「墨塗り教科書」の版間の差分

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'''墨塗り教科書'''(すみぬりきょうかしょ)とは、[[教科書]]の記述に[[墨]]を塗らせて抹消したもの。

日本が[[第二次世界大戦]]で敗北した直後に、[[国家主義]]や戦意を鼓舞する内容を抹消させたものが有名である。
教科書への墨塗りは、日本以外では[[大韓民国|韓国]]でも行われていた。

== 第二次世界大戦後の占領下の日本==
{{further|ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム}}
「終戦に伴ふ教科書図書取扱方に関する件」に基づき、[[連合国軍最高司令官総司令部]](GHQ)が不適切と判断したものは書き換えられるか、墨塗りされた{{sfn|山村明義|2014|p=94-96}}。教科によっては、ほぼ全行に抹消線が引かれたものもあった。当時の[[国民学校]](現:小学校・中学校)では、当時使われた教科書のうち、戦意高揚をうたった文章の箇所については「墨汁で塗りつぶして読めないように」という進駐軍の指示(命令)が出されたためである{{sfn|三浦綾子|1980|p=4-16}}。また児童が教師の指示に従い塗りつぶしを行った{{sfn|茂木友三郎|2020|p=5}}。

同時に、教職追放令により、45万の教師のうち11万5千人が辞職、約5200人が教職追放となった{{sfn|山村明義|2014|p=95}}。[[ダグラス・マッカーサー|マッカーサー]]の陸軍省宛の報告には、「推定1800万人の生徒、40万人の教師、4万の学校は、占領政策の道具である」とあり、その意図に沿った指令であったとされる{{sfn|山村明義|2014|p=94-95}}。


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2024年5月16日 (木) 01:35時点における版

脚注


参考文献

  • 三浦綾子道ありき』新潮社、1980年。ISBN 4101162026 
  • 山村明義『GHQの日本洗脳』光文社、2014年7月18日。ISBN 4334977944 
  • 茂木友三郎「終わらぬ夏」『読売新聞』、2020年8月10日、第12版。

関連項目

外部リンク