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象徴天皇制

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象徴天皇制度とは日本国憲法で規定された天皇制である。憲法によれば天皇は日本国と日本国民統合の「象徴」とされており、国民が主権者(主権在民)である民主制を政治体制を採用しているとしているため、天皇の地位は日本国民の総意に基づいているものとされている。また日本国憲法では天皇の国事行為について規定がなされているがすべて国会で選出される内閣の助言と承認を必要としており、事実上国政に関する権能を全く有していない。そのため君主の権力を憲法によって制限されているという状態にはなく、憲法学者のなかには日本は共和制を採用しているとする説も存在する。このように憲法で世襲制君主に政治機能がない国には日本のほかスウェーデン1979年の憲法改正以後)しかない。また天皇が日本国憲法の下における「元首」であるのか否か(あるいは、そもそも日本国憲法の下における元首は誰か)については議論があるが、「象徴」ではあっても立憲君主制国家として事実上の「元首」であるとの意見も強く、対外的には天皇が国家元首であるとする意見がある。また「天皇」の英語訳を「皇帝(エンペラー)」としているが、21世紀の現在ではこの訳をする君主は日本だけである。