「円光寺 (京都市左京区)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m Botによる: {{Normdaten}}を追加
→‎歴史: 澤雲祖兌禅師を追加
26行目: 26行目:
当寺は学校でもあったので、家康から与えられた木活字を用いて、『[[孔子家語]]』(こうしけご)『[[貞観政要]]』(じょうがんせいよう)、『[[三略]]』などの[[儒学]]・兵法関連の書物を刊行した。これらの書物は[[伏見版]]、あるいは円光寺版と呼ばれ、そのとき使用された木製の活字が保存されている。その数は約5万個にのぼり日本最古の活字であり[[重要文化財]]となっている<ref>『月刊文化財』346号、p.47</ref>。
当寺は学校でもあったので、家康から与えられた木活字を用いて、『[[孔子家語]]』(こうしけご)『[[貞観政要]]』(じょうがんせいよう)、『[[三略]]』などの[[儒学]]・兵法関連の書物を刊行した。これらの書物は[[伏見版]]、あるいは円光寺版と呼ばれ、そのとき使用された木製の活字が保存されている。その数は約5万個にのぼり日本最古の活字であり[[重要文化財]]となっている<ref>『月刊文化財』346号、p.47</ref>。


その後、当寺は[[相国寺]]山内に移り、[[寛文]]7年([[1667年]])に現在地に移された<ref>『京都の禅寺散歩』、p.90</ref>。
その後、当寺は[[相国寺]]山内に移り、更に三世澤雲祖兌禅師のとき、[[寛文]]7年([[1667年]])に現在地に移された<ref>『京都の禅寺散歩』、p.90</ref>。


[[明治]]以降、臨済宗南禅寺派の尼僧の修行道場となっていた時もあった。
[[明治]]以降、臨済宗南禅寺派の尼僧の修行道場となっていた時もあった。

2021年6月25日 (金) 11:15時点における版

圓光寺
所在地 京都府京都市左京区一乗寺小谷町13
位置 北緯35度2分42秒 東経135度47分49秒 / 北緯35.04500度 東経135.79694度 / 35.04500; 135.79694座標: 北緯35度2分42秒 東経135度47分49秒 / 北緯35.04500度 東経135.79694度 / 35.04500; 135.79694
山号 瑞巌山(ずいがんさん)
宗派 臨済宗南禅寺派
本尊 千手観音
創建年 慶長6年(1601年
開山 閑室元桔
開基 徳川家康
文化財 円山応挙筆 紙本墨画竹図・絹本着色元佶和尚像・伏見版木活字52,320個(重要文化財
法人番号 6130005001099 ウィキデータを編集
円光寺 (京都市左京区)の位置(京都市内)
円光寺 (京都市左京区)
テンプレートを表示
手水鉢と水琴窟
秋の円光寺

円光寺(えんこうじ)は、京都市左京区一乗寺にある臨済宗南禅寺派の寺院。山号は瑞巌山(ずいがんさん)、開基(創立者)は徳川家康。正式には圓光寺と表記する。当寺では徳川家康の命により、日本における初期の活字本の一つである「伏見版」の印刷事業が行われた。秋は紅葉の名所となり多くの人が訪れる。

歴史

徳川家康により慶長6年(1601年)に足利学校の第9代の庠主(しょうしゅ、学頭)であった閑室元佶が招かれ、伏見城下に伏見学校円光寺として建立されたのに始まる。

当寺は学校でもあったので、家康から与えられた木活字を用いて、『孔子家語』(こうしけご)『貞観政要』(じょうがんせいよう)、『三略』などの儒学・兵法関連の書物を刊行した。これらの書物は伏見版、あるいは円光寺版と呼ばれ、そのとき使用された木製の活字が保存されている。その数は約5万個にのぼり日本最古の活字であり重要文化財となっている[1]

その後、当寺は相国寺山内に移り、更に三世澤雲祖兌禅師のとき、寛文7年(1667年)に現在地に移された[2]

明治以降、臨済宗南禅寺派の尼僧の修行道場となっていた時もあった。

境内

文化財

重要文化財

  • 紙本墨画竹図(雨竹風竹図) 六曲屏風一双 円山応挙筆
  • 絹本著着色元佶和尚像 自賛あり
  • 伏見版木活字 52,320個(附 摺刷盤2面)

拝観

拝観料は大人500円・中高校生400円・小学生300円。9時から17時まで開門。

要予約・有料(2017年現在1000円)で紅葉期のみ7時30分から約1時間の早朝拝観ができる。坐禅堂では日曜日の朝6時から2時間にわたり日曜坐禅会が行われており、要予約・志納でだれでも座禅だけでなく、作務(境内掃除の修行)や法話・粥坐(朝粥を食べるのも修行のひとつとされている)を体験できる。

近隣

交通アクセス

脚注

  1. ^ 『月刊文化財』346号、p.47
  2. ^ 『京都の禅寺散歩』、p.90

参考文献

関連項目

外部リンク