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'''フュージョン'''('''jazz fusion'''、'''fusion''')は、[[1960年代]]後半から[[1970年代]]初頭に発生した、[[ジャズ]]を基調に[[ロック (音楽)|ロック]]や[[ラテン音楽]]、[[電子音楽]]、時には[[クラシック音楽]]などを融合([[フューズ]])させた[[音楽]]の[[ジャンル]]である<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3-170977#:~:text=%EF%BC%91%20%E8%9E%8D%E5%90%88%E3%80%82,%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%82%92%E8%9E%8D%E5%90%88%E3%81%97%E3%81%9F%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%80%82] - コトバンク</ref>。[[ジャズ]]の派生ジャンルとされている<ref group="注釈">一般的な「フュージョン」(融合した物)という意味ではなく、この項の時期の音楽について呼ばれる。このため、ジャズを基調にしない融合した音楽はフュージョンとは呼ばない。</ref>。
'''フュージョン'''('''jazz fusion'''、'''fusion''')は、[[1960年代]]後半から[[1970年代]]初頭に発生した、[[ジャズ]]を基調に[[ロック (音楽)|ロック]]や[[ラテン音楽]]、時には[[クラシック音楽]]などを融合させた[[音楽]]の[[ジャンル]]である<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%83%95%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3-170977#:~:text=%EF%BC%91%20%E8%9E%8D%E5%90%88%E3%80%82,%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%82%92%E8%9E%8D%E5%90%88%E3%81%97%E3%81%9F%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%80%82] - コトバンク</ref>。[[ジャズ]]の[[派生ジャンル]]とされている<ref group="注釈">一般的な「フュージョン」(融合した物)という意味ではなく、この項の時期の音楽について呼ばれる。このため、ジャズを基調にしない融合した音楽はフュージョンとは呼ばない。</ref>。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
電気楽器をジャズに導入する試みは、[[1960年代]]後半から開始された。[[マイルス・デイヴィス]]<ref>http://www.allmusic.com/artist/miles-davis-mn0000423829</ref>の『[[イン・ア・サイレント・ウェイ]]』(1969年)と『[[ビッチェズ・ブリュー]]』<ref>[http://www.allmusic.com/album/bitches-brew-mw0000188019 Bitches Brew - Miles Davis : AllMusic] - Review by Thom Jurek</ref>。マイルスのアルバムとしては(1970年)は、初期のエレクトリック・ジャズの代表作である。電気楽器を使用したジャズは、当初は[[ジャズ・ロック]]やエレクトリック・ジャズと呼ばれることが多かった。それ以前の1966年に、[[ラリー・コリエル]]率いるザ・フリー・スピリッツのアルバムが発表されているが、知名度はきわめて低かった<ref>[http://www.allmusic.com/artist/the-free-spirits-mn0000067673 The Free Spiritsのバイオグラフィー(AllMusic)]</ref>。また、[[ギル・メレ]]<ref>http://www.allmusic.com/artist/gil-melle-mn0000658242</ref>の『トムVI』(1967年)も、最も初期のエレクトリック・ジャズの1枚ではないかという説もある。さらに1970年代(1972年ごろ)に入ると、[[ソウル・ミュージック]]や[[ラテン音楽]]の要素を取り入れ、[[クロスオーバー (音楽)|クロスオーバー]]<ref>http://www.allmusic.com/subgenre/crossover-jazz-ma0000012142</ref>と呼ばれるようになる。同時期には[[クラシック音楽]]を題材にした曲もあり、異例のセールスを記録した[[デオダート]]<ref>http://www.allmusic.com/artist/deodato-mn0000212614</ref>の『[[ツァラトゥストラはこう語った (交響詩)|ツァラトゥストラはかく語りき]]』<ref group="注釈">1972年から1973年にかけて、アメリカでヒットし、日本のラジオでも、さかんにオンエアされた。</ref>([[リヒャルト・シュトラウス|R.シュトラウス]])や、[[ボブ・ジェームス]]の『[[禿山の一夜|はげ山の一夜]]』([[モデスト・ムソルグスキー|M.ムソルグスキー]])等がある。また[[ジャン=リュック・ポンティ]]のアルバムも話題になった。1970年代半ばになり、クロスオーバーをさらに商業化したサウンドが現れるようになると、他のジャンルと融合した音楽という意味で、それらの音楽を'''フュージョン'''と呼ぶようになった。一方で、フュージョンは同時代の「[[ディスコ (音楽)|ディスコ]]」や「[[産業ロック]]」と同じように、商業主義的だとして批判されることがあった。1977年ごろにさかんに[[NHK-FM放送]]を中心とした日本のFM局でオンエアされたミュージシャンには、[[リー・リトナー]]、[[ラリー・カールトン]]<ref group="注釈">元クルセイダーズのギタリスト。</ref>、[[アル・ディ・メオラ]]、[[高中正義]]らがいた。1978年には[[チャック・マンジョーネ]]の「フィールズ・ソー・グッド」<ref>http://www.tonozuka.net/MEDIA.html</ref>が、全米でトップ5に入る大ヒットとなった。[[アール・クルー]]がインスト・カバーした「ダンス・ウィズ・ミー」(オリジナルは[[オーリアンズ]])は、天気情報番組のバックでさかんにオンエアされた。1990年代から現在にかけては、フュージョンを大衆に聞きやすくした'''[[スムーズジャズ]]'''のジャンルに移行している。アメリカの[[ビルボード]]誌においては、フュージョンは[[コンテンポラリー・ジャズ]]に分類される場合がある。フュージョンの曲の多くボーカル無しの[[器楽曲|インストゥルメンタル]]であったため、[[背景音楽|BGM]]として[[テレビ]]・[[ラジオ]]番組で、フュージョンの楽曲が使用された。
[[電気楽器]]をジャズに導入する試みは、 [[1960年代|60年代]]後半から開始された。[[マイルス・デイヴィス]]<ref>http://www.allmusic.com/artist/miles-davis-mn0000423829</ref>の『[[イン・ア・サイレント・ウェイ]]』(1969年)と『[[ビッチェズ・ブリュー]]』<ref>[http://www.allmusic.com/album/bitches-brew-mw0000188019 Bitches Brew - Miles Davis : AllMusic] - Review by Thom Jurek</ref>。マイルスのアルバムとしては(1970年)は、初期の[[エレクトリック・ジャズ]]の代表作である。電気楽器を使用したジャズは、当初は[[ジャズ・ロック]]<ref group="注釈">コロシアム、ソフト・マシーン、ニュークリアスらが代表的なバンドである</ref>やエレクトリック・ジャズと呼ばれることが多かった。それ以前の1966年に、[[ラリー・コリエル]]率いるザ・フリー・スピリッツのアルバムが発表されているが、知名度はきわめて低かった<ref>[http://www.allmusic.com/artist/the-free-spirits-mn0000067673 The Free Spiritsのバイオグラフィー(AllMusic)]</ref>。また、[[ギル・メレ]]<ref>http://www.allmusic.com/artist/gil-melle-mn0000658242</ref>の『トムVI』(1967年)も、最も初期のエレクトリック・ジャズの1枚ではないかという説もある。さらに1970年代(1972年ごろ)に入ると、[[ソウル・ミュージック]]や[[ラテン音楽]]の要素を取り入れ、[[クロスオーバー (音楽)|クロスオーバー]]<ref>http://www.allmusic.com/subgenre/crossover-jazz-ma0000012142</ref>と呼ばれるようになる。同時期には[[クラシック音楽]]を題材にした曲もあり、異例のセールスを記録した[[デオダート]]<ref>http://www.allmusic.com/artist/deodato-mn0000212614</ref>の『[[ツァラトゥストラはこう語った (交響詩)|ツァラトゥストラはかく語りき]]』<ref group="注釈">1972年から1973年にかけて、アメリカでヒットし、日本のラジオでも、さかんにオンエアされた。</ref>([[リヒャルト・シュトラウス|R.シュトラウス]])や、[[ボブ・ジェームス]]の『[[禿山の一夜|はげ山の一夜]]』([[モデスト・ムソルグスキー|M.ムソルグスキー]])等がある。また[[ジャン=リュック・ポンティ]]のアルバムも話題になった。1970年代半ばになり、クロスオーバーをさらに商業化したサウンドが現れるようになると、他のジャンルと融合した音楽という意味で、それらの音楽を'''フュージョン'''と呼ぶようになった。一方で、フュージョンは同時代の「[[ディスコ (音楽)|ディスコ]]」や「[[産業ロック]]」と同じように、商業主義的だとして批判されることがあった。1977年ごろにさかんに[[NHK-FM放送]]を中心とした日本のFM局でオンエアされたミュージシャンには、[[リー・リトナー]]、[[ラリー・カールトン]]<ref group="注釈">元クルセイダーズのギタリスト。</ref>、[[アル・ディ・メオラ]]、[[高中正義]]らがいた。1978年には[[チャック・マンジョーネ]]の「フィールズ・ソー・グッド」<ref>http://www.tonozuka.net/MEDIA.html</ref>が、全米でトップ5に入る大ヒットとなった。[[アール・クルー]]がインスト・カバーした「ダンス・ウィズ・ミー」(オリジナルは[[オーリアンズ]])は、天気情報番組のバックでさかんにオンエアされた。1990年代から現在にかけては、フュージョンを大衆に聞きやすくした'''[[スムーズジャズ]]'''のジャンルに移行している。フュージョンの曲の多くは、ボーカル無しの[[器楽曲|インストゥルメンタル]]であったため、[[背景音楽|BGM]]として使用しやすく、[[テレビ]]・[[ラジオ]][[番組]]で、フュージョンの楽曲がさかんに使用された。


== 主なミュージシャン ==
1960年代半ばに[[キャノンボール・アダレイ]]が「[[マーシー・マーシー・マーシー]]」<ref group="注釈">ロックのバッキンガムスが歌詞つきの「マーシー・マーシー・マーシー」をヒットさせた。</ref>などの楽曲で、ジャズとソウルを融合した音楽を演奏し始めた。これらの音楽は、[[ファンキー・ジャズ|ソウル・ジャズ]]と呼ばれた。60年代後半になると[[マイルス・デイヴィス]]<ref group="注釈">「ビッチェズ・ブリュー」はエレクトリック・ジャズ・アルバムの代表作とみられている。</ref>や[[トニー・ウィリアムス]]の[[ライフタイム]]が[[エレクトリックギター|エレクトリック・ギター]]や[[ベース・ギター]]、[[エレクトリック・ピアノ]]といった[[電気楽器]]を用いてロックをジャズに取り入れ、エレクトリック・ジャズ、ジャズ・ロック、クロスオーバーと呼ばれる演奏を始めた。後に[[ハービー・ハンコック]]や[[ジョー・ザヴィヌル]]、[[ヤン・ハマー]]、[[チック・コリア]]等が[[モーグ・シンセサイザー]]を取り入れている。
ジャズマンについては[[ジャズ音楽家の一覧]]も参照。

== 日本のフュージョン ==
日本でのフュージョン・ブームは、[[1970年代]]後半から[[1980年代]]前半にかけて起き、個人のフュージョン・ミュージシャンや、いくつかの[[バンド (音楽)|バンド]]、グループが活動した。

国内アーティストでは、[[高中正義]]<ref group="注釈">元[[サディスティック・ミカ・バンド]]のギタリストだった。</ref>や[[日野皓正]]の楽曲が、[[超短波放送|FM局]]でたびたびオンエアされた。また、[[渡辺香津美]]や[[渡辺貞夫]]も注目された。
グループでは、[[プリズム (バンド)|プリズム]]、THE SQUARE(現 [[T-SQUARE]])、[[カシオペア (バンド)|カシオペア]]、ネイティブ・サン、[[スペクトラム (日本のバンド)|スペクトラム]]などがあげられる。日本で知られるようになった欧米のバンドには[[シャカタク]](UK)、[[レベル42]]なども含まれる。シャカタクの曲は、[[テレビ朝日]]系深夜番組「[[トゥナイト (テレビ番組)|トゥナイト]]」のテーマ曲になり、連日オンエアされた。いくつかのバンドは日本だけでなく、海外でのレコーディングやライブも積極的に行った。また、[[シンガーソングライター]]の[[角松敏生]]は、インストゥルメンタル・アルバム『[[SEA IS A LADY]]』や『[[LEGACY OF YOU]]』をリリースした。

フュージョン・グループは個々のメンバーが演奏技術に優れ、その技巧を生かした軽快でポップな楽曲がテレビ番組のBGMや天気予報に使用されたり、ライブでの動員によりフュージョン・ブームが70年代後半に発生した。いくつかの楽曲は、[[天気情報]]([[天気予報]])や[[モータースポーツ]]、[[テレビ番組]]での[[背景音楽|BGM]]、[[コマーシャルメッセージ|CM]]などで盛んに使用された。

[[1980年代]]後半以降はフュージョン・ブームは去ったが、[[2000年代]]以降もプリズム、T-SQUARE、カシオペアなどは、メンバーチェンジを繰り返しながら活動を続けており、一定のファン層が存在している。

== フュージョンの主なミュージシャン ==
個人については[[ジャズ音楽家の一覧]]も参照。
=== 世界のアーティスト ===
=== 世界のアーティスト ===
{{main2|スムーズ・ジャズ系のアーティスト|スムーズジャズ}}
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* [[ザ・クルセイダーズ|クルセイダーズ]]
* [[ザ・クルセイダーズ|クルセイダーズ]]
* [[グローヴァー・ワシントン・ジュニア]]
* [[グローヴァー・ワシントン・ジュニア]]
* [[ゲイリー・ムーア]]
* [[ケニー・G]]
* [[ケニー・G]]
* [[コーネル・デュプリー]]
* [[コーネル・デュプリー]]
* [[コロシアムII]]
* [[シーウィンド]]
* [[シーウィンド]]
* [[ジェフ・ベック]]
* [[ジェフ・ベック]]
68行目: 58行目:
* [[ジョージ・ハワード]]
* [[ジョージ・ハワード]]
* [[ジョン・トロペイ]]<ref group="注釈">デオダートの「ツァラトゥストラ」など多数の曲に参加。</ref>
* [[ジョン・トロペイ]]<ref group="注釈">デオダートの「ツァラトゥストラ」など多数の曲に参加。</ref>
* [[ジョン・ハイズマン]]
* [[ジョン・パティトゥッチ]]
* [[ジョン・パティトゥッチ]]
* [[ジョン・マクラフリン]]
* [[ジョン・マクラフリン]]
77行目: 68行目:
* [[ステップス・アヘッド]]
* [[ステップス・アヘッド]]
* [[スパイロ・ジャイラ]]
* [[スパイロ・ジャイラ]]
* [[ソフト・マシーン]]
* [[チャック・マンジョーネ]]
* [[チャック・マンジョーネ]]
* [[チック・コリア]]
* [[チック・コリア]]
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* [[ナジー]]
* [[ナジー]]
* [[ネーザン・イースト]]
* [[ネーザン・イースト]]
* [[ノーマン・コナーズ]]<ref>[https://www.hmv.co.jp/artist_Norman-Connors_000000000000772/biography/ ノーマン・コナーズ プロフィール] 2023年6月30日閲覧</ref>
* [[ノーマン・コナーズ]]
* [[ハービー・ハンコック]]
* [[ハービー・ハンコック]]
* [[ハーヴィー・メイソン]]
* [[ハーヴィー・メイソン]]
* [[ハーブ・アルパート]]
* [[ハイラム・ブロック]]
* [[パット・メセニー]]・グループ
* [[パット・メセニー]]・グループ
* [[ハリー・コニック・ジュニア]]
* [[ハリー・コニック・ジュニア]]
* [[ピーセズ・オブ・ア・ドリーム]]
* [[ピーセズ・オブ・ア・ドリーム]]
* [[ビル・ブルーフォード]]
* [[ヒロシマ (バンド)|ヒロシマ]]
* [[ヒロシマ (バンド)|ヒロシマ]]
* [[ヒューバート・ロウズ]]
* [[ヒューバート・ロウズ]]
110行目: 101行目:
* [[ポール・ジャクソン (ベーシスト)|ポール・ジャクソン]]
* [[ポール・ジャクソン (ベーシスト)|ポール・ジャクソン]]
* [[ポール・ジャクソン・ジュニア]]
* [[ポール・ジャクソン・ジュニア]]
* [[ボビー・ライル]]
* [[ボブ・ジェームス]]
* [[ボブ・ジェームス]]
* [[マーカス・ミラー]]
* [[マーカス・ミラー]]
* [[マイケル・ジャクソン]]
* [[マイケル・ブレッカー]]
* [[マイケル・ブレッカー]]
* [[マイク・スターン]]
* [[マイク・スターン]]
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=== 日本のアーティスト ===
=== 日本のアーティスト ===
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; あ行
; あ行
* [[安藤正容]]<ref group="注釈">T-SQUAREの元メンバー。</ref>
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* [[伊東たけし]]<ref group="注釈">T-SQUAREのメンバー。</ref>
* [[伊東たけし]]<ref group="注釈" name="T-SQUARE">T-SQUAREのメンバー。</ref>
* [[稲垣次郎]]
* [[乾裕樹]]
* [[乾裕樹]]
* [[上原ひろみ]]
* [[上原ひろみ]]
* [[S.S.T.BAND]]
* [[S.S.T.BAND]]
* [[大高清美]]<ref group="注釈">カシオペアのメンバー。</ref>
* [[大高清美]]<ref group="注釈" name="カシオペア">カシオペアのメンバー。</ref>
* [[大平勇]]
* [[大村憲司]]
* [[大村憲司]]
; か行
; か行
* [[カシオペア (バンド)|カシオペア]]
* [[カシオペア (バンド)|カシオペア]]
* [[角松敏生]]
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* [[ゴダイゴ]]
* [[カリオカ (フュージョンバンド)|カリオカ]]
* [[カリオカ (フュージョンバンド)|カリオカ]]
* [[川崎燎]]
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* [[河野啓三]]<ref group="注釈">T-SQUAREのメンバー。</ref>
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* [[カンガルー (音楽)|カンガルー]]
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* [[菊池ひみこ]]
* [[菊地雅章]]
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* [[後藤次利]]
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* [[熊谷徳明]]<ref group="注釈">カシオペアの元メンバー。</ref>
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* [[COSMOS-keyboards trio-]]
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* [[是方博邦]]
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; さ行
; さ行
* [[佐々木隆 (ミュージシャン)|佐々木隆]]<ref group="注釈">カシオペアメンバー。</ref>
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* [[須藤満]]
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* [[スペクトラム (日本のバンド)|スペクトラム]]
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* [[Sensation (バンド)|Sensation]]
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* [[SPEED]]
; た行
; た行
* [[高中正義]]
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; な行
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* [[ナニワエキスプレス]]
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* [[ネイティブ・サン (バンド)|ネイティブ・サン]]
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; は行
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* [[蓮沼執太]]
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== 脚注 ==
== 脚注 ==
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<!-- 細川周平、後藤雅洋、村井康司、寺島靖国、小川隆夫、加藤総夫、柳沢てつや、北里義之、大村幸則、瀧口秀之、西島多恵子、山下泰司、黒田京子、桜井圭介、上野俊哉、米田栄、田辺秀樹、高橋順一、川竹英克、田村和紀夫、大宅緒、高見一樹、島原裕司、柴俊一
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}}
* 『ヨーロッパのジャズ・ディスク1800』 ジャズ批評社〈ジャズ批評別冊〉1998年3月
* 松井巧著『ブリティッシュ・ジャズ・ロック』 エクシードプレス〈EXCEED PRESS POP CULTURE SERIES〉1999年7月
* 『英国ロックの深い森 1955-1975』 [[ミュージック・マガジン]]〈レコード・コレクターズ増刊〉2001年8月


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[ディスコ]]
* [[AOR]]
* [[アダルト・コンテンポラリー]]
* [[アダルト・コンテンポラリー]]
* [[クロスオーバー (音楽)|クロスオーバー]]
* [[クロスオーバー (音楽)|クロスオーバー]]
258行目: 222行目:
* [[クワイエット・ストーム]]
* [[クワイエット・ストーム]]
* [[ジャズ・ロック]]
* [[ジャズ・ロック]]
* [[ジャズ]]
* [[アシッド・ジャズ]]
* [[ジャズ・ファンク]]
* [[ジャズ・ファンク]]

* [[ニュー・サウンズ・イン・ブラス]]


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2024年3月31日 (日) 12:35時点における最新版

フュージョン
Jazz fusion
マイルス・デイヴィスのエレクトリック・ジャズはクロスオーバーを経て、後年フュージョンへと変質した。
様式的起源 ジャズ[1]ロック[2]
文化的起源 1970年代アメリカ合衆国
使用楽器 エレクトリックギターピアノエレクトリックピアノドラムスパーカッションサクソフォーントランペットエレクトリックベースシンセサイザーハモンドオルガンボーカル
派生ジャンル スムーズジャズアシッドジャズ
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フュージョンjazz fusionfusion)は、1960年代後半から1970年代初頭に発生した、ジャズを基調にロックラテン音楽、時にはクラシック音楽などを融合させた音楽ジャンルである[3]ジャズ派生ジャンルとされている[注釈 1]

歴史[編集]

電気楽器をジャズに導入する試みは、 60年代後半から開始された。マイルス・デイヴィス[4]の『イン・ア・サイレント・ウェイ』(1969年)と『ビッチェズ・ブリュー[5]。マイルスのアルバムとしては(1970年)は、初期のエレクトリック・ジャズの代表作である。電気楽器を使用したジャズは、当初はジャズ・ロック[注釈 2]やエレクトリック・ジャズと呼ばれることが多かった。それ以前の1966年に、ラリー・コリエル率いるザ・フリー・スピリッツのアルバムが発表されているが、知名度はきわめて低かった[6]。また、ギル・メレ[7]の『トムVI』(1967年)も、最も初期のエレクトリック・ジャズの1枚ではないかという説もある。さらに1970年代(1972年ごろ)に入ると、ソウル・ミュージックラテン音楽の要素を取り入れ、クロスオーバー[8]と呼ばれるようになる。同時期にはクラシック音楽を題材にした曲もあり、異例のセールスを記録したデオダート[9]の『ツァラトゥストラはかく語りき[注釈 3]R.シュトラウス)や、ボブ・ジェームスの『はげ山の一夜』(M.ムソルグスキー)等がある。またジャン=リュック・ポンティのアルバムも話題になった。1970年代半ばになり、クロスオーバーをさらに商業化したサウンドが現れるようになると、他のジャンルと融合した音楽という意味で、それらの音楽をフュージョンと呼ぶようになった。一方で、フュージョンは同時代の「ディスコ」や「産業ロック」と同じように、商業主義的だとして批判されることがあった。1977年ごろにさかんにNHK-FM放送を中心とした日本のFM局でオンエアされたミュージシャンには、リー・リトナーラリー・カールトン[注釈 4]アル・ディ・メオラ高中正義らがいた。1978年にはチャック・マンジョーネの「フィールズ・ソー・グッド」[10]が、全米でトップ5に入る大ヒットとなった。アール・クルーがインスト・カバーした「ダンス・ウィズ・ミー」(オリジナルはオーリアンズ)は、天気情報番組のバックでさかんにオンエアされた。1990年代から現在にかけては、フュージョンを大衆に聞きやすくしたスムーズジャズのジャンルに移行している。フュージョンの曲の多くは、ボーカル無しのインストゥルメンタルであったため、BGMとして使用しやすく、テレビラジオ番組で、フュージョンの楽曲がさかんに使用された。

主なミュージシャン[編集]

ジャズマンについてはジャズ音楽家の一覧も参照。

世界のアーティスト[編集]

日本のアーティスト[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 一般的な「フュージョン」(融合した物)という意味ではなく、この項の時期の音楽について呼ばれる。このため、ジャズを基調にしない融合した音楽はフュージョンとは呼ばない。
  2. ^ コロシアム、ソフト・マシーン、ニュークリアスらが代表的なバンドである
  3. ^ 1972年から1973年にかけて、アメリカでヒットし、日本のラジオでも、さかんにオンエアされた。
  4. ^ 元クルセイダーズのギタリスト。
  5. ^ デオダートの「ツァラトゥストラ」など多数の曲に参加。
  6. ^ ブルース・アルバムも発表。
  7. ^ a b T-SQUAREの元メンバー。
  8. ^ a b T-SQUAREのメンバー。
  9. ^ a b c カシオペアのメンバー。
  10. ^ a b c d e f カシオペアの元メンバー。
  11. ^ 元プリズム。井上たか之バンド。
  12. ^ プリズムのメンバー。

出典[編集]


関連項目[編集]