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プロテクター電光石火

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
華麗なる諜報から転送)

プロテクター電光石火』(: The Protectors)は、ジェリー・アンダーソンが制作したイギリステレビドラマである。1972年から1974年に30分枠で2シーズン52話が放送された。

日本関東地区)では、1972年から1973年まで日本テレビが第1シーズン26話を放送した後、1975年から1976年まで東京12チャンネル(現・テレビ東京)が『華麗なる諜報』と改題した上で第1シーズン(再放送)と第2シーズン26話を放送した。

アクションドラマではあるがSFではないため、この時代に日本でも放送されたアンダーソン作品の中では『ロンドン指令X』と並び、もっとも知られていない作品である。

概要[編集]

プロテクターとは、民間の国際的探偵組織。日本語版オープニング・ナレーションによると、アメリカCIA、フランス秘密警察、イギリス情報部MI5なども事件解決を依頼する、エリート中のエリートである。そのメンバーであるハリー・ルール(アメリカ人、ロンドン在住)、キャロライン・ディ・コンティーニ伯爵夫人(イギリス出身、ローマ在住)、ポール・ブーシェ(フランス人、パリ在住)らの、主にヨーロッパ各地で起こるさまざまな事件に挑む姿を描く。

冒頭にもあるように、スーパーマリオネーションによるSFシリーズで有名なジェリー・アンダーソンが、『謎の円盤UFO』に続いて制作したライブ・ドラマだが、SF色の全く無いアクションものである。30分枠の1話完結スタイル(一部前後編の回もあり)だが、それであるがゆえのテンポのいい展開で、イギリス本国では人気を博し、1シーズンの制作が多いアンダーソンのドラマの中で、フルに2シーズンの制作がされた数少ない作品でもある。

イギリス制作ながら、アメリカ市場を意識して『0011ナポレオン・ソロ』のロバート・ヴォーンが主役のハリーに配されている。ニュージーランド出身のニリー・ドーン・ポーター英語版演ずるキャロラインは、イギリス貴族でイタリアの資産家の未亡人。絵画骨董品の盗難事件が専門で、フェンシングの名手。その華麗なファッションも話題になった。シンガポール生まれのイギリス人で、BBCのアナウンサーでもあったトニー・アンホルト英語版は、パリジャンのポールを演じている。アンホルトは、次回作の『スペース1999』第2シーズンにもレギュラー出演した。

その他には、キャロラインの運転手で空手の達人のチノ役に、中国人とブラジル人の両親を持つアンソニー・チン英語版。彼は、『謎の円盤UFO』でスカイダイバーの乗員やエイリアン役を演じ、後に映画『007 美しき獲物たち』や『フィフス・エレメント』にも出演している。また、ハリーの助手で柔道の達人のユキ役で、1964年東京オリンピックのコンパニオンから国際女優に転身した永積靖子英語版も出演。永積は、映画『007は二度死ぬ』の風呂場のシーンに登場(クレジットはされていない)。『スペース1999』第2シーズンのヤスコも演じた。このような出演者陣で、本シリーズは国際色豊かな雰囲気を出している。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

サブタイトルリスト[編集]

第1シーズン[編集]



英語サブタイトル

日本語サブタイトル
1 2000 ft to Die 1 標的はフィアンセ
2 Brother Hood 2 脱獄25万ドル
7 The Quick Brown Fox 3 第四帝国を阻止せよ
9 Thinkback 4 西半球犯罪組織壊滅
11 Balance of Terror 5 細菌工作をたたけ
25 The First Circle 6 恐怖の大乱射
17 The Big Hit 7 ハリー暗殺計画
12 Tripple Cross 8 宝石強奪計画
4 Disappearing Trick 9 血ぬられた蒸発
18 One and One Makes One 10 変身と拷問
23 Your Witness 11 ギャング団大混戦
15 The Bodyguards 12 死体の用心棒
13 The Numbers Game 13 白い粉の恐怖
10 A Kind of Wild Justice 14 ブロンド美人の凶弾
8 King Con 15 ダイヤで殺せ
14 For the Rest of Your Natural... 16 伯爵夫人危機一髪
16 A Matter of Life and Death 17 怪! ヒッピーの事故
6 It Was All Over in Leipzig 18 地中海の嵐
24 It Could Be Practically on the Island 19 たかが子犬一匹で
5 Ceremony for the Dead 20 死の儀式
19 Talkdown 21 罠にかかったプロテクター
21 ... With a Little Help from My Friends 22 死んだ筈だよハリー
20 Vocal 23
22 Chase 24 危険なときは塔へ行け
26 A Case for the Right 25 名誉と栄光の為に
3 See No Evil 26 姿なき暗黒の帝王

第2シーズン[編集]



英語サブタイトル

日本語サブタイトル
3 Fighting Fund 1 赤軍ショック療法
12 Decoy 2 爆死のからくり
5 Baubles Bangles and Beads 3 宝石に札束・裏切りに死を
16 The Bridge 4 仕掛け人ハリー
11 Dragon Chase 5 自由への警鐘
17 Sugar and Spice 6 ハリー先生と殺し屋達
19 The Tiger and the Goat 7 小山羊は虎に狙われる
2 Bagman 8 孤島の対決
20 Route 27 9 麻薬ルート27
21 Trial 10 3時には爆薬
6 Petard 11 産業スパイ大作戦
25 The Insider 12 消滅点を割り出せ!
24 Wheels 13 道なき道を大疾走
14 Zeke's Blues 14 さらば友よ
4 The Last Frontier 15 亡命は愛をこめて
26 Blockbuster 16 消えたプラチナの謎
7 Goodbye George 17 ベニスに消えた男
13 Border Line 18 故国潜入は死体を
18 Burning Bush 19 霊魂が私を呼ぶ
15 Lena 20 必殺!恨みの一弾
1 Quin 21 極悪非道!! 死の商人
22 Shadbolt 22 殺しの挽歌
10 Implicado 23 マドリッドの罠
23 A Pocketful of Posies 24 幻覚が彼女を…
8 WAM (Part one) 25 山頂のハイジャック(前編)
9 WAM (Part two) 26 山頂のハイジャック(後編)

日本での放送局[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 北海道新聞』(縮刷版) 1972年(昭和47年)4月、テレビ欄。
  2. ^ a b c d e f 河北新報』1972年4月1日付朝刊テレビ欄。
  3. ^ a b 読売新聞』山梨・静岡版 1972年4月15日付朝刊テレビ欄。
  4. ^ a b 北國新聞』1972年4月1日付朝刊テレビ欄。

外部リンク[編集]

日本テレビ系列 土曜21:00枠
前番組 番組名 次番組
土曜映画招待席
(1971年10月2日 - 1972年3月25日)
※20:00 - 21:26、木曜20:00枠へ移動・改題
NNNニューススポット
(1971年10月 - 1972年3月)
※21:26 - 21:30、土曜20:56枠へ移動
プロテクター電光石火
(1972年4月1日 - 1972年9月16日)
お見合い4対1
(1972年10月7日 - 1973年3月31日)