞]] 2012年5月13日</ref>。

[[File:銀座ー１.JPG|thumb|オリンピック凱旋パレードの松本薫（左から3人目が松本、2012年8月19日撮影）]]
7月のロンドンオリンピックには世界ランキング1位で臨んだ。その初戦ではスロベニアのベスナ・ジュキッチを大外刈の技あり、2回戦でアゼルバイジャンのガシモワを小外刈の技あり、準々決勝でイタリアのクインタバレを同じく小外刈の技あり、準決勝ではフランスのパヴィアをGSに入ってからの大外刈の有効でそれぞれ下した。決勝戦ではルーマニアのコリーナ・カプリオリウとの対戦となるが、本戦では決着付かずGSに入るとカプリオリウが松本の足を内側から引っ掛けた。この技は柔道において反則負けの対象となる[[河津掛け]]に該当するため、松本が反則勝ちを収めることになった。この勝利により、今大会に於ける日本選手団の金メダル第1号ともなった<ref name="Biography"/><ref>[http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2012/news/martialarts/judo/1/20120730-OYT1T01108.htm 柔道女子・松本薫が「金」1号…57キロ級] {{Wayback|url=http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2012/news/martialarts/judo/1/20120730-OYT1T01108.htm |date=20160521101612 }} [[読売新聞]] 2012年7月31日</ref><ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2012073100023 松本、攻撃柔道が結実＝57キロ級で日本に初の金]  時事通信 2012年7月31日</ref>。また、結果として今大会男女合わせて唯一の日本柔道の金メダリストとなった。今回の優勝により、[[オリンピックの柔道競技|オリンピック]]、[[世界柔道選手権大会|世界選手権]]、[[ワールドマスターズ]]及び全ての[[グランドスラム (柔道)|グランドスラム]]大会を完全制覇した最初の選手となった。また、石川県出身の人物が個人種目で金メダルを獲得したのはこれが史上初である<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.pref.ishikawa.lg.jp/kenmin/kouhou/londonolympics.html |title=ロンドンオリンピック柔道女子57キロ級 松本 薫 選手「金メダル」おめでとう!! |accessdate=2012年8月13日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20120816050305/http://www.pref.ishikawa.lg.jp/kenmin/kouhou/londonolympics.html |archivedate=2012年8月16日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref><ref>[http://www.bsfuji.tv/athlete/backnumber/piece22.html 八木沼純子がロンドン五輪柔道金メダリスト・松本薫選手の素顔に迫る！]</ref>。

9月10日には地元の石川県から[[松井秀喜]]以来二人目の県民栄誉賞を受賞することとなった<ref>[http://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20120910-1014675.html 柔道金の松本薫に松井以来の県民栄誉賞] 日刊スポーツ 2012年9月10日</ref>。さらに、午後からは金沢市内で凱旋パレードを行った<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2012091000743 柔道の松本、金沢でパレード＝5万人が金メダル祝福] 時事通信 2012年9月10日</ref>。10月5日には[[東京都]]にゆかりのある選手として東京都栄誉賞・都民スポーツ大賞を受賞したが、その際に都知事の[[石原慎太郎]]は次のように語った。「あなたの試合をテレビで見てオオカミ少女かと思ったけど、こうしてみると美人だね」「あれぐらい闘志を見せなきゃダメ。日本人もああいう顔を見せなきゃいけない」<ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20121005/oth12100511580004-n1.html 松本薫、村田ら五輪メダリスト、都知事が表彰] {{Wayback|url=http://www.sanspo.com/sports/news/20121005/oth12100511580004-n1.html |date=20121122123146 }} サンケイスポーツ 2012年10月5日</ref><ref>[http://www.oricon.co.jp/news/2017453/full/ 石原都知事、松本薫選手を絶賛「狼少女かと思ったら美人」] [[オリコン]]、2012年10月5日</ref>。

10月25日には秋の[[園遊会]]に招待され、女子レスリングの55kg級でオリンピック3連覇を達成した[[吉田沙保里]]と[[振袖]]姿で出席した<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121025-OYT1T01246.htm 両陛下、吉田沙保里選手らねぎらわれる…園遊会]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }} 読売新聞 2012年10月25日</ref>。
11月には[[紫綬褒章]]を受章した<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121102/k10013190961000.html 褒章 内村選手たちメダリストも喜び] {{Wayback|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121102/k10013190961000.html |date=20121105002343 }} [[日本放送協会|NHK]] 2012年11月2日</ref>。

また、11月には[[グランドスラム・東京2012|グランドスラム・東京]]に出場予定だったが、右腕の手術を施したために欠場することになった。実戦復帰は来年の体重別を予定している<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2012113000827 松本、復帰は来年５月＝柔道] 時事通信 2012年10月5日</ref>。

12月に強化合宿に参加した際には、来年から試験導入される帯から下に触れることの全面禁止や、組み合うことが奨励される新ルールに関して尋ねられると、「両手で組み手を切ることが出来ないのが厳しいが、対策は3つほど考えていて、練習でも意識して取り組んでいる」「相手がちゃんと組んでくれれば私の反応も変わるから大丈夫」と語った<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2012/12/20/kiji/K20121220004815700.html 松本薫「やっぱり柔道が天職」　日本女子が強化合宿] [[スポーツニッポン]] 2012年12月20日</ref><ref>[https://web.archive.org/web/20121225080309/http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/64666/ 松本薫「新ルール対策は3つ」] 東京スポーツ 2012年12月21日</ref>。

=== 2013年 ===
2013年1月には全柔連による「感謝のつどい」が開かれて、2012年度の最優秀女子選手に選ばれた<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20130126-1076753.html 松本薫がMVP　全柔連表彰] 日刊スポーツ 2013年1月26日</ref>。

3月6日には[[2020年東京オリンピック|2020年夏季オリンピック]]招致を目指す東京の調査をするために来日した[[国際オリンピック委員会]]評価委員会を歓待するための、首相の[[安倍晋三]]主催による東京オリンピック開催50周年記念夕食会が[[迎賓館赤坂離宮]]において行われたが、[[2012年ロンドンオリンピックの体操競技|ロンドンオリンピック体操]]個人総合金メダリストである[[内村航平]]や女子レスリング55kg級オリンピック3連覇の吉田沙保里らとともに、その席に招かれることになった<ref>[http://www.daily.co.jp/newsflash/general/2013/03/06/0005791893.shtml 内村航平、松本薫らが評価委員と夕食会]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }} [[デイリースポーツ]] 2013年3月6日</ref>。
3月8日には[[記者クラブ一覧|東京運動記者クラブ]]柔道分科会によって2012年度の記者クラブ賞が贈られることに決まった<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2013030800694 松本と平岡に記者クラブ賞＝柔道] 時事通信 2013年3月8日</ref>。

3月20日には右肘を手術した影響による調整不足で5月の体重別への出場を断念することが決まった。これにより、今年の[[2013年世界柔道選手権大会|世界選手権]]代表から外れることになった<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20130320-1100116.html 柔道松本、体重別欠場で世界選手権も消滅] 日刊スポーツ 2013年3月20日</ref>。

3月25日には新たに[[南條充寿]]が監督となった全日本代表チームにおける初めての強化合宿に参加したが、その際に「合宿の雰囲気が今までと変わった」と述べるとともに「今までは先生方が責任を持ってくれていたのが、一人一人が責任を持つようになってきた」と語った<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2013/03/28/kiji/K20130328005490940.html “野獣”松本薫、新体制実感…雰囲気「変わりましたね」] [[スポーツニッポン]] 2013年3月28日</ref>。

4月から所属先であるフォーリーフジャパン柔道部の監督が[[中橋治美]]に代わった。監督だった津沢は師範となった<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2013/04/01/kiji/K20130401005524100.html 松本薫ら所属　フォーリーフジャパンに女性監督、実業団では異例] スポーツニッポン 2013年4月1日</ref>。

8月には約1年1ヶ月ぶりの試合となる[[全日本実業柔道個人選手権大会|実業選手権]]に出場するが、準決勝で三井住友の[[玉置桃]]に小外刈で有効を取られて3位にとどまり、復帰戦を優勝で飾ることは出来なかった。試合後のインタビューでは、「子供たちに夢を与えるのが自分の役目」「これでもうチャンピオンじゃないから楽になる。松本薫はまた、ここから始まります」と新たに決意を語った<ref>[http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130831/mrt13083120320014-n1.htm 金メダリスト松本、再出発の一歩] {{Wayback|url=http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130831/mrt13083120320014-n1.htm |date=20130831175804 }} [[MSN|MSN産経ニュース]] 2013年8月31日</ref><ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2013/09/01/kiji/K20130901006527540.html “野獣”松本が復帰　３位に「もうチャンピオンじゃないから楽になる」] スポーツニッポン 2013年9月1日</ref>。

11月には講道館杯に出場すると、準決勝で石川を袖釣込腰、決勝では宇高を指導2で破り、6年ぶり2度目の優勝を飾った。今大会は「本能のままに野生のカンだけで戦った」ものの、今後は「野性のカンだけだと、理性を失う。野性の勘と人間の勘、半分半分」が理想の形だとコメントした<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20131110-1216560.html 最強女子松本「野性の勘で闘った」／柔道] 日刊スポーツ 2013年11月10日</ref><ref>[https://web.archive.org/web/20131112140310/http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/othersports/203420/ 柔道・松本薫 野獣の勝負哲学] 東京スポーツ 2013年11月11日</ref>。

しかし講道館杯後の練習で、右肩の亜脱臼と右太もも裏を肉離れして、[[グランドスラム・東京2013]]への出場を見合わせることになった<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2013112600416 松本、肩と太もも負傷＝グランドスラム東京は欠場－柔道] 時事通信 2013年11月26日</ref>。

12月には強化合宿に参加すると、ケガは「もう問題ない」と積極的に稽古を行った。「この1年は自分が求めている柔道が明確になった」と、これからも理想とする一本柔道を追い求めることを強調した<ref>[http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20131219-OHT1T00096.htm 【柔道】松本薫、強化合宿で汗　ケガは「もう問題ない」] {{Wayback|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20131219-OHT1T00096.htm |date=20131221080715 }} スポーツ報知 2013年12月19日</ref>。

=== 2014年 ===
2014年2月には、ロンドンオリンピック以来約1年半ぶりの国際大会となる[[グランプリ・デュッセルドルフ]]に出場すると、決勝でドルジスレンを指導2で破り、今大会2年ぶり3度目の優勝を飾った。試合をしたことで「かなり感覚が戻ってきた」という。また、今年から女子の試合が5分から4分に変更された点に関して、「私は攻める柔道だから、4分間なら全てを出し切れる」と肯定的に語った<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2014/02/23/kiji/K20140223007647680.html ロンドン以来国際試合　野獣・松本優勝] スポーツニッポン 2014年2月23日</ref><ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXNSSXKF0674_Y4A220C1000000/ 松本「感覚が戻ってきた」　柔道日本代表が帰国] 日本経済新聞 2014年2月28日</ref>。

4月の選抜体重別では大会1週間前に[[インフルエンザ]]に罹患したことも影響してか、初戦でコマツの大友真貴子に[[一本背負投]]で敗れた。試合後、「勝たなきゃという気持ちが強すぎた。野性の勘というか、反応が遅れた」「ここで勝って、もう一度、世界の頂点に立ちたかった。こういう結果になって情けない」と敗戦の弁を語った<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2014/04/05/kiji/K20140405007916310.html “野獣”松本、初戦負け…全日本選抜体重別柔道で波乱」　柔道日本代表が帰国] スポーツニッポン 2014年4月5日</ref>
<ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20140406/jud14040604160000-n1.html ロンドン「金」松本、初戦一本負け…インフルで調整不足／柔道] サンケイスポーツ 2014年4月6日</ref>。その後、2月にグランプリデュッセルドルフを優勝した時の内容がロンドンオリンピックで優勝した時の内容に近いとの首脳陣による判断から、[[2014年世界柔道選手権大会|世界選手権]]代表の2枠目に追加で選出されることになった<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20140420-OYT1T50106.html 柔道女子代表出そろう…五輪「金」の松本ら追加] {{Wayback|url=http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20140420-OYT1T50106.html |date=20140421082425 }} 読売新聞 2014年4月20日</ref>
<ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20140420/jud14042020590005-n1.html 南條監督、日本女子は金3個が目標　代表9人が出そろう／柔道] {{Wayback|url=http://www.sanspo.com/sports/news/20140420/jud14042020590005-n1.html |date=20140421081932 }} サンケイスポーツ 2014年4月20日</ref>。

6月の[[グランプリ・ブダペスト]]では、決勝でフランスのエレーヌ・ルスボーを[[大内返]]の技ありで破って優勝を飾った<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2014062200031 高藤、松本ら優勝＝柔道グランプリ] 時事通信 2014年6月22日</ref>。この際に、世界選手権に向けて「投げ技系の新技がある。本番で見せたい」と語った<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20140626-OHT1T50154.html 【柔道】松本薫、世界選手権向け予告「新技がある」]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }} スポーツ報知 2014年6月26日</ref>。この新技は「くるりんぱ」と名付けられた。[[内股]]の一種だが、通常のように相手を引き出して投げるのではなく、相手が寄ってきた勢いを利用して[[遠心力]]で投げる技だという<ref>[https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/92983 柔道・松本薫の新技「くるりんぱ」は遠心力がキモ] 東京スポーツ 2014年7月28日</ref>。また、現在の状態については「余裕ができた。自分がどういう状態かを自分で感じられている」「悟りですかね」と、野性の勘だけではない新たな境地に達したことをアピールした<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20140627-1324576.html 柔道の松本薫が野獣返上、悟りの新境地] 日刊スポーツ 2014年6月27日</ref>。

8月の最終合宿の際には、ライバルの宇高や63kg級代表の[[田代未来]]などとともに[[烈車戦隊トッキュウジャー]]のお面を買い揃えて、「柔道戦隊柔レンジャー」の結成を宣言した。世界選手権で勝ったら、表彰式でお面を付けて登場するとまで宣言した<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20140820-OHT1T50316.html 【世界柔道】松本薫、変身！「柔レンジャーになる」] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20140820-OHT1T50316.html |date=20140907164055 }} スポーツ報知 2014年8月20日</ref><ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2014/08/21/kiji/K20140821008780330.html 松本薫“ジュウレンジャー”出陣！お面持参「ロシアの畳で使う」] スポーツニッポン 2014年8月21日</ref><ref name="東京スポーツ">[http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/othersports/303718/ 松本薫「金メダル取ったら畳の上でお面」] 東京スポーツ 2014年8月22日</ref>。しかしながら世界選手権では、2回戦でアメリカの[[マルティ・マロイ]]に開始24秒で腕挫十字固を極められてよもやの敗戦となった。なお、松本が自身のトレードマークとも言うべき得意の寝技で外国選手に敗れたのは、2006年の世界ジュニア以来8年ぶりのこととなった。本人は今回の敗戦に関して、「今までは『勝ちたい』だったが、今回は勝たないといけないという気持ち。そうなることで技が出なかった」「初めて怖さを感じた」と語った<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2014/08/27/kiji/K20140827008821270.html ロンドン五輪金の松本、2回戦で敗退] スポーツニッポン 2014年8月27日</ref><ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2014082700939 「怖さ」感じて散る＝松本、消えた攻撃力－世界柔道] 時事通信 2014年8月27日</ref>。後にこの試合に関して、「立ち技から寝技に移る時に審判を見てしまう悪い癖が出た」のが敗因だったと振り返った<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20141203-OHT1T50258.html 【柔道】松本、野獣卒業「攻めなきゃと思い過ぎていた」] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20141203-OHT1T50258.html |date=20141213033019 }} スポーツ報知 2014年12月3日</ref>。この試合で腕の靭帯を伸ばす負傷もしていることから、今後長期の休養を取る可能性もあるとしている<ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20140828/jud14082822420007-n1.html 松本が右肘負傷、斉藤委員長「靱帯伸びているとの報告」／柔道] {{Wayback|url=http://www.sanspo.com/sports/news/20140828/jud14082822420007-n1.html |date=20140904003542 }} サンケイスポーツ 2014年8月28日</ref>。

しかしながら、12月の[[グランドスラム・東京2014|グランドスラム・東京]]には「最初からこの大会に出ないという決断はなかった」として、いまだに右肘の靱帯が伸びた状態でありながらもあえて出場することになった。この際に、「世界選手権では勝たなきゃいけない、野獣にならなきゃいけないと決めつけていた。もっと自然体でいく」と語り、再出発を誓った<ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20141203/jud14120318380003-n1.html 五輪女王の逆襲へ！松本、右肘故障中も「出ない決断はない」／柔道] {{Wayback|url=http://www.sanspo.com/sports/news/20141203/jud14120318380003-n1.html |date=20141208194357 }} サンケイスポーツ 2014年12月3日</ref>。そのグランドスラム・東京では準決勝でコマツの[[芳田司]]を指導1で破ると、決勝ではモンテイロを横四方固で破って今大会3年ぶりの優勝を飾った<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20141205-OHT1T50196.html 【柔道】野獣・松本薫が復活Ｖ！決勝一本勝ち] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20141205-OHT1T50196.html |date=20141213040613 }} スポーツ報知 2014年12月5日</ref><ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2014120500853 女子５７キロ級の松本、再出発の優勝＝柔道グランドスラム東京] 時事通信 2014年12月5日</ref>。

=== 2015年 ===
2015年2月には[[ヨーロッパオープン・オーバーヴァルト]]に出場すると、決勝でルスボーを袖釣込腰の技ありで破って優勝を飾った<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20150215-OHT1T50069.html 【柔道】松本、女子57キロ級で優勝] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20150215-OHT1T50069.html |date=20150215184651 }} スポーツ報知 2015年2月15日</ref>。3月いっぱいでフォーリーフジャパンの柔道部が廃部となったことに伴い、4月からはベネシードが新たに設けた柔道部に、師範の津沢及び監督の中橋とともに移ることになった<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK10628_Q5A330C1000000/ 柔道の松本、ベネシードの所属に　五輪金メダリスト] 日本経済新聞 2015年3月31日</ref>。

賞味期限切れの[[卵]]をよく熱せずに食して[[食中毒]]にかかり、そこから回復して間もない時期に出場した4月の体重別では、決勝で[[国士舘大学]]3年の山本杏をGSに入ってから指導1で破り、4年ぶり4度目の優勝を飾った。これにより、[[2015年世界柔道選手権大会|世界選手権]]代表に選ばれた<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20150403-OHT1T50279.html 【柔道】野獣・松本、食中毒で減量できた] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20150403-OHT1T50279.html |date=20150404022040 }} スポーツ報知 2015年4月3日</ref><ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2015040400150 浅見、2年ぶり制覇＝松本は４度目－全日本体重別柔道] 時事通信 2015年4月4日</ref><ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2015040400201 松本、戻った勝負強さ＝全日本体重別柔道] 時事通信 2015年4月4日</ref><ref>[http://www.daily.co.jp/general/2015/04/05/0007885833.shtml 野獣松本4年ぶりＶ五輪連覇へ完全復活] [[デイリースポーツ]] 2015年4月5日</ref><ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2015040500177 海老沼、中矢ら選出＝世界選手権代表－柔道] {{Wayback|url=http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2015040500177 |date=20150410232039 }} 時事通信 2015年4月5日</ref>。

5月には[[ワールドマスターズ2015|ワールドマスターズ]]に出場するものの、初戦でフィルツモザーに有効で敗れた。「調整不足。次はポカしないように」と反省の弁を語った。また、[[2016年リオデジャネイロオリンピック|リオデジャネイロオリンピック]]を最後に現役を引退する意向であることを明らかにした<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150524/k10010089851000.html 柔道ワールドマスターズ 高藤と田代が優勝] {{Wayback|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150524/k10010089851000.html |date=20150525152828 }} NHK 2015年5月24日</ref><ref>[http://www.nikkansports.com/sports/news/1482977.html 松本薫リオで引退　野獣の直感] 日刊スポーツ 2015年5月27日</ref>。

7月には「実戦感覚を養うために、試合を重ねたかった」として予定外だった[[グランプリ・ウランバートル]]に出場するが、準決勝で地元のドルジスレンにGS開始早々に有効を取られて敗れた。3位決定戦ではフィルツモザーと対戦して技ありを先取されるも、[[崩上四方固]]で逆転勝ちして3位になった<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK20115_Q5A630C1000000/ 女子柔道の松本、志願の国際大会へ　モンゴルでのＧＰ] 日本経済新聞 2015年6月30日</ref><ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20150703/jud15070322260003-n1.html 志々目がＧＰ大会で優勝…高校生の阿部は準優勝／柔道] サンケイスポーツ 2015年7月3日</ref>。以前から抱いていたものの、最近は試合中でも「なぜ柔道をしているのか？　戦っているのか？」と思案を巡らすあまりその疑問を隠しきれなくなり、試合でも苦戦が続くことになった。しかし、今大会の3位決定戦で技ありを先取された時に「負けたいのか、勝ちたいのか」と自問したところ、「やっぱり勝ちたいですよね。本能なんでしょうね」と素直に勝ちたいという気持ちが出てきた。すると、それまでの蟠りが吹き飛び、逆転勝ちを収めた。結論として辿り着いたのが、「答えはないという答え」だった。「なぜ私は人間なのかと思っても、答えは出ないですよね。一生解決しない。柔道をやめたら分かるのかな」。
一方、ロンドンオリンピック後は大技狙いの柔道に色気を見せていた時期もあったが、これからは泥臭く、粘り強く、低重心で相手を足技で追い詰めて「狩る」といった本来得意にしていた柔道スタイルに戻すという<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/1504988.html 松本薫「答えはないという答え」本能で女王奪冠] 日刊スポーツ 2015年7月10日</ref><ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/1505168.html 柔道松本薫「勝ちたいという気持ち出てきた」] 日刊スポーツ 2015年7月11日</ref>。

その後の所属先の世界選手権壮行会では、「最近は本当に柔道しかやっていなかったので、日本語をしゃべっていなかった…。意味が分からなかったらほっといてください」とコメントした。続いて、「今年の世界選手権、私は勝ちにいきます。金メダルを取りにいきます！」と決意を語った<ref>[https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/121487 【柔道世界選手権】松本薫　壮行会で金メダル宣言「勝ちにいきます」] 東京スポーツ 2015年7月17日</ref>。

8月の世界選手権では準々決勝で世界ランク3位のドルジスレンを有効で破ると、準決勝ではパヴィアに指導1で優勢勝ち、決勝ではカプリオリウに小外刈の技ありで勝利して、5年ぶり2度目の世界選手権優勝を飾ることになった。オリンピックの金メダリストのみに着用が許される背中の金文字のゼッケンがプレッシャーになったこともあったが、今回は目の前の相手だけを見ればよいと吹っ切ることができたという。また、「勝つのは当たり前なんで」と述べると、ロンドンオリンピックの頃に比べて「今の方が強いです」とも語った<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20150826-OYT1T50120.html 柔世界柔道、金連発…57キロ松本・73キロ大野]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }} 読売新聞 2015年8月26日</ref><ref>[https://www.sanspo.com/article/20150827-4QTD3XPOIVPHPJ2U7WEAWXJJD4/ ワイルド女王復活！松本が5年ぶり2度目の金メダル／柔道] サンケイスポーツ 2015年8月27日</ref><ref>{{Cite web |url=http://www.intjudo.eu/News/cikk3587 |title=World Championships 2015, Astana - DAY 3 |accessdate=2015年8月26日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20150901034344/http://www.intjudo.eu/News/cikk3587 |archivedate=2015年9月1日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref>。12月の[[グランドスラム・東京2015|グランドスラム・東京]]では2回戦でシルバと対戦すると、有効を先取しながら飛びついての腕挫十字固で一本負けを喫してメダルも取れずに終わった。試合後には、「気持ちをつくり切れていないままだった。何を考えてもネガティブになっていた」「飛びつき腕十字は頭になかった。悔しい気持ちでいっぱい」とコメントした<ref>[https://web.archive.org/web/20151208054310/http://www.sankei.com/sports/news/151204/spo1512040028-n1.html 世界女王ショック　松本、2回戦敗退にぼうぜん] [[産経新聞]] 2015年12月4日</ref><ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2015/12/05/kiji/K20151205011629890.html 松本飛びつき腕十字は予想外…2回戦で敗退] [[スポーツニッポン]] 2015年12月5日</ref>。その後のインタビューでは、「今年はいろんなことを疑って、いろいろ試して、世界選手権で集中できた」として、今年の漢字に「疑」を選んだ。続けて、「来年の漢字は“念”です。ロンドン以降、積み重ねてきたものをつなぎ合わせて（勝利を）念じていい年だと思っている」と語った<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2015/12/20/kiji/K20151220011718180.html 女王に返り咲き　松本今年は「疑」早くも来年の漢字も発表] スポーツニッポン 2015年12月20日</ref>。

=== 2016年 ===
2016年1月にはオリンピックへ向けた意気込みを尋ねられると、「ことしの目標は五輪2連覇。いかに平常心で自分を信じることができるか。挑戦していきたい」と述べた<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/01/10/kiji/K20160110011834650.html 松本　五輪連覇へ決意「挑戦していく」新年恒例の柔道鏡開き式] スポーツニッポン 2016年1月10日</ref>。

風邪で体調が良くない中で迎えた2月のグランプリ・デュッセルドルフでは、準々決勝でシルバを指導1で破ると、準決勝で金ジャンディを崩袈裟固、決勝でもルスボーを同じく崩袈裟固で破って、今大会2年ぶり4度目の優勝を飾った。試合後には、「今回は寝技がすごく充実していた。ここで勝てたということは自分でも評価したい」と語った<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK10453_V10C16A2000000/ 松本薫「勝たねばならない」　柔道の独グランプリ大会へ出発] 日本経済新聞 2016年2月16日</ref><ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160220/k10010415811000.html 女子柔道 松本が優勝 リオ五輪代表に前進] {{Wayback|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160220/k10010415811000.html |date=20160224081440 }} NHK 2016年2月20日</ref><ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/02/26/kiji/K20160226012111960.html 松本、ドイツGP優勝から帰国「寝技がすごく充実していた」] スポーツニッポン 2016年2月26日</ref>。

4月の選抜体重別では準決勝で大学の後輩の石川に横返しからの横四方固で敗れた。この敗戦に関しては、寝技の攻防で上から石川を攻めていたら審判の『待て』の声が聞こえたので力を緩めたところを、構わず攻めてきた相手に抑え込まれてしまったと説明した。また、本人は抑え込まれている最中に主審に向けて右手を突き出して、「待てって言いましたよね？」とも訴える挙に出た。試合後のインタビューでは憤懣遣る方無い表情で、これからは相手の動きが止まるまで動きを決して止めないようにすると語った。さらには、畳の上の選手は主審の声しか聞こえないにもかかわらず、主審が場外の[[ジュリー (柔道)|ジュリー]]や副審の指示に頼って主体性を十分に打ち出せず、容易に判断を変える現行のジュリー制度をも批判した。これに対して審判委員長の[[西田孝宏]]は、「本人の勘違いです」、審判副委員長の[[大迫明伸]]も「ビデオで確認したところ、審判の口は動いていない」とそれぞれ指摘すると、この試合を受け持った女性審判も、「私は待てと言っていませんし、手も動かしていません。松本選手の勘違いだと思います」と反論した。所属するベネシード柔道部監督の中橋がこの試合をVTRで確認したところ、『待て』の声は観客席から発せられたものだと確認されて、結局松本の勘違いであることが判明した。その後、松本自身も「審判の方に抗議して申し訳ありませんでした。自分の勘違いで観客席からの声だった。最後まで試合に集中してなかったということ」と、自らの非を認めて反省の弁を述べた。この1件に関して、オリンピックの本番では絶対にしてはならない勘違いであり、今後に向けての教訓にすべきだとの意見も出された<ref>[http://www.nikkansports.com/sports/news/1626282.html 松本薫「待てって言いましたよね？」凡ミスで敗退] 日刊スポーツ 2016年4月3日</ref><ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20160404/jud16040410000003-n1.html 松本、抗議も通じず「審判を信じちゃいけないと分かりました」] サンケイスポーツ 2016年4月4日</ref><ref>[http://www.daily.co.jp/newsflash/general/2016/04/04/0008956998.shtml 柔道五輪代表　松本が勘違いを猛省] [[デイリースポーツ]] 2016年4月4日</ref>。結果として今大会は3位にとどまったものの、国際大会の実績などでリオデジャネイロオリンピック代表には選出された<ref>[http://www.nikkansports.com/sports/news/1626233.html 柔道五輪代表に近藤亜美、松本薫、大野将平ら発表] {{Wayback|url=http://www.nikkansports.com/sports/news/1626233.html |date=20160405153654 }} 日刊スポーツ 2016年4月3日</ref>。代表決定後の会見ではオリンピックで印象に残っている場面を聞かれると、「チョー気持ちいい！」のフレーズで有名な「水泳の北村さん…？」と[[北島康介]]を北村と間違えるも、「あ、違う、北島さん！」と訂正して周囲を笑わせた。また、｢野獣ではなく、知性を持った野獣で戦いたい。｣とオリンピックへ向けた意気込みを語った<ref>[http://www.nikkansports.com/sports/news/1626675.html 松本薫、連覇で「チョー気持ちいい」超えの名文句を] 日刊スポーツ 2016年4月4日</ref><ref>[http://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201604040011-spnavi 松本、五輪連覇は挑戦「開き直った」柔道代表が全階級“金”へ意気込み]</ref>。

5月には[[ワールドマスターズ2016|ワールドマスターズ]]に出場するものの、初戦で今まで5戦全勝していた連珍羚に指導2でリードされると、[[三角絞め]]からの崩上四方固で一本負けを喫した。試合後には、「合宿をやり過ぎて疲れてしまっていた。パフォーマンスが落ちていた。勝てる気がしなかった」「今回の反省を生かして、五輪では負けないようにしたい」とコメントした<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/05/28/kiji/K20160528012673250.html 五輪代表の中村、近藤がV　松本薫は初戦で一本負け] スポーツニッポン 2016年5月28日</ref><ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20160528/jud16052811290003-n1.html 松本は調整失敗「合宿やり過ぎて疲れた…勝てる気しなかった」／柔道] サンケイスポーツ 2016年5月28日</ref>。

6月には地元の金沢で開催された壮行会において、「今回も宣言させていただきます。目標は優勝。2連覇という挑戦に向かってリオの地で一戦一戦、向き合って戦っていきたい」と、オリンピックへ向けた決意を語った。また、この会に出席した金沢にゆかりの深い[[文部科学大臣]](当時)の[[馳浩]]が、[[2020年東京オリンピック]]招致活動の際に[[国際柔道連盟]]会長の[[マリウス・ビゼール]]と対話をした時のエピソードを次のように語った。「『日本の柔道選手で誰が好きだ？』と聞いたら『松本だ。彼女はアグレッシブだ』と話していた。柔道の型を守りながらも攻めにいく姿勢を高く評価していた。『絶対、私が一番強いんだ』という気合で頑張ってほしい」<ref>[https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/228237 連覇誓う松本薫に国際柔道連盟ビゼール会長もぞっこん] 東京スポーツ 2016年6月5日</ref>。

7月にはスペインの[[カステイダフェルス]]で開催された国際合同合宿において、女子代表コーチの[[谷本歩実]]が「鳥肌が立つくらいの乱取りをしてました。もう試合ですよ、戦いです。すごいです！」というくらい気合の入った稽古を積んだ。国内の合宿ではまず見せない野獣の顔つきで他の選手を圧倒する存在感を見せ付けたと言う。なお、本人は次のようにコメントした。「しっかり持ちにいく、相手の柔道をやらせないってことが日本柔道の魅力、自分の柔道の魅力であるので、そこを徹底的にやっていきたい」<ref>[https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/149616 松本薫のトレードマーク「野獣顔」復活] 東京スポーツ</ref>。

8月の[[2016年リオデジャネイロオリンピックの柔道競技|リオデジャネイロオリンピック]]では初戦となる2回戦でコートジボアールのツォルモン・アディナサンブーを[[マルク・ハイジンハ|ハイジンハロール]]からの崩上四方固で有効をとった後に横四方固で破ると、準々決勝でパヴィアとGSを含めて8分近い激闘の末、袖釣込腰の技ありで破った。しかし、準決勝では世界ランキング1位であるモンゴルのドルジスレンに開始早々の背負投で一本負けを喫してオリンピック2連覇はならなかった。この一戦に関しては後に、「１回目(の背負投)が効かなかったので大丈夫と思ってしまった。試合中に“大丈夫”なんて絶対にないのに」とコメントした。3位決定戦では台湾の連を小内刈の有効で破って銅メダルは確保した。試合後のインタビューでは、「うれしいのと悔しいのと。甘酸っぱい気持ちです」と語る一方で、「腹の中は煮えくりかえってますよ」。また、試合後にはオリンピックの60kg級で3連覇を達成した[[野村忠宏]]と会話を交わしたという。「野村さんに『悔しいです』と言ったら、『いや〜俺、銅獲ったことないから分かんねえや』と言われました。そうだ、この人天才だったんだと思った」<ref>[http://www.sanspo.com/rio2016/news/20160809/rio16080906120069-n1.html 【銅メダル獲得後の一問一答】松本薫、2大会連続のメダルも「うれしいのと悔しいのと。甘酸っぱい気持ち」／柔道] {{Wayback|url=http://www.sanspo.com/rio2016/news/20160809/rio16080906120069-n1.html |date=20160811171045 }} サンケイスポーツ 2016年8月9日</ref><ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/08/09/kiji/K20160809013129370.html 松本薫　野村忠宏氏の“天才発言”を暴露「俺、銅獲ったことないから」] スポーツ報知 2016年8月9日</ref><ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/08/10/kiji/K20160810013132460.html 松本　連覇ならず…銅にも「腹の中は煮えくりかえってます」] スポーツニッポン 2016年8月10日</ref>。

9月にはオリンピックでの活躍が評価されて県スポーツ特別賞を受賞した<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/local/ishikawa/news/20160906-OYTNT50310.html リオ柔道・銅　松本選手に県「特別賞」] {{Wayback|url=http://www.yomiuri.co.jp/local/ishikawa/news/20160906-OYTNT50310.html |date=20160917141458 }} 読売新聞 2016年9月6日</ref>。なお、リオデジャネイロオリンピック後には引退するとも語っていたが、とりあえず1年間は休養することになった。[[2020年東京オリンピック]]まで現役を続けるかはその後に決めたいという<ref>[http://www.sankei.com/west/news/160906/wst1609060077-n1.html 「東京五輪は1年休養して決めたい」柔道の松本選手にスポーツ特別賞　石川県] 2016年9月6日</ref>。一方、ロシアの[[ハッカー]]集団により、[[世界アンチ・ドーピング機関|世界反ドーピング機関（WADA）]]が有する医療目的で禁止薬物の使用が認可される「TUE（治療目的の特例措置）」に関する情報が[[インターネット]]上に流出した。そのなかには、松本が2007年10月から約1ヶ月の間、炎症を抑制する効果を持つ[[ステロイド]]の一種[[デキサメタゾン]]の使用を認可されていた情報が含まれていた<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK60046_U6A920C1000000/ 柔道・松本の情報も流出か　ハッカー集団の攻撃で] [[日本経済新聞]] 2016年9月24日</ref>。この件に関して[[日本アンチ・ドーピング機構|日本アンチ・ドーピング機構（JADA）]]は、「国際基準に基づき与えられた正当なもので、アンチ・ドーピング規則違反には該当しない」「(ハッカー集団の行為は)誤った解釈による混乱が生じることを狙った悪質なもので、一連の対応について強く非難する」とコメントした<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160926/k10010707701000.html 禁止薬物の情報流出 JADAがサイバー犯罪グループを非難] {{Wayback|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160926/k10010707701000.html |date=20160927143159 }} NHK 2016年9月26日</ref>。

10月には東京オリンピック出場を目指していることを明らかにした。「東京五輪でなければすぐに引退していた。まだ柔道ができる体なのに、それを自分から諦めるのはもったいない。年齢の不安もない」。当面は休養するものの、来年11月の講道館杯から復帰するものとみられている<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK60481_Y6A001C1000000/ 柔道女子の松本が当面休養へ　東京五輪は目指す意向] 日本経済新聞 2016年10月8日</ref>。
また、8年間付き合っている料理人の恋人と結婚することを公表した<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20161101-OHT1T50151.html 【柔道】松本薫、一般男性と婚姻届を提出！] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20161101-OHT1T50151.html |date=20161103222633 }} スポーツ報知 2016年11月1日</ref>。すでに9月には[[ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!]]というテレビ番組において[[ツバメ]]似だという恋人の存在を明らかにしていた<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/09/18/kiji/K20160918013378900.html 松本薫8年愛告白　彼氏はツバメ似!?「もちろん結婚できたら」] スポーツニッポン 2016年9月18日</ref><ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20161026-OHT1T50053.html 【柔道】“野獣”松本薫が結婚！料理人の一般男性と11月にも婚姻届提出] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20161026-OHT1T50053.html |date=20161026052205 }} スポーツ報知 2016年10月26日</ref>。

11月1日にはその男性と結婚した。相手の男性は1歳年上で本名は同じ松本だという。4月に相手から「俺には薫しかおらんし、薫には俺しかおらんから結婚してください」とのプロポーズを受けた。なお、東京オリンピックまでに子供ができたら、「ママでも野獣。できなかったら、妻でも野獣でいく」。結婚にはそれ相応の覚悟が必要なので交際から結婚まで8年もかかったという。そのため、浮気されたら離婚することに決めているとも語った<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/11/02/kiji/K20161102013649090.html 松本薫が結婚報告「妻でも野獣」で東京目指す　お相手は「爽やかボーイ」] [[スポーツニッポン]] 2016年11月2日</ref><ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20161102-OHT1T50165.html 【柔道】松本薫「浮気したら即離婚」…結婚会見一問一答] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20161102-OHT1T50165.html |date=20161104085529 }} スポーツ報知 2016年11月2日</ref>。

=== 2017年 ===
2017年1月のインタビューでは、東京オリンピックの代表になれる可能性は若手も育っていることから30%ほどだと述べた<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2017012102100012.html |title=再び五輪へ　夏に再始動　松本選手インタビュー |accessdate=2017年1月28日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170202061034/http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2017012102100012.html |archivedate=2017年2月2日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref>。その後、妊娠していることを明らかにした<ref>[https://www.daily.co.jp/general/2017/01/27/0009863508.shtml 柔道女子・松本薫が妊娠 「ママでも野獣」出産後は復帰の意向]</ref>。7月には2900gの女児を先月出産したことを公表した。なお、プライバシーの観点から出産日は公表されなかった。産後1ヶ月でトレーニングを再開した。来年8月の実業個人選手権が復帰戦になるという<ref>[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170713/k10011057221000.html 柔道女子 松本薫が出産 「ママでも野獣」で五輪目指す] {{Wayback|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170713/k10011057221000.html |date=20170716092953 }} NHK 2017年7月13日</ref><ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20170723/jud17072316570003-n1.html 松本薫、出産後トレーニング再開「東京五輪で金取る」／柔道] [[サンケイスポーツ]] 2017年7月23日</ref>。

=== 2018年 ===
2018年6月には出産後初めての試合となる[[福岡県]]で開催された実業団体2部に出場すると、2試合を一本勝ちするもチームは準々決勝で敗れて5位だった。今回娘と初めて離れることになったが、「（帰宅したら）とりあえずギュッとしてチューします」と娘を思いやった。また、東京オリンピックに関しては、「自信はないが、1パーセントでも可能性がある限り、懸けていきたい」「私の人生は続く。（東京五輪に）出られなかったら2人目（の子供を）を作ります」とコメントした<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2018/06/10/kiji/20180610s00006000150000c.html 野獣・松本薫　愛娘を東京に残してリオ五輪以来の復帰戦　帰宅後「ギュッとしてチューします」] [[スポーツニッポン]]</ref><ref>[http://www.sanspo.com/sports/news/20180610/jud18061017330004-n1.html 松本薫「ママでも野獣」！出産からの復帰戦で一本勝ち／柔道] [[サンケイスポーツ]]</ref>。8月の強化合宿の際には世界選手権2位の芳田司と乱取りを行った。普段の出稽古では自ら芳田に乱取りを申し出るも、今回は芳田の申し出を受ける形となった。その際に芳田は次のように語った「強い。松本さんは（昨年6月に長女を）出産しても、出産前と変わらない力強さがある。自分自身にも気合が入る」<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/201808060000687.html 芳田司VS「野獣」松本薫、異例の同級ガチ稽古 - 柔道] [[日刊スポーツ]] 2018年8月6日</ref>。リオデジャネイロオリンピック以来2年ぶりの個人戦となった8月の実業個人選手権では、準決勝で石川を技ありで破るも決勝で[[自衛隊体育学校]]の[[金子瑛美]]に技ありで敗れた。試合後には、「自信にはなったけど、勝ちに行く練習ができていなかったことが試合中に分かってしまい、（負けて）笑ってしまった」とコメントした<ref>[https://web.archive.org/web/20180826005039/https://www.jiji.com/jc/article?k=2018082500473 松本、復帰後初の個人戦準V＝中村は2回戦敗退] [[時事通信]] 2018年8月25日</ref><ref>[https://www.sankei.com/article/20180825-J7EZVWHEQJOZZFO4IXPNQ6F2IY/ 「ママでも野獣」の松本、復帰第2戦は準優勝「勝つ練習できていなかった」全日本実業個人選手権] [[産経新聞]] 2018年8月25日</ref>。11月の講道館杯では初戦で[[東京学芸大学]]3年の[[高野綺海]]と対戦すると、GS含めて9分以上の戦いの末に合技で敗れた。試合後には引退を示唆する次のようなコメントを発した。「勝ちにいく気持ちがなかったので負けた。悔しさがないので、勝負師としては次の段階に行っているのかなと思う。（東京五輪の可能性は）負けたので0％。」「私が居続けても柔道が衰退すると思った。若い子たちも自覚を持ってできているので」<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2018/11/04/kiji/20181104s00006000278000c.html 柔道12年ロンドン五輪金　野獣・松本薫が引退示唆　講道館杯で1回戦敗退「居続けても柔道が衰退する」] [[スポーツニッポン]] 2018年11月4日</ref>。

=== 2019年 ===
2019年2月には現役引退を正式に表明した<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40821710S9A200C1CC0000/ 柔道・松本選手引退へ　「野獣」ロンドン五輪金] [[日本経済新聞]] 2019年2月2日</ref><ref>[https://www.jiji.com/jc/article?k=2019020200376 ロンドン五輪金の松本が引退へ＝「野獣」の異名－柔道女子57キロ級] [[時事通信]] 2019年2月2日</ref>。引退会見では、ロンドンオリンピックでの優勝が競技人生で一番印象に残っているとした上で、昨年11月の講道館杯初戦で敗れた際に、「私の優先順位の一番が柔道より子どもになった。闘争心もなくなってきて、競技者としては終わったと気付いた。子育てと両立しながら『野獣』としての自分を維持していくのは難しかった」と感じたことが引退を決意した理由だと語った<ref>[https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190207/k10011806941000.html 柔道 ロンドン五輪で金メダルの松本薫が引退会見] {{Wayback|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190207/k10011806941000.html |date=20190208032024 }} [[日本放送協会|NHK]] 2019年2月7日</ref><ref>[https://www.jiji.com/jc/article?k=2019020700916 松本薫さん「夢、目標は達成」＝柔道金メダリストが引退会見] [[時事通信]] 2019年2月7日</ref>。また、[[漫画]]の[[キャプテン翼]]ではボールが友達であるように、その競技が好きでないとダメだと思って、『柔道が好きだ』『柔道が好きだ』とずっと思い続けてきたが、いざ引退してみると、別に好きでも嫌いでもなかったことに気付いたという。自分にとっての柔道は目標であり夢であっただけで、それを通して成長できたという意味において、「教育柔道」だったとの認識を示した<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/201902070001023.html 好きになろうとしたけど…松本薫「教育柔道」だった - 柔道] [[日刊スポーツ]] 2019年2月7日</ref>。12月3日には第2子となる長男を出産した。この際に、「ママ似です。[[令和]]の子野獣が生まれました」と語った<ref>[https://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20191206101.htm 「令和の子野獣が生まれました」　松本薫さんに第2子誕生] [[北國新聞社]] 2019年12月6日</ref>。

== 世界ランキング ==
* 世界ランキングの年度別変遷
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:90%"
|-
!||2009年||2010年||2011年||2012年||2013年||2014年||2015年||2016年||2017年
|-
!順位
|3||1||1||1||15||13||4||10||66
|}
(出典<ref name="名鑑"/>、JudoInside.com)

== 主な戦績 ==
{| class="sortable wikitable" style="text-align: center; margin-right:0px;"
|-
!年月!!class="unsortable"|大会!! style="padding-right:17px" |成績
|-
| 2001年8月 || [[全国中学校柔道大会|全中]] || 3位
|-
| 2002年8月 || 全中 || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2004年8月 || [[全国高等学校総合体育大会柔道競技大会|インターハイ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2005年1月 || [[ワールドカップ・ソフィア|ブルガリア国際]] || 3位
|-
| 2005年8月 || ドイツジュニア国際 || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2005年9月 || [[全日本ジュニア柔道体重別選手権大会|全日本ジュニア]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2006年{{Display none|0}}8月 || ドイツジュニア国際 || 3位
|-
| 2006年{{Display none|0}}9月 || [[全日本ジュニア柔道体重別選手権大会|全日本ジュニア]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2006年10月 || [[世界ジュニア柔道選手権大会|世界ジュニア]] || 5位
|-
| 2007年{{Display none|0}}2月 || [[ベルギー国際柔道大会|ベルギー国際]] || 3位
|-
| 2007年{{Display none|0}}6月 || [[全日本学生柔道優勝大会|優勝大会]] || {{Display none|1/}}2位
|-
| 2007年11月 || [[講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|講道館杯]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2007年12月 || [[嘉納治五郎杯東京国際柔道大会|嘉納杯]] || 3位
|-
| 2008年{{Display none|0}}4月 || [[全日本選抜柔道体重別選手権大会|選抜体重別]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2008年{{Display none|0}}4月 || [[アジア柔道選手権大会|アジア選手権]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2008年10月 || [[世界柔道団体選手権大会|世界団体]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2008年10月 || [[全日本学生柔道体重別選手権大会|学生体重別]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2008年12月 || [[嘉納治五郎杯東京国際柔道大会|嘉納杯]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2009年{{Display none|0}}2月 || [[グランドスラム・パリ2009|グランドスラム・パリ]] || 3位
|-
| 2009年{{Display none|0}}2月 || [[ワールドカップ・ウィーン]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2009年{{Display none|0}}2月 || [[グランプリ・デュッセルドルフ|グランプリ・ハンブルク]] || 3位
|-
| 2009年{{Display none|0}}4月 || [[全日本選抜柔道体重別選手権大会|選抜体重別]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2009年{{Display none|0}}5月 || [[グランドスラム・モスクワ2009|グランドスラム・モスクワ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2009年{{Display none|0}}6月 || [[全日本学生柔道優勝大会|優勝大会]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2009年{{Display none|0}}8月 || [[2009年世界柔道選手権大会|世界選手権]] || 5位
|-
| 2009年11月 || [[講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|講道館杯]] || 2位
|-
| 2009年12月 || [[グランドスラム・東京2009|グランドスラム・東京]] || 2位
|-
| 2010年{{Display none|0}}1月 || [[ワールドマスターズ2010|ワールドマスターズ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2010年{{Display none|0}}2月 || [[グランドスラム・パリ2010|グランドスラム・パリ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2010年{{Display none|0}}2月 || [[グランプリ・デュッセルドルフ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2010年{{Display none|0}}4月 || [[全日本選抜柔道体重別選手権大会|選抜体重別]] || 2位
|-
| 2010年{{Display none|0}}5月 || [[グランドスラム・リオデジャネイロ2010|グランドスラム・リオ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2010年{{Display none|0}}6月 || [[全日本実業柔道団体対抗大会|実業団体2部]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2010年{{Display none|0}}9月 || [[2010年世界柔道選手権大会|世界選手権]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2010年11月 || [[2010年アジア競技大会|アジア大会]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2010年12月 || [[グランドスラム・東京2010|グランドスラム・東京]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2011年{{Display none|0}}1月 || [[ワールドマスターズ2011|ワールドマスターズ]] || 2位
|-
| 2011年{{Display none|0}}2月 || [[グランプリ・デュッセルドルフ]] || 2位
|-
| 2011年{{Display none|0}}4月 || [[全日本選抜柔道体重別選手権大会|選抜体重別]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2011年{{Display none|0}}6月 || [[全日本実業柔道団体対抗大会|実業団体2部]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2011年{{Display none|0}}8月 || [[2011年世界柔道選手権大会|世界選手権]] || 3位
|-
| 2011年{{Display none|0}}8月 || [[世界柔道団体選手権大会|世界団体]] || 2位
|-
| 2011年11月 || [[講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|講道館杯]] || 2位
|-
| 2011年12月 || [[グランドスラム・東京2011|グランドスラム・東京]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2012年{{Display none|0}}1月 || [[ワールドマスターズ2012|ワールドマスターズ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2012年{{Display none|0}}2月 || [[グランプリ・デュッセルドルフ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2012年{{Display none|0}}5月 || [[全日本選抜柔道体重別選手権大会|選抜体重別]] || 2位
|-
| 2012年{{Display none|0}}7月 || [[2012年ロンドンオリンピックの柔道競技|ロンドン五輪]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2013年{{Display none|0}}8月 || [[全日本実業柔道個人選手権大会|実業選手権]] || {{Display none|1/}}3位
|-
| 2013年{{Display none|0}}11月 || [[講道館杯全日本柔道体重別選手権大会|講道館杯]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2014年{{Display none|0}}2月 || [[グランプリ・デュッセルドルフ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2014年{{Display none|0}}6月 || [[グランプリ・ブダペスト]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2014年12月 || [[グランドスラム・東京2014|グランドスラム・東京]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2015年2月 || [[ヨーロッパオープン・オーバーヴァルト]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2015年{{Display none|0}}4月 || 選抜体重別 || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2015年{{Display none|0}}7月 || [[グランプリ・ウランバートル]] || {{Display none|1/}}3位
|-
| 2015年{{Display none|0}}8月 || [[2015年世界柔道選手権大会|世界選手権]] || 優勝
|-
| 2016年{{Display none|0}}2月 || [[グランプリ・デュッセルドルフ]] || {{Display none|1/}}優勝
|-
| 2016年{{Display none|0}}4月 || 選抜体重別 || {{Display none|1/}}3位
|-
| 2016年{{Display none|0}}8月 || [[2016年リオデジャネイロオリンピックの柔道競技|リオデジャネイロオリンピック]] || {{Display none|1/}}3位
|-
| 2018年{{Display none|0}}6月 || [[全日本実業柔道団体対抗大会|実業団体2部]] || {{Display none|1/}}5位
|-
| 2018年{{Display none|0}}8月 ||実業選手権 || {{Display none|1/}}2位
|-
|}
(出典<ref name="名鑑"/>、JudoInside.com)

== 国際大会での連勝記録 ==
2010年は1月の[[ワールドマスターズ2010]]から12月の[[グランドスラム・東京2010]]まで国際大会では7大会連続優勝で総計34連勝を記録して、1年間を国際大会無敗で過ごすことになった。しかし2011年1月の[[ワールドマスターズ2011]]の決勝で敗れたため、国際大会での優勝は7大会連続優勝でストップすることになった。また、国際大会での連勝記録も37連勝でストップと相成った<ref name="名鑑"/>。

日本の女子選手では[[谷亮子]]が1996年12月の[[福岡国際女子柔道選手権大会|福岡国際]]から2007年9月の[[2007年世界柔道選手権大会|世界選手権]]まで約11年9ヶ月かけて13大会連続優勝(個人戦のみの記録で団体戦は含まないが、団体戦を含めると[[世界柔道団体選手権大会|ワールドカップ団体戦]]に2度出場して、そこではそれぞれ3位及び5位と敗れているので、それ以降に出場した1999年1月の福岡国際から10大会連続優勝ということになる)を果たしているが、それに次ぐ記録となった（他にも、48 kg級の[[浅見八瑠奈]]は2009年1月の[[ワールドカップ・ソフィア]]から2010年2月の[[ワールドカップ・ブダペスト]]までの約1年1ヶ月、また、52 kg級の[[中村美里]]は2009年2月の[[グランプリ・デュッセルドルフ|ググランプリ・ハンブルク]]から2010年5月の[[グランドスラム・リオデジャネイロ2010|グランドスラム・リオ]]までの約1年3ヶ月の間に、それぞれ国際大会で7大会連続優勝を成し遂げている、但し浅見の場合は[[ユニバーシアード]]団体戦での優勝も含めると8大会連続となる）<ref name="名鑑"/>。

さらに外国選手に対する連勝記録としては、2009年12月の[[グランドスラム・東京]]2回戦から2011年1月のワールドマスターズ準決勝まで35連勝を記録することとなった。なお、[[フジテレビジョン|テレビ東京]]が[[グランドスラム・東京2011]]の放映において松本に言及した際(2011年12月10日放送分)、松本は対外国人選手との戦いで34連勝を記録したと報じたが、実際には2009年12月の[[グランドスラム・東京2009]]2回戦から2011年1月のワールドマスターズ2011準決勝までの約1年1ヶ月の間に35連勝しており、34連勝というのは誤報である<ref group="注">本文にも記したように、松本は2010年においては、1月のワールドマスターズ2010から12月のグランドスラム・東京2010まで国際大会で7大会連続優勝を果たして総計34連勝を記録している。</ref>。(参考資料：ベースボールマガジン社発行の近代柔道バックナンバー、[[全日本柔道連盟|全柔連]]ホームページの大会結果)。

{| class="wikitable" style="text-align: center;"
|-
! 連勝数 !! ラウンド !! 対戦相手 !! 内容
|-
! colspan="7" | [[ワールドマスターズ2010]] (2010年1月16日) 優勝
|-
| 1 || 1回戦 ||朱柱蓉 (中国) || 一本勝ち (横四方固)
|-
| 2 || 準々決勝 || ブクバラ (ギリシャ) || 一本勝ち (小内巻込)
|-
| 3 || 準決勝 || カラカス (ハンガリー) || 一本勝ち (上四方固)
|-
| 4 || 決勝 || 宇高菜絵 (日本) || 優勢勝ち (指導2)
|-
! colspan="7" | [[グランドスラム・パリ2010]] (2010年2月6日) 優勝
|-
| 5 || 1回戦 || イスラスバレホ (メキシコ) || 一本勝ち (袖釣込腰)
|-
| 6 || 2回戦 || ラリッツァ (フランス) || 一本勝ち (横四方固)
|-
| 7 || 準々決勝 || ロコ (フランス) || 一本勝ち (大内刈)
|-
| 8 || 準決勝 || カラカス (ハンガリー) || GS技あり優勢勝ち (浮腰)
|-
| 9 || 決勝 || リボー (フランス) || 一本勝ち (腕挫十字固)
|-
! colspan="7" | [[グランプリ・デュッセルドルフ]] (2010年2月20日) 優勝
|-
| 10 || 1回戦 || レギス (イギリス) || 一本勝ち (横四方固)
|-
| 11 || 2回戦 || フランセン (オランダ) || 一本勝ち (小外掛)
|-
| 12 || 準々決勝 || サブルディナ (ロシア) || 一本勝ち (縦四方固)
|-
| 13 || 準決勝 || 徳久瞳 (日本) || 一本勝ち (合技)
|-
| 14 || 決勝 || モンテイロ (ポルトガル) || 一本勝ち (送襟絞)
|-
! colspan="7" | [[グランドスラム・リオデジャネイロ2010]] (2010年5月22日) 優勝
|-
| 15 || 1回戦 || ファルコ (ブラジル) || 一本勝ち (横四方固)
|-
| 16 || 2回戦 || メルニコワ (ロシア) || 一本勝ち (横四方固)
|-
| 17 || 準々決勝 || クインタバレ (イタリア) || 一本勝ち (袖釣込腰)
|-
| 18 || 準決勝 || フィルツモザー (オーストリア) || 優勢勝ち (指導2)
|-
| 19 || 決勝 || モンテイロ (ポルトガル) || 優勢勝ち (指導2)
|-
! colspan="7" | [[2010年世界柔道選手権大会]] (2010年9月11日) 優勝
|-
| 20 || 1回戦 || ボンチャルー (タイ) || 一本勝ち (腕十字固)
|-
| 21 || 2回戦 || ベンステッド (オーストラリア) || 一本勝ち (大外刈)
|-
| 22 || 3回戦 || パヴィア (フランス) || GS一本勝ち (横四方固)
|-
| 23 || 準々決勝 || ルペティ (キューバ) || 有効優勢勝ち (谷落)
|-
| 24 || 準決勝 || カプリオリウ (ルーマニア) || 一本勝ち (横四方固)
|-
| 25 || 決勝 || モンテイロ (ポルトガル) || GS一本勝ち (小外刈)
|-
! colspan="7" | [[アジア競技大会柔道競技|2010年アジア大会]] (2010年11月15日) 優勝
|-
| 26 || 1回戦 || ライ (ネパール) || 一本勝ち (小外掛)
|-
| 27|| 準々決勝 || テン (カザフスタン) || 一本勝ち (上四方固)
|-
| 28 || 準決勝 || 林妍姫 (北朝鮮) || 有効優勢勝ち (小外刈)
|-
| 29 || 決勝 || 金珍迪 (韓国) || 有効優勢勝ち (小外刈)
|-
! colspan="7" | [[グランドスラム・東京2010]] (2010年12月12日) 優勝
|-
| 30 || 1回戦 || カーミッシェル (アメリカ) || 一本勝ち (崩上四方固)
|-
| 31 || 2回戦 || フランセン (オランダ) || 技あり優勢勝ち (小外刈)
|-
| 32 || 準々決勝 || 佐藤愛子 (日本) || GS優勢勝ち (判定2-1)
|-
| 33 || 準決勝 || 連珍羚 (台湾) || GS一本勝ち (崩上四方固)
|-
| 34 || 決勝 || 平井希 (日本) || GS一本勝ち (横四方固)
|-
! colspan="7" | [[ワールドマスターズ2011]] (2011年1月15日) 2位
|-
| 35 || 1回戦 || ハイン (ドイツ) || 一本勝ち
|-
| 36 || 準々決勝 || パヴィア (フランス) || 技あり優勢勝ち
|-
| 37 || 準決勝 || ベロリン (スペイン) || 一本勝ち (横四方固)
|}

== 有力選手との対戦成績 ==
{| class="wikitable"
|+ 対戦成績
! 国籍 !! 選手名 !! 内容
|-
! {{Flagicon|JPN}}
| [[佐藤愛子 (柔道)|佐藤愛子]]
| 6勝1敗 (6勝のうち5勝が[[ゴールデンスコア|GS]]での勝利)
|-
! {{Flagicon|JPN}}
| [[宇高菜絵]]
| 5勝3敗
|-
! {{Flagicon|JPN}}
| [[石川慈]]
| 1勝2敗
|-
! {{Flagicon|JPN}}
| [[山本杏]]
| 2勝
|-
! {{Flagicon|JPN}}
| [[芳田司]]
| 1勝
|-
! {{Flagicon|POR}}
| [[テルマ・モンテイロ]]
| 7勝2敗
|-
! {{Flagicon|FRA}}
| [[オトーヌ・パヴィア]]
| 5勝
|-
! {{Flagicon|BRA}}
| [[ラファエラ・シルバ]]
| 4勝2敗
|-
! {{Flagicon|ROU}}
| [[コリーナ・カプリオリウ]]
| 6勝1敗
|-
! {{Flagicon|MGL}}
| [[ドルジスレン・スミヤ]]
| 4勝2敗
|-
! {{Flagicon|CUB}}
| [[ユリスレイディス・ルペティ]]
| 2勝1敗
|-
! {{Flagicon|AUT}}
| [[サブリナ・フィルツモザー]]
| 3勝2敗
|-
! {{Flagicon|TPE}}
| [[連珍羚]]
| 6勝1敗
|-
! {{Flagicon|KOR}}
| [[金ジャンディ]]
| 2勝
|-
! {{Flagicon|USA}}
| [[マルティ・マロイ]]
| 1敗
|}
(参考資料：[[ベースボールマガジン社]]発行の[[近代柔道]]バックナンバー、JudoInside.com等)

== IJFワールド柔道ツアーにおける獲得賞金一覧 ==
{| class="sortable wikitable" style="text-align: center; margin-right:0px;"
|-
! 大会 !! style="padding-right:17px" | 開催日 !! style="padding-right:17px" | 順位 !! style="padding-right:17px" | 獲得賞金
|-
| [[グランドスラム・パリ2009]] || 2009年{{Display none|02/07-}}2月7日 || 3位 || 1,500ドル
|-
| [[グランプリ・デュッセルドルフ|グランプリ・ハンブルク]] || 2009年{{Display none|02/21-}}2月21日 || 3位 || 1,000ドル
|-
| [[グランドスラム・モスクワ2009]] || 2009年{{Display none|05/31-}}5月31日 || {{Display none|1/}}優勝 || 5,000ドル
|-
| [[グランドスラム・東京2009]] || 2009年{{Display none|12/13-}}12月13日 || 2位 || 3,000ドル
|-
| [[ワールドマスターズ2010]] || 2010年{{Display none|01/16-}}1月16日 || {{Display none|1/}}優勝 || 6,000ドル
|-
| [[グランドスラム・パリ2010]] || 2010年{{Display none|02/06-}}2月6日 || {{Display none|1/}}優勝 || 4,000ドル
|-
| [[グランプリ・デュッセルドルフ]] || 2010年{{Display none|02/21-}}2月21日 || {{Display none|1/}}優勝 || 3,000ドル
|-
| [[グランドスラム・リオデジャネイロ2010]] || 2010年{{Display none|05/21-}}5月21日 || {{Display none|1/}}優勝 || 5,000ドル
|-
| [[2010年世界柔道選手権大会]] || 2010年{{Display none|09/11-}}9月11日 || {{Display none|1/}}優勝 || 6,000ドル
|-
| [[グランドスラム・東京2010]] || 2010年{{Display none|12/12-}}12月12日 || {{Display none|1/}}優勝 || 5,000ドル
|-
| [[ワールドマスターズ2011]] || 2011年{{Display none|01/15-}}1月15日 || 2位 || 4,000ドル
|-
| グランプリ・デュッセルドルフ || 2011年{{Display none|02/20-}}2月20日 || 2位 || 2,000ドル
|-
| [[グランドスラム・東京2011]] || 2011年{{Display none|12/10-}}12月10日 || {{Display none|1/}}優勝 || 5,000ドル
|-
| [[ワールドマスターズ2012]] || 2012年{{Display none|01/14-}}1月14日 || {{Display none|1/}}優勝 || 6,000ドル
|-
| グランプリ・デュッセルドルフ || 2012年{{Display none|02/18-}}2月18日 || {{Display none|1/}}優勝 || 3,000ドル
|-
| グランプリ・デュッセルドルフ || 2014年{{Display none|02/18-}}2月21日 || {{Display none|1/}}優勝 || 3,000ドル
|-
| [[グランプリ・ブダペスト]] || 2014年{{Display none|02/18-}}6月21日 || {{Display none|1/}}優勝 || 3,000ドル
|-
| [[グランドスラム・東京2014]] || 2014年{{Display none|12/10-}}12月5日 || {{Display none|1/}}優勝 || 4,000ドル
|-
| [[グランプリ・ウランバートル]] || 2015年{{Display none|07/3-}}7月3日 || {{Display none|1/}}3位 || 800ドル
|-
| [[2015年世界柔道選手権大会]] || 2015年{{Display none|09/11-}}8月26日 || {{Display none|1/}}優勝 || 7,200ドル
|-
| [[グランプリ・デュッセルドルフ]] || 2014年{{Display none|02/18-}}2月21日 || {{Display none|1/}}優勝 || 2,400ドル
|- class="sortbottom" style="background-color:#e6e6e6;"
| colspan="3"| 総計 / 21大会 || 79,900ドル
|}
* 日本選手の場合は、獲得賞金の半分は[[全日本柔道連盟|全柔連]]の取り分となっていたが、2013年3月からは競技者規定が改訂されて、賞金は全額選手が受け取れることになった<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.judo.or.jp/data/rule-kyogisha-rule.php |title=競技者規定 - 財団法人 全日本柔道連盟 |accessdate=2011年5月3日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110611221957/http://www.judo.or.jp/data/rule-kyogisha-rule.php |archivedate=2011年6月11日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref>。なお、2010年の[[グランドスラム・パリ2010|グランドスラム・パリ]]の場合は、獲得賞金の20%がコーチの取り分となったので、3位の賞金は1,500ドルではなく1,200ドルとなった<ref>{{Cite web |url=http://www.intjudo.eu/?Menu=News&Action=Full&type_id=1&id=442&lang_id=2&mid=4 |title=Coaches will receive prize money |accessdate=2011年5月3日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20100213165708/http://intjudo.eu/?Menu=News&Action=Full&type_id=1&id=442&lang_id=2&mid=4 |archivedate=2010年2月13日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref>。2011年の[[2011年世界柔道選手権大会|世界選手権]]ではメダリストに賞金ではなく贈り物が与えられた<ref>{{Cite web |url=http://www.intjudo.eu/upload/2011_05/25/130630973931804298/worlds2011_paris_packet_light.pdf |title=2011 WC + Teams - Paris |accessdate=2013年6月24日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20130603204601/http://www.intjudo.eu/upload/2011_05/25/130630973931804298/worlds2011_paris_packet_light.pdf |archivedate=2013年6月3日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref>。2014年7月からはIJF主催の各大会でコーチにも賞金が支給されるようになったために、選手の賞金が従来の2割減となった<ref>{{Cite web |url=http://www.intjudo.eu/Galery/cikk1776/cikk2672-Result_mutat |title=Judo Grand Slam, Tyumen 2014 |accessdate=2015年4月29日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20150420002706/http://intjudo.eu/Galery/cikk1776/cikk2672-Result_mutat |archivedate=2015年4月20日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref>。

== 柔道スタイル ==
右組み手から大外刈、小外刈、袖釣込腰などをよく繰り出す。特に2010年頃からは小外刈を頻繁に見せるようになった。但し本人によれば、最も得意としているのは大外刈だという。以前は組み手のことをあまり考えたことはなかったが、最近は持ちたいところをいかに持てるようになれるかを色々と研究するようになった。
外国の強豪選手相手でも組み勝つケースが多い反面、受けは必ずしも強い方ではない。立ち技はあまり切れる方ではないが、立ち技で相手を崩したりポイントを奪うと、すかさず[[抑込技]]に持ち込み一本を取る堅実さを持ち合わせている。寝技は抑込技だけでなく、[[絞め技]]や[[関節技]]も使いこなせる。日本の女子選手は寝技の巧い選手が多いが、その中でも特に巧い選手である。関節技を得意とするライバルのテルマ・モンテイロでさえも松本との寝技勝負になるとすかさず場外に逃げる姿勢を見せる。なお、強敵としてモンテイロ、オトーヌ・パヴィア、ラファエラ・シルバの名を挙げている。特にモンテイロは肉体的にも精神的に自分に似ており、最も嫌な相手だという<ref name="インタビュー">「東京世界選手権代表インタビュー 松本薫」近代柔道 ベースボールマガジン社、2010年7月号</ref><ref>[http://www.judocrazy.com/2015/01/an-overview-of-kaori-matsumotos-judo.html An overview of Kaori Matsumoto's judo]</ref><ref>[http://100judo.com/post/kaori-matsumoto-winning-is-the-only-option Kaori Matsumoto: Winning is the only option]</ref>。

== 人物 ==
{{雑多な内容の箇条書き|date=2012年8月3日 (金) 18:29 (UTC)|section=1}}

=== 身体能力 ===
* 握力は右36kg、左39kg&nbsp;<ref name="近代柔道"/>。
* 子供の頃から体を動かすのが大好きで、[[スケートボード]]や[[キャッチボール]]によく興じたりする。50mを7秒0で走る<ref name="近代柔道"/><ref>[http://london.ijf.org/#competitor/79 MATSUMOTO Kaori's multimedia info and results] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20140405015836/http://london.ijf.org/ |date=2014年4月5日 }}</ref>。
* ロンドンオリンピック前の強化合宿で、一定のスピードで20mの間隔を往復してその回数を競う[[20メートルシャトルラン|シャトルラン]]に取り組んで125回を記録した。これは男子大学生の[[バスケットボール]]選手並の数字だという<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2012/06/09/kiji/K20120609003425240.html ≪松本薫、持久力女王≫] [[スポーツニッポン]] 2012年6月9日</ref>。
* 減量がほとんどないので試合後半になってもスタミナが持続して、その点では他の選手より有利だという<ref>「金メダリスト インタビュー 松本薫」近代柔道 ベースボールマガジン社、2011年2月号、15頁</ref>。

=== 考え方など ===
* 親からは「頭下げるな」「下を向いていてもいいことはない。どんなときでも消極的になるな」と教えられ育ってきた<ref name="スポーツ"/>。
* 松本家のモットーは、「一番以外はビリと同じ」<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2016040402100011.html |title=松本 五輪連覇へ宿題　柔道女子 リオ切符 |accessdate=2016年4月6日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160405094217/http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2016040402100011.html |archivedate=2016年4月5日 |deadlinkdate=2020年5月 }}</ref>。
* 柔道で海外遠征をするようになると、母親から「薫はいろんな所に行けていいね」と言われた。その時に将来オリンピックに連れて行くことを約束したという。「7人家族の私の家では、両親はいつも働きづめだった。旅行なんてなかった。連れて行くとしたら、柔道しかないと思っていた。それで、『オリンピックに連れて行く』と約束をしました」<ref>[http://hochi.yomiuri.co.jp/london2012/judo/news/20120731-OHT1T00040.htm 松本、日本金１号！超攻撃的“野生児”が救世主！…柔道] {{Wayback|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/london2012/judo/news/20120731-OHT1T00040.htm |date=20120904061847 }} スポーツ報知 2012年7月31日</ref><ref>[http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ishikawa/news/20120819-OYT8T01000.htm 理想、一本とる柔道　金・松本選手インタビュー]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }} 読売新聞 2012年8月19日</ref>。
* 子供の頃は勝ちたいと言う気持ちを持ち合わせていなかったため他の選手も気にならず、さらには、柔道に取り組んでいる自分にも、柔道自体にも何も求めていなかったためスランプに陥ったことはないという<ref name="melos1"/>。
* それまではきつい練習をすることによって強くなるとばかり考えていたが、大学2年の時に監督である稲田やチームメイトが楽しんで柔道に取り組んでいるのに気付いて、きついとは思わず楽しんで取り組めばよいと考えるようになってから、気が楽になって結果を出し始めたという<ref name="近代柔道"/>。
* 2009年あたりまでは[[アイスクリーム]]や[[チョコレート]]など[[お菓子]]を主食にするという[[ジャンクフード]]中心の食生活を送っていたことも影響してか頻繁に骨折をしていたが、それ以降は食生活の改善に努めるようになり、ケガもしなくなってきたという<ref name="インタビュー"/><ref>[https://web.archive.org/web/20160630204628/http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/othersports/26683/ 女王・松本の主食は「チョコとアイス」] 東京スポーツ</ref>。
* 2010年の世界選手権日本代表になった際の記者会見において、他の代表選手が好きな言葉として「不屈」、「努力」などといった如何にもな言葉を色紙に認めるなか、「空」という言葉を書いた。その言葉を書いた理由を尋ねられると、「好きな物かと思って…。でも空は好きです」と返答した<ref>{{cite news |title=女子柔道松本薫が会見で「空は好きです」 |newspaper=日刊スポーツ |date=2010-04-30 |url=https://www.nikkansports.com/sports/news/f-sp-tp0-20100430-624311.html |accessdate=2012-08-31}}</ref>。
* ロンドンオリンピックから帰国後メダリストとして[[東日本大震災]]の被災地を訪れた際、会場から「憧れの選手はいますか？」との問いに、松本は「目指しているのは[[ドラゴンボール]]の[[孫悟空 (ドラゴンボール)|孫悟空]]」と答えている<ref>[http://sankei.jp.msn.com/life/news/120815/trd12081519540015-n1.htm 「孫悟空を目指している」 五輪金メダルの松本薫選手らが被災地に] {{Wayback|url=http://sankei.jp.msn.com/life/news/120815/trd12081519540015-n1.htm |date=20120819045916 }} MSN産経ニュース2012年8月15日</ref>。
* 自らについては寂しがり屋の反面、多くの人と一緒にいたり、誰かとべったりし続けるのが苦手で、結構面倒な性格だと語っている。一方、2010年の世界選手権63kg級で2位になった了徳寺柔道クラブの[[田中美衣]]は、気軽に連絡を取り合って食事に誘える同じ年の数少ない友達だという<ref>「りれーとーく 今月は松本薫選手が語る 田中美衣」近代柔道 ベースボールマガジン社、2016年2月号、98頁</ref>。
* 元テニス選手でタレントの[[松岡修造]]のインタビューを受けた際に、｢野獣｣には意識的に変貌していくと語った。試合の1ヶ月前になると、女性用品の着用をやめて“女を捨てる”と、[[縄文時代]]の狩りをする男をイメージして男らしく振舞う。さらに、1週間前には山や空、風などのエネルギーを体に取り込み自然と一体化して、男でも女でもない状態になり、本能にひたすら従って“勝ちたい”という気持ちだけになっていくという<ref>[https://www.asagei.com/excerpt/58207 五輪柔道代表・松本薫「金メダルへの道」は女を捨てて縄文時代の狩人になること！？] [[アサヒ芸能]] 2016年5月18日</ref>。
* リオデジャネイロオリンピック女子柔道代表チームを「[[おでん]]ジャパン」と命名した。[[リリー・フランキー]]原作の[[油揚げ|餅巾着]]をモチーフにした[[おでんくん]]のキャラクターに、78kg級代表である[[環太平洋大学]]4年の[[梅木真美]]が似ていることもあって、そのように名付けた。また、自分たち先輩がだしになって、年少の梅木を良い具材に仕立てあげていくという<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/1638139.html 女子柔道「おでん日本」!?松本薫が名付け親 - 柔道] 日刊スポーツ 2016年4月27日</ref>。
* アスリートで{{行内引用|強い奴は大体お尻が強い}}と言い、[[カンチョー]]されても{{行内引用|トップアスリートの人はお尻に指が入らない}}{{行内引用|カンチョーが強さのバロメーター}}という持論を展開している<ref>{{Cite news|url=https://www.sanspo.com/article/20230831-UBTLHZR5QVGTVOP32II5WDG7KA/|title=松本薫さん、長友佑都＆吉田沙保里さんにカンチョー対決挑み完敗 「トップアスリートの人はお尻に指が入らない」|newspaper=[[サンスポ]]|publisher=[[産経デジタル]]|date=2023-08-31|accessdate=2023-09-15}}</ref>。その裏付けとして、サッカーの[[長友佑都]]選手にカンチョーをしたところ、むしろ指がダメージを負うほどの高い防御力に阻まれ{{R|sponichi 20230830|rbbtoday 212195}}、レスリングの[[吉田沙保里]]にも、カラオケ中の不意打ちを狙ってカンチョーをお見舞いしたところ<ref name="rbbtoday 212195">{{Cite news|author=杉山実|url=https://www.rbbtoday.com/article/2023/08/30/212195.html|title=松本薫、長友佑都らトップアスリートはカンチョーに強い！？|work=[[RBB TODAY|エンタメRBB]]|publisher=[[イード (企業)|イード]]|date=2023-08-30|accessdate=2023-09-15}}</ref>、指は入っても、途中でキュッと締め付けられた指が尻から抜けなかったという{{R|sponichi 20230830}}。松本は{{行内引用|[[骨盤底筋]]が上がって、[[腹横筋]]、副斜筋、[[腹直筋]]って順番に力を入れて」「骨盤底筋と全部連動してる}}から、尻の筋肉でカンチョーを阻止出来るほどのアスリートは強いと説明している<ref name="sponichi 20230830">{{Cite news|url=https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/08/30/kiji/20230830s00041000542000c.html|title=松本薫さん 世界で戦う日本人アスリート相手に謎すぎる勝負「世界の長友って本当に強いんだ」|newspaper=[[スポニチアネックス]]|publisher=スポーツニッポン新聞社|date=2023-08-30|accessdate=2023-09-13}}</ref><ref name="asagei 278375">{{Cite news|author=堀江南|url=https://www.asagei.com/278375|title=「していいですか」長友佑都にも試みた柔道家・松本薫の「一流カンチョー談義」|work=[[アサヒ芸能|アサ芸プラス]]|publisher=[[徳間書店]]|date=2023-09-01|accessdate=2023-09-14}}</ref>。

=== 周囲からの評価 ===
* 女子代表監督の[[園田隆二]]に「野性児」と呼ばれるだけあって、それまでは直情型の攻撃スタイルに走りがちだったが、2009年の世界選手権を契機に、野性味あふれる攻撃のみならず自らをコントロールして冷静に対処する術も身に付け始めるようになった<ref>[https://web.archive.org/web/20160507161814/http://www.47news.jp/topics/entertainment/2010/07/post_3219.php 野性に加わった理性 柔道の松本薫] [[47NEWS]] 2010年7月6日（2016年5月7日分のアーカイブ）</ref>。
* かつて東福岡柔道教室で谷亮子を指導していた帝京大学女子柔道部監督の[[稲田明]]をして、「松本は、野性味のあるオオカミ。獲物を狙うような目にほれた。そんな目をした子は初めて見た」と言わしめた<ref>[http://www.asahi.com/sports/column/FTKY200907270239.html 寝技武器に「獲物」狙う 松本薫（柔道・女子57キロ級）] [[朝日新聞]] 2009年7月27日</ref>。
* その野性味あふれる顔つきや柔道スタイルから、一部のマスメディアによって「野獣」「野生児」、海外メディアからは「アサシン（暗殺者）」というニックネームを付けられている<ref>[https://web.archive.org/web/20230206120057/http://www.bloodyelbow.com/2012/7/12/3154336/a-not-so-thorough-olympic-judo-preview-day-3-57kg-women-73kg-men Olympic Judo Preview: Day 3(57kg Women, 73kg Men)]（2023年2月6日分のアーカイブ）</ref><ref>{{Cite news|url=https://www.cnn.co.jp/showbiz/35037991.html|title=五輪金メダリスト松本薫、「柔道は日本人の心」|work=CNN.co.jp|publisher=朝日インタラクティブ|date=2013-10-03|accessdate=2023-09-16}}</ref>。本人は[[もののけ姫]]と呼んでほしいと主張した<ref>[http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20110530-OHO1T00077.htm ［柔道］「もののけ姫」松本、女子2部V3貢献…実業団対抗] {{Wayback|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20110530-OHO1T00077.htm |date=20110605015637 }} [[スポーツ報知]] 2011年5月29日</ref>。
* [[Ippon.TV]] の実況を務めるシェルドン・フランコ＝ロックスが、試合会場で常に鋭い眼差しを向ける松本のことを、度々「アサシン」と形容していた。もともとは2010年の世界選手権で同じく実況を務めていたデイヴィッド・マックフォールがこのような表現を使い始めた<ref>[https://web.archive.org/web/20210621095634/http://www.ejudo.info/special/000822.html 57kg級 「アサシン」松本、オール一本勝ちで2年ぶり2度目の優勝] [[柔道サイト eJudo]] 2012年1月25日（2021年6月21日分のアーカイブ）</ref>。
* 上記のような野性味あふれるイメージとは違い、大学時代の同級生からは「普段はどちらかと言うと天然」と松本を評している<ref>{{cite news |title=闘争心むき出しの「野性児」「暗殺者」 柔道金メダルの松本、海外でも好感度アップ |publisher=J-CASTニュース |date=2012-07-31 |url=https://www.j-cast.com/2012/07/31141336.html?p=2 |accessdate=2012-08-31}}</ref>。
* ロンドンオリンピックにおける松本の活躍を見てロック歌手の[[矢沢永吉]]は、「何が何でも金を獲るというあの目つき。カッコよかったです」「アレには先方（相手選手）もびびったんじゃないの！」<ref>[http://www.sponichi.co.jp/olympic/news/2012/08/02/kiji/K20120802003815521.html 永ちゃんも五輪熱中！“野獣”松本「カッコよかった」] [[スポーツニッポン]] 2012年8月2日</ref>、歌手で俳優の[[泉谷しげる]]は、「『野獣』松本薫にはコーフンした！(笑) あの獲物を捕らえる『鋭い目つき』は久しぶり！」「今どきっ子って、けっしてギラギラしないだろーと勝手にキメつけてはイカンなぁ(笑)。若くて凄くてナリフリかまわずのチカラこそに美しさを感じるのは今もムカシもないのだな〜！」<ref>[http://www.oricon.co.jp/news/entertainment/2015070/full/ 泉谷しげる、柔道・松本薫の“目つき”にゾッコン「ケモノは野獣に恋をする」] [[オリコン]] 2012年8月2日</ref>、[[プロ野球]]の[[東北楽天ゴールデンイーグルス]]の監督だった[[星野仙一]]は、「彼女はええ目つきをしとる。あれぐらいじゃなきゃ、世界で戦えん」「講演だけじゃ分からんから、ウチのやつらに稽古をつけてもらいたい。まったくかなわんやろうけどな。道着で締め上げてほしいよ」<ref>[http://www.sanspo.com/baseball/news/20120803/gol12080305030000-n1.html 楽天軍団、金メダリスト・松本薫に弟子入り？] {{Wayback|url=http://www.sanspo.com/baseball/news/20120803/gol12080305030000-n1.html |date=20141226033829 }} サンケイスポーツ 2012年8月3日</ref>と、それぞれ感想を述べた。
* 2010年の世界選手権52kg級で優勝した了徳寺学園職員の[[西田優香]]によれば、松本は[[ケーキ]]づくりが上手など女の子らしいところも一杯あるという。また、イベントや旅行を正確な段取りで全て取り仕切り、周囲への配慮にも余念がない。｢松本にあるのは野生というより才能。緻密で努力家。なるべくしてなったチャンピオン｣だと評している<ref>「りれーとーく 今月は西田優香選手が語る 松本薫」近代柔道 ベースボールマガジン社、2016年1月号、98頁</ref>。
* 大学の4年後輩で同じベネシード所属の池田彩華は、2011年4月以来約8年にわたって松本のトレーニングパートナーを務め続けて松本を支えてきた。松本の引退と同時に自身も選手を引退すると、会社が立ち上げたアイスクリーム店に松本とともに携わることが決まった<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/column/we-love-sports/news/201902080000029.html 野獣の相棒変わらず　松本薫と池田彩華の濃密な関係] [[日刊スポーツ]] 2019年2月8日</ref>。

=== その他 ===
* 本人によると帝京大学2年の時、「大学の道場で[[麦茶]]の入った[[クーラーボックス]]から体長約7cmほどの全身緑色をした[[妖精]]が顔を出して、辺りを見渡しながら何処かへ飛んでいった光景を目撃した」と、俄かには信じがたい話を強化合宿における公開練習の際に語った。さらに、「その妖精が見守ってくれているから世界選手権での2連覇も大丈夫だ」と続けて話した<ref>{{cite news |title=松本「妖精を見た」から連覇大丈夫 |newspaper=日刊スポーツ |date=2012-07-06 |url=https://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20110706-800609.html |accessdate=2012-08-31}}</ref>。
* ロンドンオリンピックの帰国後に行われたイベントでは、会場に来ていた子供から妖精を見る方法を尋ねられた。それについて、「普通に飛んでくるので、それをジッと見ていれば、見られます」と答えている<ref>{{cite news |title=松本薫が“妖精見る方法”を説明 |newspaper=デイリースポーツ |date=2012-08-21 |url=http://www.daily.co.jp/newsflash/olympic/2012/08/21/0005318800.shtml |accessdate=2012-08-31 |publication-date= |archiveurl=https://web.archive.org/web/20120827073416/http://www.daily.co.jp/newsflash/olympic/2012/08/21/0005318800.shtml |archivedate=2012年8月27日 }}</ref>。
* [[2000年シドニーオリンピック|シドニーオリンピック]]の女子[[マラソン]]で金メダルを獲得した[[高橋尚子]]との対談では、ロンドンオリンピック後の周囲の変化について次のように語った。「以前とは全然違いますよ。ロンドンに向けて出発するとき、「行ってらっしゃい」って、成田で誰も見送ってくれなかったのに、帰国したら大勢の人が「お帰りなさい」って大歓迎ですよ（笑）。エッ？こんなに私の周りに人がいたの？って、それが驚きでした。それと“ジロジロ度”です。ラーメン屋さんでラーメン食べているときも、「松本、ラーメンなう」って[[Twitter|ツイート]]されるし、周りが気になって気になって。いい意味での窮屈ですけどね。」<ref>[http://www.sotokoto.net/jp/interview/?id=73 高橋尚子×松本薫 | sotokoto interview | ソトコト]</ref>。
* 子供の頃は[[忍者戦隊カクレンジャー]]のファンで、よく「カクレンジャーごっこ」をしていたという<ref name="東京スポーツ"/>。
* 地元金沢にいたころは、飼い[[猫]]が[[兼六園]]の方から銜えてきたという[[ハクビシン]]を飼っていて、時々一緒に散歩をすることもあったという。しかし、そのハクビシンはなかなか懐かなかったので、世話に奮闘するうちに自然に野生の勘や動物的な攻撃のタイミングを体得していったのではないかとの指摘もなされている<ref>「全日本ジュニア体重別選手権大会 松本薫」近代柔道 ベースボールマガジン社、2005年11月号、105頁</ref><ref>「ロンドン五輪/金メダリスト インタビュー 松本薫」近代柔道 ベースボールマガジン社、2012年10月号、14頁</ref><ref>[https://web.archive.org/web/20160630190739/http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/othersports/26681/ 世界女王・松本薫は「野獣の目」] 東京スポーツ</ref>。
* 色黒なので、[[蝉]]が自分のことを木と間違えて止まってくることもあり、虫嫌いなこともあって、その時はさすがに恐怖を覚えたという<ref>[http://www.asahi.com/sports/spo/OSK201208180176.html 一本取る柔道極めたい　松本薫さんインタビュー] [[朝日新聞]] 2012年8月18日</ref>。
* ロンドンオリンピック優勝後のインタビューでは[[パフェ|ビッグパフェ]]が食べたいと何度も発言して話題になると<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2012/news/martialarts/judo/1/20120806-OYT1T01120.htm 金の松本薫、報奨金で「ビッグパフェ食べたい」] {{Wayback|url=http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2012/news/martialarts/judo/1/20120806-OYT1T01120.htm |date=20121111060456 }} 読売新聞 2012年8月8日</ref>、帰国後にはテレビ番組で理想のタイプだともいう俳優の[[小泉孝太郎]]に特大パフェを食べさせてもらった<ref>[http://daily.co.jp/gossip/2012/08/08/0005276278.shtml 松本薫、憧れ小泉孝太郎から特大パフェ] [[デイリースポーツ]] 2012年8月8日</ref>。
* 理想の男性像を尋ねられると、次のように答えた。「[[イケメン]]で爽やかで、料理ができて、掃除ができて、マッサージをしてくれて、一緒に遊んでくれて、走ってくれて、スマートで…[[福山雅治]]みたいな！」<ref>[http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20160517-OHT1T50165.html 【柔道】「憧れは仙人」、料理上手、理想は福山雅治…「野獣」とは裏腹な松本薫の素顔] {{Wayback|url=http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20160517-OHT1T50165.html |date=20160520053103 }} スポーツ報知 2016年5月18日</ref>。
* フランスの柔道雑誌である[[:en:L'Esprit du Judo (magazine)|L'Esprit du Judo]]において、オリンピック後は柔道のコーチか[[天文学者]]か[[パティシエ]]になりたいと語った<ref>[http://london.ijf.org/#category/10 category -57 kg] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20140405015836/http://london.ijf.org/ |date=2014年4月5日 }}</ref>。しかし、その後の[[月刊武道]]とのインタビューにおいて、パティシエになりたいと言った覚えはないと否定した。また、お菓子は作るより食べる方が好きだとも付け加えた。さらに、得意料理は[[豆板醤]]を使った本格的な[[麻婆豆腐]]だと語った<ref>「新連載 ロンドン五輪メダリストインタビュー 第1回 松本薫 女子57kg級」[[月刊武道]] [[日本武道館]]、2012年10月号、8頁-13頁</ref>
* [[観光庁]]が応援していることをホームページで表明している<ref>[https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/sports/page01_000137.html 観光庁は松本薫選手を応援します！]</ref>。
* 自身の腹筋がバスケットボールのように割れているため、[[ビキニ (水着)|ビキニ]]が着れない」という悩みがあることを明かしている<ref>[https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/94214 柔道女王・松本薫の切実な悩み“ビキニが着れない！”] 東京スポーツ 2014年8月20日</ref>。
* 自身の子供にはそろばんを習わせたいと思っている<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/11/03/kiji/K20161103013651380.html 松本薫　子供は２人欲しい、習い事はそろばんを…] [[スポーツニッポン|Sponichi Annex]],2016年11月3日</ref>。
* スーパー外科医が活躍するヒット[[医療ドラマ]]『[[ドクターX〜外科医・大門未知子〜]]』の主人公のモデルとなった。脚本家の[[中園ミホ]]が、どんな主人公にするか悩んでいた際に、ちょうどその頃、開催中だったロンドンオリンピックで金メダリストとなった松本が、テレビ番組とのインタビューで、「私、ミスはしないの」ときっぱり答えているのを見て、主人公のイメージが立ち上がってきたという<ref>「第23期 DOがくもん」、『[[熊本日日新聞]]』2015年7月25日、22面。</ref>。
* 2018年3月には在住している[[多摩市]]の交通広告のモデルに、「ダイヤ改正が嬉しすぎてメイクもヘアースタイルもファッションもキュンキュンなTAMA美人」という名目で起用されることになった。[[京王電鉄]]や[[小田急電鉄]]の車内や駅構内で広告が掲出された<ref>[https://news.mynavi.jp/article/20180319-602830/ 柔道の松本薫、"野獣"から"美女"へ! モデル初挑戦で大変身 ]</ref>。
* 引退直後の2019年2月には、[[高田馬場]]にある[[東京富士大学]]の1階に所属先のベネシードがオープンするアイスクリーム店の「ダシーズ ギルトフリーアイスクリームラボ」に、スタッフとして勤務することになった。2012年7月のロンドンオリンピックで優勝した後は1日に4食も大好物のパフェを食べていたが、この際に減量に適したもっと体に良いアイスクリームがあったらみんなを笑顔にできるのにと考えたのが、アイスクリームつくりにかかわりたいと思うきっかけとなった。なお、お奨めの一品は「豆乳焦がしキャラメル」だと語った<ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/201902070000317.html 松本薫が仰天引退会見　高田馬場でアイスクリーム店] [[日刊スポーツ]] 2019年2月7日</ref><ref>[https://www.nikkansports.com/sports/news/201902070000959.html 「野獣」松本薫が転身　アイスクリーム店スタッフへ - 柔道] [[日刊スポーツ]] 2019年2月7日</ref><ref>[https://www.sanspo.com/article/20190208-5HKOGB6OZVKP5NMXENHDQP3PQA/ 野獣がアイス店オープン！柔道『金』松本薫さんが仰天転身、引退会見で笑撃発表] [[サンケイスポーツ]] 2019年2月8日</ref>。
* 2023年10月には石川県によりスポーツ大使に選ばれた<ref>[https://www.jiji.com/jc/article?k=2023102600378 松本薫さんをスポーツ大使に　石川県] [[時事通信]] 2023年10月26日</ref>。

== 書籍 ==
* '''松本薫'''『夢をつなぐ』アスペクト 2012年 ISBN 475722110X

== メディア出演 ==

=== 映画 ===
* [[ドラゴンボールZ 神と神]]（2013年3月30日公開） - 白バイ警察官 役（声の出演）※本人をモチーフにしている<ref>[https://www.toei-anim.co.jp/movie/2013_dragonballz/news/07.html ドラゴンボールZ 神と神]</ref>。

=== テレビ ===
* [[まる得マガジン]] 「野獣・松本薫の罪なきスイーツ」(NHK Eテレ、2012年9月)
* [[ぽかぽか]] （[[フジテレビジョン|フジテレビ]]、2023年1月13日、2023年2月10日）

=== テレビドラマ ===
* [[心はロンリー気持ちは「…」]]FINAL（フジテレビ、2024年4月27日） - 三竹由真 役<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.oricon.co.jp/news/2321393/full/|title=さんまの元妻役に吉田羊 『心はロンリー 気持ちは「・・・」FINAL』新キャスト一挙解禁、五輪金メダリスト・松本薫の出演も|website=ORICON NEWS|publisher=oricon ME|date=2024-04-05|accessdate=2024-04-05}}</ref>

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist2}}

=== 出典 ===
{{Reflist|3}}

== 外部リンク ==
* {{Sports links}}
* {{Instagram|matsumoto.kaori.official|松本薫}}
* [https://www.youtube.com/c/judovision/search?query=kaori+matsumoto judovision.org Videos of Kaori Matsumoto]
* [https://www.teikyo-sports.jp/judo/ 帝京大学女子柔道部 公式サイト]
* [https://www.youtube.com/watch?v=cDnPWLb5t2U&feature=plcp 帝京大学女子柔道部 送別会レポート（YouTube）]
* [http://www.teikyo-u.ac.jp/topics02.html?mode=topic&contents_id=15224&data_id=564&condition=created;down;1;0;0;0#contents_15224 本学卒業生の松本薫さん(女子柔道)の『ロンドン・オリンピック 祝勝会』が開催されました（帝京大学サイト）]{{リンク切れ|date=2020年5月 |bot=InternetArchiveBot }}
* {{Wayback|url=http://www.cnn.co.jp/special/cnnasia/35037991.html |title=五輪金メダリスト松本薫、「柔道は日本人の心」 |date=20131007062109}}
* [https://www.tv-tokyo.co.jp/sports/articles/2019/02/003552.html 【柔道】ロンドン五輪金・松本薫引退「アイスクリームを作ります！」]

{{柔道競技オリンピック金メダリスト女子軽量級}}
{{世界柔道選手権優勝者－女子57kg級}}
{{全日本選抜柔道体重別選手権優勝者－女子軽量級}}
{{ベストマザー賞}}
{{24時間テレビ チャリティーマラソンランナー}}
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{{デフォルトソート:まつもと かおり}}
[[Category:日本の女子柔道家]]
[[Category:オリンピック柔道日本代表選手]]
[[Category:日本のオリンピック金メダリスト]]
[[Category:日本のオリンピック銅メダリスト]]
[[Category:柔道のオリンピックメダリスト]]
[[Category:アジア競技大会柔道日本代表選手]]
[[Category:日本のアジア競技大会金メダリスト]]
[[Category:複数のスポーツで活躍した柔道家]]
[[Category:紫綬褒章受章者]]
[[Category:金沢学院大学附属高等学校出身の人物]]
[[Category:帝京大学出身の人物]]
[[Category:石川県出身の人物]]
[[Category:1987年生]]
[[Category:存命人物]]